青春返歌「青春返歌 -俺たちの唄によせて- 」 一列にそびえたつ青壁の前入学式は同じ制服 教室にひしめく大型車椅子紅一点をやさしく通す 甲高く笑った昔の旧友もいつのまにやらオヤジの低音 プリントに写る行事の友の顔近くて遠いさみしさを知る 先輩と初めて呼ばれてはっとする一年生の新しい声 背をたたみ二階へのぼるエレベーターみんなの教室訪ねる期待 耳すますホームルームの黒板で響くチョークに心浮き立つ 給食の話題もやはり男組トラック・焼肉・ヨドバシカメラ 華をそえ紅一点のつもりでも朱に交われば赤くなる芸 下校まで見送る友のやさしさに友情と恋のまんなかを知る 顔のない青い壁が動き出しひとりひとりの友の顔になる メル友の短いことば背中押し「えいっ」と登校支えるお守り これまでもこれから先も忘れない心と心はいつでも仲間 青春の荒波くぐる小船でもキラリと夢の光見つける それぞれに違う流れのその先で未来の自分が一本釣り待つ (通学生の高校生が唄を詠んでくれた。私もお返しに学校の思い出を詠んでみた。2007・2・13) |