
ノスタラダムスの大予言とコンピュータの2000年問題は、20世紀最大のペテンだったと思っているのですが、そのノストラダムスの大予言のもととなった「諸世紀」、実は風刺に過ぎなかったそうです。当時は権力者やお役人の批判をする事ができなかったので、遠回しに皮肉った文章でおもしろおかしく書いていいたのが「諸世紀」であった、と。それを後世の人が予言と勘違いしたらしい。なかなか面白い話です。現代では、言論の自由が、とりあえず認められている事になっていますので、遠回しに皮肉る必要はないのですが、新聞の社会面には必ず風刺漫画がありまして、そういう意味では、言論の自由って建前の事なのかしらん。
『テーストオブ苦虫5』は町田康のエッセイ集で、タイトルの通り5作目になります。町田康と言っても、知らない人が多いと思いますが、布袋寅泰と喧嘩して告訴騒ぎになった人、と言えば、少しは思いだ・・・さないか。あまりメジャーな人でないもんね。まあ、それでも5冊も続いているということは、そこそこ人気があるという事で、しかし、それに反して、内容的にはじっつにくだらない、もう本当にどうしようもない、ナンセンス無意味、カロリーゼロな内容のエッセイです。革命的に無意味です。例えば、マンネリを打破するというテーマで書かれた文章は、朝、顔を洗う事からすでにマンネリだから、顔じゃなく足を洗ったらどうだろう、洗顔でなく洗足だ、朝ご飯もみそ汁ご飯はマンネリだ、朝から鍋とか食ったら良い、と万事この調子、また、自分はパンクロッカーなのにそれらしくないからどうすればいいか、忌野清志郎を参考にして、やたらと語尾に「だぜ」をつけるといいかも、と、その後の文章は全てだぜで終わるんだぜ。何となくロッカーらしくなってきたぜ。なんでこんな話に付き合わないかんのか、読んでる方も訳が分からなくなってくるのでした。
それでも一応、オチがつくのでさすがもの書きだなあと感心させられるのですが、よくよく読むと、彼の文章は、まず、一般常識的に言われていること(例えばマンネリ打破とか)を題材に取り上げ、その具体策の極論を実行したと仮定して、その結果がもたらす弊害を、面白く読ませながら、その一般常識がいかに危ういものかを描く、実の高等な技術を使っている事に気がつきました。そうか、日本語力低下を言われて久しい日本にふさわしい教材は、この町田康の文章なのです。いまこそ、国語の教科書はテーストオブ苦虫全集で揃えるべきです。
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Re:町田康『テーストオブ苦虫5 おそれずにたちむかえ』(05/23)
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アルローラさん
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えーーー(-o-)
そんな事を言われても、全然つまらなそうな内容に思えるんですけど...。
なんだか おちゃらけて人を笑ってる感じの人ですねぇ。
・・・絶対 友達にはならんな...。
(May 23, 2008 08:09:07 PM)
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Re[1]:町田康『テーストオブ苦虫5 おそれずにたちむかえ』(05/23)
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keiichi_wさん
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アルローラさん
>そんな事を言われても、全然つまらなそうな内容に思えるんですけど...。
いえ、私のようにひねてものを見るタイプにはものすごく面白いです。
>なんだか おちゃらけて人を笑ってる感じの人ですねぇ。
おちゃらけ、というより、痛烈な皮肉屋ですね。しかし、鋭いところをついている事もあるのです。そこが面白いです。
>・・・絶対 友達にはならんな...。
ええ、この方、たぶん友達はいないでしょうねえ。
(May 24, 2008 06:57:16 PM)