桜島の噴火警戒レベル引き下げ
桜島の噴火警戒レベルが入山規制とされるレベル3から火口周辺規制のレベル2に引き下げられました。気象台では今後も火山活動の推移には注意するよう呼びかけています。
桜島の昭和火口では、2010 年9月上旬まで爆発的噴火1)を含む噴火2)の多い状態で経過しましたが、中旬以降減少し、9月16 日以降は発生していません。南岳山頂火口では、昨年(2009 年)10 月4日以降、噴火は発生していません。火山性地震及び火山性微動は少ない状態が続いており、山体の収縮を示す地殻変動が観測されています。
これらのことから、当面、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2km の範囲に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなったと考え、本日(30 日)11 時00 分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。
今後も昭和火口及び南岳山頂火口から概ね1km の範囲に影響を及ぼす噴火が発生すると予想されますので、これらの火口周辺では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必要です。降雨時には土石流に注意が必要です。
なお、昭和火口の噴火活動は、2006 年6月の噴火以降、長期的には次第に活発化している傾向がみられますので、今後の火山活動の推移に注意する必要があります。
○活動概況
・噴火活動の状況(図1桜島 噴火警戒レベルの推移と日別噴火・爆発的噴火回数)
(2007 年12 月~2010 年9月28 日)赤:爆発的噴火 灰:噴火)
昭和火口では、昨年(2009 年)7月から2010 年9月上旬までは爆発的噴火の多い状態で経過しましたが、9月中旬には減少し、爆発的噴火は9月9日以降、小規模な噴火は9月16 日以降、発生していません。
南岳山頂火口では、昨年(2009 年)10 月4日以降、噴火は発生していません。
▼図1 噴火活動の状況(桜島 噴火警戒レベルの推移と日別噴火・爆発的噴火回数)
出典:http://www.jma.go.jp/jp/volcano/506-20100930110000-40.html
◆気象庁-鹿児島地方気象台-「桜島 噴火予報・警報」
噴火予報・警報 第2号-火山名 桜島 噴火警報(火口周辺)
平成22年9月30日11時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台
<桜島に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
桜島では、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね1kmの範囲で警戒が必要
<噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>
**(本 文)**
1.火山活動の状況及び予報警報事項
昭和火口では、9月9日以降爆発的噴火は発生しておらず、16日以降小規模な噴火も発生していません。
南岳山頂火口では噴火は発生していません。 火山性地震及び火山性微動は少ない状態が続いており、山体の膨張を示す地殻変動も観測されていません。
これらのことから、桜島の噴火警戒レベルを3から2に引き下げます。
なお、昭和火口の噴火活動は、2006年6月の噴火以降、長期的には次第に活発化している傾向がみられます。今後の火山活動の推移に注意する必要があります。
2.対象市町村等
鹿児島県:鹿児島市
3.防災上の警戒事項等
桜島では、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね1kmの範囲に噴石を飛散させる噴火が発生すると予想されますので、これらの火口周辺では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。
風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必要です。降雨時には土石流に注意が必要です。
<噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
(補足:平成19年12月1日から噴火予報・噴火警報を発表しています。今回の警報は、従来の火山観測情報に相当します)
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