|
テーマ:最近観た映画。(39377)
カテゴリ:映画
「寄生獣 完結編」についてですが、今度は原作との違いについて書くよ。
以下ネタバレ。 原作の改変が思いのほかよくて、わかりやすくなってた。 脚本がんばってたと思う(偉そうに(^_^;))。 私がいいなって思った改変部分を書いていきます。 三木がイケメンじゃなくなった代わりに、冒頭でイケメンパラサイトがナンパするシーンを浦上の回想で挿入。 更にそいつはこっそりシンイチが倒してた。 パラサイトはイケメンに変身してナンパして捕食するっていう、原作おなじみのパラサイトの凶悪さが映画では目立たなかったから、ここに入れた!うまい! 高校で、前作の事件現場に花を捧げる里美。 こういうのリアルだわな。 原作でもアニメでも流されてたけど、大量殺人事件が校舎で起きたんでっせ、という。 (ま、実際起きたら、不登校なるか転校だよなーっと思うけどねっ。) 味噌汁〜。 シンイチとミギーのイチャイチャはいいんだけど、何故味噌汁? 男一人暮らしって味噌汁作るかね。 ここ、テレビで特撮のメイキング映像見たんで、みんながんばってるんだなーと感心した。 (ネギを1枚1枚切って撮影して、早回しで高速スライスを表現っていう) ミギー、いるよ! そこにいるよ!っていう現実感の表現。 倉守が探偵じゃなくてフリーライターになって、原作よりクズっぽくなったのがよかった! 美人の田宮に鼻の下伸ばすとか、マスコミに売り付けようとゲスい交渉したり、いいよねー、フラグ立ち過ぎだよねー。 嫁さんもいなくなって、父子家庭で、娘の描写が増えて(また現代っ子の小憎らしい子で)、これからどうなるか知ってるからもう、フラグが〜(泣)。 お父ちゃんウキウキしちゃってからの〜、落差激しく盛り上げたので、かなりよいです、この改変。 「三人なら勝てると思ったのか」が、あっさり倒しちゃったのは、尺の都合か残念でした。 あの三人、背後の気配に気づかないとは間抜け過ぎる…。 (パラサイト同士は脳波でバレるはず) 顔面なし田宮のグロさはgood! パラサイトが切断されたときの切り口が、「ハスコラ」みたいなハニカム構造になってたのも、なるほどなーっと感心した。 急に体積増えたような変形するときあるやん。 あれの理屈が謎だったんだけど。 細胞はハニカム構造で、中に水分?か空気?か入れて膨らませて変形してるんじゃないかなー。 田宮の赤ちゃん手渡しイベントと、自衛隊?の市役所襲撃イベントが同時進行。 うまい! パラサイト達が虐殺される中での、田宮の「いじめるな」が、呼応していてわかりやすい。 (原作では倉守が命をかけたからパラサイトの存在が明らかになって、自衛隊突入に繋がったんだけど、映画だと倉守は田宮にしか復讐してないね) (あ、だから探偵=ヒーローではなく、フリーライターなんだ) 田宮の顔がお母ちゃん(余貴美子)の顔になったらどうしようって(^_^;)、思ったらしなかった! しなくて正解。 そんなことしなくても、田宮はじゅうぶん「お母ちゃん」だったよ。 (シンイチと警察官達がうごうご手を出さずに話を聞いてるのはなんだかなーなんだけど、ええ話なんだからええやんか!(^_^;)) シンイチが赤ちゃんを抱きしめるシーンが印象的。 これについては別記事で詳しく書きます。 市役所バトルの方は、民間人がついでに殺されるのがなくて、よかったー(^_^;)。 いや、市役所ってよく行くもんで(^_^;)。 時間ないせいか割とさくさく退治してくれた。 だから山形の狂気はあんまわからんかったなー。 ほんで市長の広川の演説がさー、後ろのでっかいモニターに自分の顔映しながら、演説すんの。 こいつは……、ナルだ! ナルシストだー!(^_^;) 自分大好きか(^_^;)。 中二病で、自分のことただの人間じゃないなんて思ってるから、パラサイトの味方なんてしちゃうんだよー。 明らかに自分の演説に酔ってたし。 と、腑に落ちたので、良い演出と思う。 原作よりイケメン(?)だし。 (てゆうのは、イケメンが私の好みだからではなく、イケメンで俺カッコイイと勘違いしちゃったんかなっていう、キャラクターの背景が感じられるからよ。) そっからかなり強引に後藤と対決、あっさり分離攻撃、ミギー死亡。 ミギーが何が起きてもテンション変わらずあっさりしてて、あ、これもミギーなんだって感じた。 一見、優しそうな声だけど、やっぱズレてる、人間の感情の機微なんてわかってないんだなー。 心あるんか? そして、里美呼び出し?ですぐ来たの笑ったけど、ボロボロになったシンイチを抱きしめるのが里美でよかったなー。 でもさー。 えー、初エッチここ? (^_^;) でもなー、ありがちだよなー、こういう、吊り橋効果っていうかさー。 