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カテゴリ:Movie
愛と希望の街(1959.11.17) 松竹 モノクロ 62分
監督:大島渚(26) 出演:渡辺文雄/富永ユキ/千之赫子/望月優子/須賀不二夫/藤川弘志/伊藤道子etc 総合評価 ★★★★★★★★☆☆(8点) ストーリー★★★★★★★☆☆☆(7点) キャスト ★★★★★☆☆☆☆☆(5点) 今日は大島渚監督作品「愛と希望の街」を見た。大島渚の作品見るのはこれで10本目(ようやく二桁!)。これが大島渚の監督デビュー作。あまり大島渚らしいとは感じなかったが、涙なしではみれない印象に残る作品ね。何よりタイトルの皮肉なこと・・・、これ見た人誰もが「愛も希望もないじゃん!」と言うことでしょうw まぁこれが当時の一般的な暮らしだったんだろうけど・・・。それだけにね。 キャスト 渡辺文雄・望月優子・須賀不二夫以外はほぼ素人か? 顔も見たことないし名前も見たことがない人ばかりで、出演歴もこれ1本とかの人ばかり。そのせいかストーリー的には藤川弘志が主役だけど、クレジット上は渡辺文雄がトップ。 ただ「日本の夜と霧」のように明らかに素人・棒読みということもなく、キャストに関してはそれほど気にしないで見れた。ヒロイン役の富永ユキに関してはちょっとお嬢様的な感じが足りないのが残念だけど(言葉遣いとか明らかにビッチw)。 ストーリー 鳩を売る少年の物語。(鳩は元の巣に帰る本能があるので、買った人がうっかり逃がしてしまうと戻ってくる。その戻った鳩を再び売って生活していくというお話) 少年の家は母子家庭で貧乏。妹もちょっと頭の弱い子。少年は現在中学三年生で就職するつもりであるが、母親は少しでも良い所に就職させたくて進学を勧める。そんなある日、いつものように鳩を売る少年の前に、少女が現れ鳩を買っていく。その少女は家が金持ちで世間知らずのお嬢様。貧乏な少年に同情し、会社を経営している父親に就職を頼む。しかし、鳩を売っていたことがばれてしまい就職の話はお流れ。少年は町の工場で働くことになった・・・。 鳩売るのが何がいけない!と思うんだけど詐欺みたいな行為だからってことらしいのね。何も鳩盗んで売ってるわけでもないし、帰ってくるのは買った人の不注意であって・・・。確かに何度も売るってのは帰ってくるのを計算して売ってるんだけど、それも生活の貧しさから仕方なしだし・・・。 この映画の悲しいところは、そんな底辺の人々なんか知りもしないで暮らしてる金持ちもいるってところね。少女が少年から鳩を買う時も「なぜ鳩を売るの?」→「お金がいるんだ」→「じゃあ買うわ」そう言ってお釣りもお金がいるならって平然とあげようとするのね(少年拒否)。少年の生活を知ると、また何の理由もなくお金をあげようとしたり(少年拒否)。ただ別に蔑んでるとか哀れんでるとか言うわけでもなく、純粋に好意からなのね。少女の家族は「貧乏なのは彼だけじゃない」「特別扱いするわけにはいかない」とこれももっとも。この如何ともし難い当時の貧富の差、溝を痛感する作品。 それにしても就職の身元調査で鳩を売っていたのがバレるって・・・どんだけ調査してんだよ!w 学校の先生が推薦してるわけだから先生がんなこと言うわけないし、親もそんなこと言う訳ないし一体どこからの情報なんだよw 就職試験で身体検査までしてるのにも驚いたけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.12.17 07:47:28
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