吾輩はだんだん犬になる。おっと、日ぐれ酒場の決闘(3/5日記参照)を前に、吾輩としたことが。。。でも、ご安心くだされ。これは吾輩がまだ学生時代のパントマイムの話。しかも、犬を目指したのは吾輩ではない。ただ、その人が犬を目指す姿を鏡越しに見ていて、釣り込まれそうになっただけのこと。そのことを思い出したのは、今日が啓蟄だったからか。幼虫がだんだん蛹になる。蛹がだんだん蝶になる。花になる。胡蝶の夢。ひらひらり。
学生時代、パントマイムの短期間レッスンを受けていた某スタジオは、マイム第一人者のマルセル・マルソーの流儀を取り入れていて、吾輩もそのエチュードを硬い体でさせられたのであります。
その一人に、劇団出身者が居て、犬の役を数ヵ月後にやるからと毎日のように犬になっていたのである。
マルソー流ということで、少年、成年、壮年、中年、老年…という一生をマイムで表すという練習が楽しく、やはり人間様も年と共にだんだん猫背になるのであります。杖をついて小さく小さくなって…。さらに、小さく虫になって気づいたらそこはファーブル昆虫館「虫の詩人の館」。啓蟄の今日オープンのこの館で、館長の奥本大三郎氏が杖をつきながら館内を巡ってられた。変わったクワガタが二匹いて、一匹が突如動き出し、ホンモノと判る。もう一匹は動かないと思ったらこちらは作り物であった。これはユーモアがあって面白い。マイムも作り物の芸術である。(597文字)
最終更新日
2006年08月09日 06時47分12秒