どっかで救いがないと、本当に、死んじゃいそうじゃん、シンイチ。 もっとさらっと流れるかと思ったら、服を脱ぐとこから映すっていう、ねっとり具合(^_^;)。 「イテテ」ていうとこも映すなんて、まあなんというか、監督の趣味でしょーかー(^_^;)。 まー、ぶっちゃけ、里美視点でいうと、ちょっと距離感じてる彼氏を親のいない家に呼び出す原作版より、切羽詰まった状況で流されてって方がリアルですな。 ひょっとしてですね、これもターミネーターオマージュなんですか? 無印ターミネーターも、追われる二人が結びつく、ような話でなかったっけ? 詳しい人に教えてほしいっす。 でまあ、後藤バトルなんだけど、 浅野忠信さー、前作で肉体の仕上がりは大丈夫なんかねと心配しとったんですが、なんとコートを脱がない! だから引き締まった肉体は、見せないから大丈夫! という作戦でしたか(^_^;)。 おかげで、プロテクターのすき間っていう原作の伏線なしでの、鉄筋攻撃。 放射性物質(笑)。 ところが、このグロ後藤がすごいクオリティ! 急に特撮の本気! 五体のパラサイトの暴走が、グログロのまま長い時間ウニョウニョ映る。 これやりたかったの?(^_^;) やっぱグロが好きなだけ? 内蔵後藤が心臓だけ動いてるぶっちゃけキモい造形、ムダにクオリティ高い。 渾身の特撮。 そして、後藤の最期、「ごめんね、君は悪くない」が、なんかねー、シンイチが赤ん坊を抱きしめるように後藤を抱きしめて、そして、火の海に落としたのがねー、すごくこう深いものを感じて…… まあそれに関しては別記事で書きます。 そうやそうや。 「この種を食い殺せ」の声の主は「人間」だっていうのも、よくできた解釈だよね。 地球の生命全体がーみたいな大きな話でなくて、「人間」が増え過ぎて困ってるのは「人間」だっていう。 (あれ?犬パラサイトは?って思ったら、映画には出てないからモウマンタイだ〜!) 最後の浦上バトルは、付けたしっていうか、もうなくていんじゃね?(^_^;) なきゃないで文句いう人がおるからかなー。 映画の浦上は描写不足で、なんでシンイチを襲ったんかようわからん、というけど、そもそも原作からして付けたしっぽかったし(爆) いや、浦上は、人間にも人殺しがいるってのは、対比として大切だけどさ。 もうシンイチがミギー持ちってのは、映画では里美ちゃんにバレちゃってるやん。 だから里美おどすことでシンイチに揺さぶりをかけても、無駄だわね。 そういうのも飲み込み済みのカップルだし。 最後にビルの屋上で抱き合ってるのは、ノンビリしすぎてなんだかなーだ。 シンイチと里美が、児童施設の田宮の子を見に行った。 あのサプライズ、素敵だよね、ちゃんと育ってるよって。 あそこで終わってよかったんじゃ? まあそんなこんなで、原作からの改変がうまく工夫されてて、更に新しい解釈まで踏み込んだので、よかったと思います(小並感)。 思えば、どの役者も原作のキャラに見た目似てない、似せてない。 魚市場とか、水族館とか、動物園とか、ゴミ処理場とか、原作にないし。 なんか自分たちの「寄生獣」を作り出そうって気合いを感じるんだなー。 残念なのは、ミギーが一日に何時間か眠っちゃうって設定はどうしたんでしょうね? 完結編ではずーっと起きっぱなしのような… 三木、後藤の描写があっさりしすぎて、何でシンイチを付け狙うかよくわからんくなってる。 ヒーローもので言えば、敵幹部からの〜ラスボスなんだけど、最初は組織の命令で攻撃しただけよねー。 でも後半は組織は壊滅してるし、個人的な恨みはないし、いやそもそも原作でもなんやったっけ? あとさー、アニメでも思ったんだけど、ミギー、田宮、後藤以外のパラサイトは根性なさ過ぎ! 本体から切り離されても、何分かは活動できるんよね? 田宮も分離攻撃してたし。 ザコパラサイトは、人間部分の心臓つぶしたくらいで、すぐシオシオ、根性ないよねー(^_^;)。 「訓練が必要なんだぜ」 映画のミギーに訓練した様子ないけどね! 更に続く。 関連項目 【ネタバレ】「寄生獣 完結編」の感想その1/何故か許せる 【ネタバレ】「寄生獣 完結編」の感想その3/「子」の話 【ネタバレ】「寄生獣 完結編」の感想その4/思い出した話 【ネタバレ】映画「寄生獣」見た! 【ネタバレ】「寄生獣」雑感 【ネタバレ】「寄生獣」雑感その2 山崎貴監督関連 【ネタバレ】映画「永遠の0」感想 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.05.21 08:16:16
コメント(0) | コメントを書く
[映画] カテゴリの最新記事
|