リュウちゃんの懐メロ人生

信貴山頂上
山霞めども秋風涼し

奈良・斑鳩町のリュウちゃんの家から、生駒山系の信貴山の三角形の山頂が見えています。
この山の麓にある真言宗朝護孫子寺（ちょうごそんしじ）は、毎年正月、孫ちゃん達とお参りに行くのですが、寺の境内からすぐ上に見えている山頂には、恥しかしながら未だ登ったことがありませんでした。

いつの日か、信貴山に登るぞ！

天候絶佳となった秋分の日の午後。突然思い立って信貴山に女房と２人で行くことにしました。リュウちゃんの家から朝護孫子寺の駐車場までは車で30分弱、駐車場から山頂までは（事前の調べで）、約30分。約１時間で家から山頂まで行けそうだと判りましたので、午後になってから出発したという次第です。

下の写真は、駐車場から３分くらいの処にある朝護孫子寺のシンボル「日本一の福寅」です。背後の山上に見えるのは、朝護孫子寺の「本堂」です。

境内には、「本堂」、「三重塔」、「多宝塔」、などの他に、「千手院」、「玉蔵院」、「成福院」の３つの塔頭（たっちゅう：大寺院の境内にある小寺院）があり、大変複雑な伽藍で構成されていて、ややこしい寺です。

以下に境内の絵図と、そのURLを貼り付けます。朝護孫子寺境内から山頂までの道順は以下の絵図によって説明致します。
http://www.gyokuzo.com/original11.html

境内から山頂までは、「本堂」の鳥居の直前、「宝庫」の角を右折塔、「多宝塔」の直前を左折、「行者堂」の直前を右折しますと、赤い鳥居が続く石段の一本道の登り坂があり、その登り坂の終着点が「空鉢堂」のある、「信貴山の頂上」です。

下の写真は「多宝塔」です、他に建物が無い山林の中に突如出現した朱色の塔は、今年の冬に行った高野山の「檀上伽藍」を彷彿しました。
http://plaza.rakuten.co.jp/0511katutyan/diary/201403010000/

冒頭の写真は信貴山の頂上（標高433m）にある「空鉢堂」から奈良側を眺めたスナップです。下の写真は頂上直前の「石段」です。

頂上から少し下った処に「信貴山城址」の石碑が建っていました。

石碑の横には、

「標高４３３ｍの信貴山雄嶽を中心とする山城で、奈良県下　最大規模を有する中世城郭・・・天正５年（１５７７）、この城の城主だった松永久秀（弾正）が　織田信長に背き大軍の総攻撃を受け、５日間の籠城の末、落城、廃城となる」

との由来が記されていました。

NHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」の第12話では、ミッキー・カーチス扮する松永弾正が、名器・「平蜘蛛茶釜」を粉々に砕き、笑いながら爆死するというシーンが描かれたようです。

以下は、信貴山観光センター掲げられていた「信貴山の戦い」の絵図で、この絵の作者は香川元太郎氏だとの事でした。

素晴らしい絵図だ！

まるで竹田城跡だ！
あるいはブリューゲルの「バベルの塔」か、アルトドルファーの「アレクサンドロス大王の戦い」だ！

暫しの戦国時代の白昼夢から覚めて、山頂を後にしました。
下の写真は「本堂」の舞台から撮った「玉蔵院・大地蔵尊 霊明殿」です。

塔の横に巨大な大仏様のような姿が見えるぞ？？？

下の写真は、玉蔵院・大地蔵尊」の直下で撮った大仏様のような「日本一の地蔵菩薩」です。高さが14,45メートルもあり、ピカピカの銀色に輝いていることから、比較的最近に建立されたものと思われます。

この地蔵菩薩、圧倒的な迫力があり、威圧感を覚えます。
リュウちゃんはこの地蔵菩薩を見て、

「過ぎたるは及ばざるが如し」
と感じました。

結局、駐車場を出発してから、また駐車場に戻って来るまで、約２時間の「簡易な信貴山登山」でした。

こりゃ、登山とはとても言えない、「散策」かハイキングですね。

信貴山には、多宝塔から約20分で行ける頂上の他に、片道１時間掛かる「奥の院」のハイキングコース」があります。絵図でみた限りでは、頂上への道よりなだらかなようなので、近々、好天の日に足を運んで見ようと思っています。

その時には、缶ビール２本を絶対持参するぞ（笑）