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once 51 傷つける瞳

***51*** 

愛してる。

・・・愛してる。

こんなに愛しているのに、お前は応えてくれない。

朝子・・・お前は何も分かっていない。今、俺がどれだけ傷つけられているかも・・・。

気付くと朝子が抵抗をやめていた。彼女はクリーム色の下着姿で有芯に動きを封じられ、両手にシーツを握り締めている。そんな状態で泣きそうなくせに、気遣うような瞳で俺を見つめるなんて・・・。そんな優しさは、ますます俺を苦しくさせるだけなのに・・・。

朝子が心配そうに聞いてくる。「有芯・・・・・悲しいの?」

朝子のカーディガンとスカートを後ろに放ると、有芯は自分のシャツを脱いだ。「悲しいよ」

「・・・私が・・・あの、大人しく抱かれないから?」

有芯の身体は高校時代と大差なく、華奢で筋肉質だった。朝子は苦しいほど鼓動が高まり顔をそらしたが、有芯の手が彼女のあごを動かし、二人は見詰め合う格好になった。

「朝子が嘘つきで、心を開いてくれないから」

それだけ言うと、有芯はこれまでよりも激しく朝子の体中を愛撫しながら、最後に残されていた下着を剥ぎ取った。

「い、や、あ・・・っ・・・!! やめて、見ないで!! 私そんな綺麗な体じゃないし、大きい妊娠線だってあるし・・・っ!!」

有芯は何も言わず、彼女の訴えを無視して乳首を噛み、亀裂の跡がある下腹部にキスをした。

「有芯・・・?」朝子は涙が滲んでいる目で彼を見た。

「綺麗だよ、朝子・・・」

有芯は言いながら朝子の腿に手をかけた。朝子は力を抜いていたことに気付き、我に返ると思いきり力をいれて脚をぴったり閉じた。

有芯は朝子をまっすぐに見つめて言った。「脚・・・開いて」

朝子は、素直に自分を求めてくる有芯の瞳に心を鷲掴みにされながら、必死で自分を保とうとしていた。

「朝子?」

「駄目・・・」それに、その部分がぐしょぐしょに濡れていることだけは知られたくない。

朝子の心の中を見透かしたように、有芯はふっと笑うと「恥ずかしがらないで。俺だって、朝子を求めてる・・・」と言いながら力の抜けた朝子を押し開いてしまった。

「体は正直だね先輩・・・俺が欲しい・・・?」言うと、彼は舌で朝子をかき乱した。

感じないどころかあまりの快楽に朝子の理性は吹き飛びそうだった。彼女に残された僅かな正義が、甘いため息の隙間にかろうじて拒絶の言葉を発した。

「嫌・・・私・・・壊れ、そう・・・ひどい・・・有芯・・・」

朝子が震えながら泣いているのに気付き、有芯は動きを止めた。




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