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情報収集衛星、いわゆるスパイ衛星(レーダー2号と光学3号機実証衛星)を載せたH2Aロケットが2月24日、鹿児島県種子島にある宇宙航空研究開発機構の種子島宇宙センターから打ち上げられた。商業衛星よりも解像度が劣るという指摘もある衛星だが、「宇宙軍事ビジネス」に乗り出すという意味は大きい。ちなみに、このロケットは4月から衛星受注からロケット製造、そして打ち上げまで三菱重工に移管されるという。
アメリカの軍需産業は新しいマーケットとして「宇宙」を考えている。1983年3月にロナルド・レーガン米大統領がスタートさせた「SDI(戦略防衛構想)」がそのシンボルである。1985年には「宇宙司令部」が創設され、1992年にはジョージ・H・W・ブッシュ大統領が「戦略司令部」をつくり、息子のジョージ・W・ブッシュ大統領は宇宙司令部を吸収させている。ミサイル防衛もそうした流れの中から生まれた「商品」である。 レーガン政権の時代からアメリカは宇宙を自国の専有物だと考えてきたようだが、今年1月には中国が「衛星破壊実験」を実施、アメリカに揺さぶりをかけた。2月20日に来日する前、リチャード・チェイニー副大統領が中国の実験に懸念を表明したということは、中国側の目的はある程度、達成されたということだろう。 軍事ビジネスの商売相手は政府。つまり協力関係にある政治家を政権内部に送り込めれば確実に儲かる。国民を恐怖で操り、高額商品の購入を認めさせれば良い。平和はビジネスの敵だ。 商品の代金は税金から支払われるため、取引上のリスクはほとんどない。宇宙ビジネスが儲けるほど、財政負担は膨らむのだが、「社会保障」を削らせれは良いと彼らは考えている。 現在、アメリカ政府が最も警戒すべき「テロリスト」と考えているらしいアルカイダは、ソ連軍と戦う「自由の戦士」としてアメリカの情報機関や軍隊が作り上げたフランケンシュタインである。自分たちが作り上げたモンスターのおかげでアメリカの軍需産業は大儲けしていることになる。 軍隊の中で「宇宙」を担当するのは空軍である。イギリスの日曜紙、サンデー・タイムズは2月25日付の紙面でアメリカの軍幹部がイラン攻撃に強く反対していると伝えている。4、5名の将軍や提督が攻撃実施の際には辞任する意向だというのだ。イランを攻撃すれば中東全域が戦乱に巻き込まれ、さらに戦闘は全世界に拡大、石油の供給量は20%から50%減少するという見通しもある。ホルムズ海峡をタンカーが通過できなくなれば、日本社会が被るダメージは計り知れない。アメリカの支配システムも揺らいでしまう。イラン攻撃に反対するのは正常な判断である。 しかし、空軍だけは例外で、イラン攻撃に前向きの姿勢を見せているという。空爆で方がつかないことはソ連軍のアフガニスタン侵攻やアメリカ軍のアフガニスタン、そしてイラクへの先制攻撃でも明確になっているのだが。 アメリカを戦争の泥沼に引きずり込むイラク侵攻作戦を統合参謀本部議長として指揮したリチャード・マイヤーズは空軍出身で、退役した翌年の2006年には巨大軍需企業のひとつ、ノースロップ・グラマンの重役に就任している。日本もアメリカと同じような道を歩くのだろうか?
Last updated
2007/02/28 06:24:42 PM
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