091453 ランダム
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い  つも、楽天に戻りたいなと
思っていたような日々だった。

でも、1日に6時間以上はネットに費やして、
それでも更新ができなくて悩んだり、
若い私がそこにはいた。

じゃ、どうすればいいのだろう?

あの場でしか、
会えないお友達が居る。

いつも会えなくても、
例えば一日おき、
PCの前で5分でも会えれば
その人が元気なのがわかれば。

気が向いた時にだけ、来て。
そして痕跡がわかって。


私は毎日、終電の0時30分まで毎日働いていた。土日も返上して働いた。

基盤がまるでない会社で、秘書マニュアルに即するものを
必死で作り上げていこうと思っていた。私のために。このボスと、会社のために。



早く、自分の時間を作ろう


相変わらず、睡眠不足には悲しいかな慣れていた。
いつも明け方まで仕事をしても、最後まで元気に朝食へ行くと言い出すのは私だった。

家に帰っては、これまでと全く違う業界に入ってイチからやり直しの自分に、
叩き込むように本を読んだ。
ボスにしかられる度、その言われた事を一字一句思い出し、手帳に書き連ねて毎日見た。

どれだけのお言葉をいただいただろう。
どれだけ泣いて、こらえてきただろう。

秘書になりたての頃には、お茶だしや敬語、マナーという、社会人一年生のお勉強ばかりだった。
秘書検定だってそれに即している。

一番大事なことは、そこにはなかった。


「上長の意見や考えを自分の中に蓄積し、意識して業務に臨む」


私はもう、秘書暦8年目を迎えていた。
すでに"補佐型秘書"から脱皮の時が来ていたのだ。

言われた事をただこなせばいいといワケではなくなった。
ひとつ、たとえばお客様への訪問予定を調整する。

なぜこの日なのか。この時間なのか。この場所なのか。お手土産は?
その方の最近の動向は?この優先度は先におこなった調整より上なのか?
同席者は必要か?前後の予定に支障はないのか?移動手段は?
このアポイントをする前に必要な打ち合わせはあるのか?アジェンダは?

様々な情報をかき集めて、ボスに
「●月●日、午後3時より1時間、延長見込みは30分ですので前後ご予定に差し支えございません。」
日程の候補を提示する。

ボスが思っていた日程とピタリ当たれば、即そのままお客様と調整を始める。

もし違っていたら。
イチからやり直しだ。落ち込んでいるヒマなんてなかった。
時間が勝負のこの仕事で、いちいち私情は挟んでいられない。

最初の頃には「意思決定」の手順を私はまるでわかっておらず、
そして情報伝達の仕方や、報告の方法すら、まだ、叩き込まれていなかった。







1年もの間、私は1日平均で13時間は働いていた。 



 ▼ ち 



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