ビジネスマンのためのブログ

戦略プロフェッショナル
　私の考えている理想的な戦略～作戦論・情報論についてのメモ書きの６回目です。
　これは私が自身の頭の中を整理をしていくためのものですので、順番はバラバラです
から読んでいて解かりづらいものになってしまうことをあらかじめ断っておきます。
　特に用語については私の造語や造語に近いものがあります。そういった意味ならこう
いった単語がいいよといったご意見をお持ちの方は掲示板にコメントをお願いいたします。
　また、反対意見も受け付けます。
　ただし、エロ系はただ削除するのみですのであらかじめお断りしておきます。

　よく日本には戦略がないと言われます。私は単に戦略がないのではなく、正しく
戦役が行われていないからだと考えています。
　戦役というのは、
１．戦略とそれを実現するための戦術から判断して、歪や無理がないか、事前に審査する
２．戦略の実行期間中各戦術を見張り、目的への達成度を計り資源の再配分や戦術の
　見直しなどを行いながら戦略目標の実現を補佐する
　といったところでしょうか。ところが、日本の場合、戦役の事前審査が機能しない
という傾向があります。
　前回で紹介したＢ社の事例ですとＡ常務の不用意な発言がそのまま戦略として走り
出しました。それまで、月に千件弱半期で５千件売れなかったのを急に２万件売れと
いうのですから、誰が考えても無理です。
　戦役の事前審査機能が働いていれば、複写機の保守サービス料の落ち込みを埋めて
いくのが目的ですから、現在の販売実績から、インターネットの２次プロバイダ
サービスをどうして行くのか、他に売れる商品を開発していくといったことも考え
られたでしょう。
　ところが、次期社長の筆頭候補の常務が言ったということから、その案について誰も
口を挟めません。結局その次の期から新規受注２万件達成が目標となってしまいました。
　それからは、傍目から見ると笑い話の連続です。本来あるべき目標は新規顧客獲得
ですから、売上げであるべきでしょう。ところが同社の販売管理システムの問題も
あって新規売上げのデータが不明瞭なのです。
　そのため、お客様に注文書だけ提出させてキャンセルするという荒業を使う者も
出てきました。こんなことをされては複写機の保守サービス料の落ち込みが埋まる
はずはありません。
　日本の場合、戦略はトップからの指示であることが殆どです。それを受けた戦役が
トップの指示の誤りや、実現のための具体策を練るというべきなのですが、具体策は
戦術部門に任せるだけで、上がってきたそれをただ承認するだけといったことの方が
多いようです。
　そのため、結局日本の企業はグローバル企業にはれないのです。

　また、国会中継をご覧になればもっと解かりやすいでしょう。与党と野党の間で足の
引っ張り合いだけで建設的な意見はあまり出ていません。

　次回は、戦役を含めて正しい戦略とはどういったものかをお話しさせていただく
予定です。