宇治川 〈百人一首ゆかりの地〉
朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木 権中納言定頼64番 藤原定頼の歌。藤原定頼(995-1045)は藤原公任の長男。宇治川の情景を詠った歌なので、“ゆかりの地”は「宇治川」にした。宇治川に架かる宇治橋。いつも宇治川は意外に流れが速いと感じる。宇治橋上から上流側を眺める。川を遡ると、ここから天ヶ瀬ダムを経て、石山寺のあたりでは「瀬田川」という名で、瀬田の唐橋を過ぎればすぐに源の琵琶湖に行きつく。宇治川の中州はゆっくりとそぞろ歩きができる公園になっていて、ここを歩くと宇治川を身近に感じられる。「俺様はえらいんだ!」ポーズをしている鳥がいた。カワウかな。宇治川に架かる鉄橋を走っているのはJR奈良線。大阪に住んでいると奈良線ってあまりご縁がない路線。平安貴族の別荘が多くあった宇治は当時のリゾート地。そう思って宇治川を眺めると優美な雰囲気が感じられる。宇治橋のひとつ上流側の朝霧橋より。朝霧橋、朝ぼらけ 宇治の川霧、、、 この歌から名付けられたのかもしれない。