ハンティング(1)

銃を構えてるのが大兄貴モデストー ｡

この人すごく眼がいい ｽﾖｰ｡

(恐ろしく勘もいい ｽ)

老眼は遠方（空の彼方、写真右上）を見るのに

障害になるかならないのか。

大兄貴は答えを知っているに違いありません ｽ。ｗｗｗ




地平線の向こうにかすむわずかな煙の残りかすのような鳥の群れを見つけるのは､

いつも大兄貴。





高倍率の双眼鏡をさげた、俺ではありません ｽ｡

その見つけるのが速いこと、

とても俺には無理｡ｗｗｗ

必ず大兄貴が､まず空の彼方に一点(鳥の群)を見つけて､

俺はその方角を見ても、

鳥なんか、発見できません。

いらいらした大兄貴が､俺の双眼鏡を、

奪い取るようにして､目標を確認します｡




　
「どこ見てんだぁー、あっちだぁーぞぅ」兄貴

俺が双眼鏡をもって､

どこだどこだ､狼狽しているうちに､

大兄貴はもう車に飛び乗っています｡




「バモ、アモハベ、、ベンガジャ、、

行くぞ、早くしろ､

方角は、オリベンサ方向だ、、

どんぐり頭、じゃぁねえ、栗の石頭だぁー、

俺たちは、、

バーの奴ら何見てたんだ、、

俺は、最初から違うって思ってたんだ、、

なんてこった、、フン」兄貴。



ブツブツ言うのがあたりまえ ｽ｡





兄貴は、寡黙に、前方を見て、運転なんてことは、

まずありっこない。

｢おぉーあぶねーぇ、兄貴、前見てぇー｣



ほんとこれで俺生きてるのが信じられネｪｰ｡



車のドアも閉める間もなく､

車はくねくねの丘と山の道をラリーのように

突っ走ります｡

もちろん対向車もいない､

田舎の道､それでも近年は、舗装道路（左下）が多くなり､

悪路､急カーブも改良されたので正直言って快適 ｽﾖ｡






数年前は､

この辺の田舎道で運転することは、

地獄の恐怖でした ｽ｡ｗｗｗ



大兄貴は、その昔の悪路で、

120kmくらいだした、こともあり、

それも、道の穴をよけ、谷の底を見ながらの運転でしたから、

俺は、生きた心地もしないで、

ただ足を、踏ん張るだけだった ｽ。



しかしその大兄貴の、天才的な運転技術、のおかげで､

今日まで生き長らえている俺なの ｽ｡ｗｗ




（左上）の写真、やはり、圧倒的にコルクの木、

どんぐりの木、がおおい ｽﾈ。

ちょっと人里近くになると、

オリーブの木も、ふえて来ます。

水辺はユーカリの木、山の山頂近くは、松ノ木です。






さっきバーと書きましたが、

その日の朝早く、我々がバーで、

その日の情報を、集めた時のことを、

兄貴は、怒って言ってたん ｽﾖ。



村のバー、

朝仕事に行く前に男たちが、必ず立ち寄る場所、

ここ村ただ一箇所の超早朝専門バー ｽﾖ｡ｗｗ




ちょうど村の出口､にあるし、

国道もすぐそばなんで超便利。

でも、ずっと前は､朝そんなに早く開けなかったん ｽ｡

しかし､そんなことは朝早く､

仕事　(ほとんど郊外の土地に家畜を持つ)　に行く輩には

関係ないこと ｽ。



バーが開いてなきゃ､その前でたむろして､タバコをふかし､

わずかな時間の間に自分の知りたい情報を、仕入れる ｽ｡




飼料の値段､だれそれが､どこの水飲場に家畜をつれていくから､

今日の午後はそこが使えないとか｡



イベリコ黒豚が5匹行方不明､あるいは､今おれの所に迷い子の豚が何匹いるとか｡


バルセロナまで送る剥いだばかりの

コルクの運搬のトラックの手配､等々、

ネットサーフィン顔負けの情報の洪水 ｽ｡ｗｗ



バーのおやじが、眠そうな顔をして、出勤して来て､

ドアを開けると､たちまち黒山の人だかり、ほとんど輩は、

ソロ(エクスプレッソ)をパッーと、ぐい飲みで、

さっさと、仕事に、出かけます｡



例えば､大大兄ミゲルは､必ずソロに安ブランデーを入れて、

ぐい飲み､ドゥカドスに火をつけて､

くわえタバコで､そのままバーを、後にします｡


ドゥカドス、黒タバコは男、

ルビオ(普通のタバコ)は、女性、

と昔から決まっている ｽ。


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