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カテゴリ:読書
豪華な対話集です。そして、非常に読みやすいです。多分、対談のテーマがはっきりしてるからかな、と。。遠藤周作が対談してるからという事で購入し、再読。最近読み返したんですが、時期によって印象深さが違うので、今回はこの2人。免疫学の多田富雄/作家の安部公房が特に面白いです。 多田富雄は、細胞の起こす免疫について。細胞間における自己と非自己の差はとても微妙。しかも、そのわずかな差で細胞が他の細胞を殺したり、自殺したりするんだそうです。逆に全然違うものはOKだったり・・・。人体はファジー(あいまい)な部分があるから、対応できているらしいです。 安部公房も超面白い!「皮1枚隔てた自分と違う世界」だって。必要な感覚だと思います。言い回しが独特だなぁ~この方は超理系だからかも。 こないだ、自分は飽きっぽいなぁ~と言ってたんだけど、飽きのスピードが凄く早くなってるのはなぜかと分析してみました。 1 情報量の多さ=対応するのが大変!Busy!! 2 テーゼ、禁止、規制が少なくなった(と、思いません?!)=戦うものがなくなった 1はもちろん。2は変な話だけど、「戦うものがなくなった」という事。細胞の「自己と非自己」の境界線をこころの「自我と非自我」に置き換えたとき、自我に規制をなくす=「何でもいいよ、OKだよ」となると、自我は非自我と一緒になっちゃうから、やる事がなくなっちゃいませんか?そうなると、文学や絵画というものは基本的に「自我vs非自我(テーゼとか道徳とか)」を「テーマ」におくわけだから、「テーマ」を失う。「テーマ」を失うって事は、「表現の核」を失うことだし、モチベーションが起きないんじゃないかなーということです。「表現の核」を失っても表現する人も居ると思うんだけど、心に響かないというのは否めない・・・。うーん。 作家はテーマを持つものです。多分、ビジネスもそうだと思います。そうじゃないとね~ということを考えました。考えただけで正しいかどうかはわかりませんけど お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.09 14:08:43
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