カテゴリ:中国株
長安汽車(200625.SZ)の2006 年6 月中間決算は31.9% 増収、48.2% 増益
2006 年6 月中間(中国会計基準、未監査)は31.9%増収、48.2%増益を達成した。増収の主因は主力乗用車の販売増加、増益の主因は持分法による投資利益の急増にある。 製品別販売台数 部門車種2006年6月 中間2005年6月 中間増減率 2005年通期 (万台) (万台) (%) (万台) 長安軽バン15.0 14.0 5.8 29.0 軽トラック4.3 4.3 0.0 7.0 長安鈴木アルト2.0 3.4 -41.2 5.4 羚羊2.8 1.5 86.7 2.8 スイフト1.5 0.3 400.0 0.9 長安福特馬自達モンデオ2.3 1.6 43.8 4.1 フィエスタ0.1 0.5 -80.0 1.0 フォーカス3.3 1.2 合計31.3 25.6 22.3 51.4 注1:長安福特馬自達の50%が連結対象になる。 注2:江鈴控股の多目的車(SUV)を含まない。 損益計算表サマリー 2006年1-6月期 2005年1-6月期 増減率 (百万元) (百万元) (%) 売上高12,575 9,536 31.9 売上原価10,094 7,505 34.5 営業利益439 404 8.6 持分法による投資利益173 1 --- 税引き前利益610 425 43.6 純利益435 294 48.2 EPS 0.27 0.18 50.0 主力車種の販売が好調 乗用車部門の生産台数は52.4%増の9 万4312 台、販売台数は43.0%増の9 万1566 台に上り、売上高はグループ全体の74.0%を占めた。とりわけ、50%出資の「長安福特馬自達」の貢献が大きい。粗利益率の高い「フォーカス」と「モンデオ」の販売好調を受け、純利益(連結ベース)がグループ全体の80.3%を占めた。 スズキとの合弁は収益力が低い 長安鈴木(スズキとの合弁)も売上高が7 億2838 万元増と順調に伸びた。ただし、主力車種の「羚羊」と「スイフト」の販売台数は競争相手の勢いに及ばず、必ずしも満足できるような結果ではなかった。生産停止予定の「アルト」も在庫処分が停滞気味だ。 本部軽自動車部門が苦戦「長安」シリーズの軽バンと軽トラックを生産する本部軽自動車部門は苦戦が続いている。2005 年下期から値下げ競争が激化し、今期の利益率は 前年同期比32.5%下落した。農村部での販売拡大を期待したが、消費者は貨物運送能力を重視しているため、競争車種と比べてエンジンのパワー不足が嫌気され、逆にシェアが侵食された。 持分法による投資利益が急増一方、持分法による投資利益は急増した。同社が50%出資する「江鈴控股」は江鈴自動車(200550.SZ)の株式を41%保有している。フォードから導入した商用車の売れ行きが好調なため、長安汽車は今期1 億7665 万元の投資収益を計上した。こうした投資収益がなければ、増益率はわずか3%程度にとどまることになる。昨年行われた拡張戦略が奏功したといえよう。 下期は新車販売がカギ 下期は、本田の「シビック」など、「フォーカス」の競争車種が攻勢を増す見通し。主力車種には5%前後の値下げが予想される。ただ、「フォーカス」改良版の登場、「ボルボS40」の量産開始は値下げの影響をカバーできよう。本部軽自動車部門は通期も赤字の可能性が高い。政府は省エネ車に対する優遇策を打ち出しており、同分野での回復が実現できるかが今後の注目点になる。 株価は割安 ブルームバーグのデータ(8 月23 日)によると、予想PER は8.9 倍と深センB 株指数の17.6 倍を大きく下回っている。また、同社は1-9 月期が約50%の増益見通しを発表している。10 月までに「マツダ3」の生産再開が実現できれば、追い風になりうる。 中国 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 26, 2006 10:37:48 AM
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