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テーマ:鈴鹿8耐(78)
カテゴリ:鈴鹿8耐
荒れに荒れたレースも残り1時間、 各チームともピット作業を終え、最後のライダーに襷(タスキ)を預ける。 トップチームの順位に大きな変動はなく残り30分を迎える。 このまま無事にチェッカーを迎えれば・・ モニターに釘付けとなるピットクルー、後はライダーの健闘を祈るだけである。 しかし、残り30分を切った19時05分、 鈴鹿の魔物が3位走行中のゼッケン48 PLOT FARO PANTHERA 出口修に牙を剥く。 19時05分、ゼッケン48 PLOT FARO PANTHERA 出口修 緊急ピットイン。 ピットクルーにマシンの異常を伝えるもの、短時間の確認で原因を見つける事が出来ない。 残り時間が僅かな事から出口選手はそのままのマシンで再度コースインする事に・・。 後に判明したトラブルの原因は異物を踏んだ事でリアタイヤのスローパンク(見た目にな分からない程度で、徐々に空気が抜けていく症状)であった。 ゼッケン48 PLOT FARO PANTHERA 出口修 周を重ねるたびに症状が悪化してゆく。 ストレート以外ずっと暴れるマシン、コーナーでアクセルの開けられない不安定なマシン・・ いつ何が起こってもおかしくないマシン。 PLOT FARO PANTHERA 出口修、 暴れるマシンで濡れた路面を一定の覚悟を持って走り続ける。 ( PLOT FARO PANTHERAのサイトより画像 ) 残り30分の所まで、その手に掴みかけた表彰台、 無常にもその指の隙間からこぼれ落ちてゆく・・。 昔からゼッケン12はヨシムラのエースナンバー。 偉大なる先輩ライダー達がゼッケン12を背負い、夏の鈴鹿を闘った。 ( ヨシムラのサイトより画像 ) 今年から酒井大作はヨシムラのエースとなった。 自分でマシンを作って、ムードを盛り上げ、チームをリードしなくてはならない。 勝って当然。 言い訳など・・到底、許されない。 数々の大きなプレッシャーが酒井大作の背中にのしかかる。 178周を重ねた残り10分、サーキットは闇に包まれる。 ウェットの路面に反射したヘッドライトが長いレースの終わりが近いことを告げる。 ピットには続々と人が集まり、闘い抜いたライダーを迎える準備が進む。 ついにラストラップを迎える。 闇の中、安定したライディングをみせるゼッケン12 ヨシムラスズキwithJOMO 酒井大作。 モニターを見上げるヨシムラのスタッフ。 あと半周あるもののつい口元がゆるんで、白い歯が見えてしまうヨシムラ3代目監督、加藤陽平監督。 ( ヨシムラのサイトより画像 ) 午後7時30分、ついにチェッカーの瞬間に訪れた。 終始安定した走りのヨシムラスズキwith JOMOの独走優勝で幕を閉じた。 周回数は183周。 吉村不二雄ヨシムラ社長、数々の重圧を乗り越えて大仕事を終えたヨシムラの新エース、酒井大作を温かく迎える。 ( ヨシムラのサイトより画像 ) ( ヨシムラのサイトより画像 ) ( ヨシムラのサイトより画像 ) F.C.C.TSR Honda序盤の転倒でトップから10周遅れの最後尾からの追い上げ、最終的に9位までポジションアップを果たした。 ドライ路面では秋吉が2分8秒台のファステストラップを記録。 さらに雨の路面では伊藤真一が他のマシンよりも10秒以上速い超ハイペース次々と他のマシンを抜きさった。 「F.C.C TSR HONDA」、2009年の夏の耐久は残念な結果となった。 しかし・・ ”何処まで行けるか我々は挑戦する! ” そのスピリッツは多くのファンの記憶に残り、語り継がれる事であろう。 ( F.C.C. TSR のサイトより画像 ) ワークスが去り、プライベーターの戦いになった今年の鈴鹿8耐。 スポンサーの撤退、マスコミの注目度の低下。 公表された決勝日当日の観客動員数 54,000人。 モータースポーツ人気の陰りは残念ながら否めない。 しかし、天候に翻弄せれたレースはこれに反し、 各エントラントの熱いスピリッツをまざまざと見せつけられる結果となった。 どんなに時代に翻弄されようともこの熱いスピリッツがあるかぎり、 鈴鹿8時間耐久はこれからも続いてゆく・・ その事をファンの一人として祈るばかりである。 ( ヨシムラのサイトより画像 ) ●鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝結果 1. #12 ヨシムラスズキwith JOMO 酒井大作/徳留和樹/青木宣篤 スズキ GSX-R1000 Bridgestone 183Lap 2. #5 TRICK☆STAR RACING 井筒仁康/武石伸也/鶴田竜二 カワサキ ZX-10R Bridgestone 182Lap 3. #2 Honda DREAM RT 桜井ホンダ 高橋巧/亀谷長純 Honda CBR1000RR Dunlop 182Lap 4. #7 YAMAHA AUSTRIA RACING TEAM I.ジャーマン/S.マーティン/G.ジャバニ ヤマハ YZF-R1 Michelin 181Lap 5. #48 PLOT FARO PANTHERA 出口修/寺本幸司 スズキ GSX-R1000 Bridgestone 180Lap 6. #9 BEET RACING 179Lap 7. #44 ウイダーD.D.BOYS with A-STYLE 179Lap 8. #73 TEAM PLUS ONE & TSR 179Lap 9. #1 F.C.C.TSR Honda 178Lap 10. #99 テルル・ハニービーレーシング 178Lap お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年08月17日 19時19分40秒
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