
ミステリを読む楽しみの一つに結末のどんでん返しがあります。思いもよらない結末は、やはり作家の筆力を感じさせます。狙いすぎるとしらけますが。
『黒い河』はアメリカの作家フォードの、フランク・コーソシリーズの2作目です。手抜き工事による崩落事故で大量の死者を出した事件のやり直し裁判の最中に、河川工事現場では埋められた車が発見されます。中には銃で撃たれた漢が死んでいました。事件を調べるコーソとドアティですが、何者かに教われたドアティはひん死の重傷を負ってしまいます。やがて、この事件がやり直し裁判を関係しているとコーソは気がつくのですが‥‥。
ラスト数ページの結末に驚愕しました。ミステリーでこれほど驚愕したのは久しぶりです。話は手抜き工事の黒幕のギャング団のボスの裁判を中心に勧められますが、実は全く別の事件も進行しており、それが最後で真犯人として明らかになるのですが、それがすごい。ネタバレになるのであまり語れませんが、タイトルの『黒い河』はそれを表しており、このタイトルは実際にブラックリバーと言う名前の河があって、しかし、水が無くなって消えてしまって、今は湿地になっているんですが、それをあるものに見立てているのです。これ以上語るとネタバレになるのでやめます。とにかく、1作目を凌ぐ面白さ。一気に読んでしまいます。リアルな裁判シーンや、タフガイストーリーらしいバイオレンスシーン、あるいは大人の男と女の会話など、内容は実に濃いものになってます。このコーソシリーズは、残念ながら次作の「白骨」で終了してしまいますが、この「白骨」も素晴らしい作品で、まだまだ続きが読みたいですね。