カテゴリ:YA!&児童書
岡田 淳さんのとっても楽しい児童書で、神戸新聞・ 「雲の上へいった話」・・・おじいちゃんは、おとうさんのおとうさん。近くのアパートに一人でくらしている。小学三年生のぼくはしょっちゅうそのアパートに遊びにいっていて、その日ィは、窓から二人で雨をみてた。雨がどこから降ってくるかという話をしているとき、雲に誰か住んでたら面白いなぁとぼくが言うと、おじいちゃんは、雨の中を、空の上に上っていった話をしてくれた。「どないして、のぼっていったんや。」 おじいちゃんは秘密を打ち明けるように声を潜めて、答えた。「水泳や。」 「毎日の冒険」・・・夏休みにする家の手伝いを何にするか考え中のぼくは、おじいちゃんが話す<郵便受けから新聞を取ってくる>手伝いにまつわる大冒険を聞くことに。<なんでも袋>を肩にかけ、鬼の居る森を抜け、途中で朝ごはんを食べたら、今度はドラキュラの待つ墓場を過ぎて、さらに大蛇群れの居並ぶ草原を駆け抜け・・・でもおじいちゃん、一匹狼の群れって・・・?? 「おっきいサカナ」・・・はじめて、釣りにいった。おじいちゃんと。筆箱ぐらいの魚が一匹釣れた。「おっきいなぁ」 「まぁ、大きいほうかもしれんなぁ。そやけどな、ほんまにおっきいちゅうのんは、こんなもんやないでェ」 ぼくはおじいちゃんから、ピルクルの二倍の大きさの魚をえさにして、魚釣りをする話を聞くことに・・・ 「おじいちゃんの玉入れ」・・・小学校から運動会の練習の音楽が聞こえてくるころ、おじいちゃんは鼻をぐずぐずいわせていた。ティッシュペーパーで鼻をかむと、それを丸めて、部屋の隅のくずかごにひょいと投げ・・・それはすっぽりと、くずかごへ。奇跡やと驚くぼくに、おじいちゃんは 「知らんかったんか?おじいちゃんはな、玉入れの名人やったんや」 「雪の恩がえし」・・・その日、朝起きたら、雪がふってた。ふってる雪をみるんも、つもってる雪みるのんもはじめてのぼくは、ずっと外を見ていた。「雪、きれいやなァ」 「ふってる雪と、つもってる雪と、どっちがきれいと思う?」 「つもってる雪」そう答えたぼくに、おじいちゃんは、つもった雪を守ったためにおきた不思議な話をしてくれた。 「チョコレートがいっぱい」・・・2月14日、もらった三つのチョコレートをテーブルに並べてながめていると、いつのまにかうしろにおじいちゃんが。「ははん、バレンタインデーやな」そう言って話し出したのは、おじいちゃんにチョコレートを食べて欲しいと思う人が、めちゃくちゃぎょうさんおったために起きた大騒動! 「願いのかなうまがり角」・・・旅行先でおじいちゃんと散歩をしていたぼくは、おじいちゃんが角があったら必ず曲がることと、曲がるときにまじめな顔になることに気がついた。「何でそんな歩き方、するのん?」 「おじいちゃんはな、願いのかなうまがり角を探してるねん」 「願いのかなう、まがり角?」 「そうや。角を曲がるときに願い事をしてたら、曲がったときに願いがかなう。」 そうして、おじいちゃんは若いころに遭遇した、不思議なまがり角の話をしてくれた。 いやぁ、関西弁でのおじいちゃんとぼくの掛け合いが、すんごく楽しいわ!「そんなこと、あるわけないやん!」と思っていても、おくびにも出さずに、どんどん合いの手をいれてっちゃうのもわかるわ!で、更に壮大に広がっていく法螺話を、語るおじいちゃんと一緒に楽しむのよ!でも、最後のお話は・・・ちょっと本当っぽいなぁ・・・だから余計におじいちゃんの秘密のお願いってなんなのか、気になるわ・・・ 脳内キャラは間 寛平さんと<まえだまえだ>の弟・旺志郎(おうしろう)君! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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