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九州大(福岡市)は19日、2012年度一般入試後期日程のうち、理学部数学科で導入する予定だった「女性枠」(定員5人)を取りやめると発表した。 数学の女性研究者を増やす狙いがあったが、「法の下の平等」に抵触する恐れがあるため、撤回することになった。 九大によると、全教員2324人のうち女性は245人。数学分野の教育や研究を行う数理学研究院は教員46人のうち女性はわずか1人だ。このため、数学科の後期日程の定員9人のうち5人を女性枠にする考えだった。 女性枠の導入は、昨年3月に大学ホームページなどで公表したが、電話や電子メールで「公平ではない」などと批判が相次ぎ、弁護士や文部科学省などに相談していたという。(2011年5月20日07時11分 読売新聞)
☆大学の入試は年々多様化している。どう考えても受験料欲しさのために行われていると思われる数次にわたる試験。推薦入試、「点数だけで選抜しない」というAO入試、父や母が卒業生であれば有利となる制度、何かの分野で特段の能力を示せば入学可能という「一芸入試」なるものもある。 大学は、自分の大学の将来の姿を描くために多様な選抜方式を採用する自由を広げつつある。以前は、国公立などは一本勝負、それも完全な点数のみを判断材料とする試験であった。 今回の九大のこの取組、現在の国公立、私大の入試の実態をみれば、「公平でない」などという言葉はすでにむなしく聞こえ、むしろ「目的がはっきりしているのではないか」と評価したくなる。 私の初任校には数学の女の先生が複数いらっしゃった。一時その数は最大四人になったと記憶している。そんな状態がある意味で特殊であったことは数年たってから分かったことだったが、正直言って、男性の数学教諭に比して教科担当能力だけではなく、学級運営、各係のスタッフとしての力量には差はなかった。それどころか、数名の男性の数学教諭とは有意な(歴然とした)差があった。 以上は私の特別な体験なので、私はこの措置に対して特に違和感を感じていない。 一種の「アファーマティヴアクション」であり、物議を醸していることは理解できるのだが。私は面白いと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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