ビジネスマンのためのブログ

　昨日とある居酒屋で阪神大震災の時に職員として、被災者救助と復旧に尽力された方と同席を
することができました。その方と店でお会いするのは２回目です。前回もそのような話しになった
のですが、今回敢えて書くこととしました。

　まず、今回の東日本大震災で亡くなられた方のご冥福といまだ行方不明の方の内１人でも生存
されていることをお祈りし、現場で復旧作業にあたられている方々に感謝の意を表します。

　地震発生時市民に対して一番優しいのは、川崎市がなんと言っても一番でしょう。それを真似
した横浜市がそれに続きます。

　両市は他の市と比べて何が違うのかを今回の１回目。次回は阪神大震災の後、政治屋共が企業と
組んで何をしたか。最終回は国民とマスコミは何をするべきかを追って書いていきます。

　川崎市と横浜市は何ができるのか、他の市は何故できないのかを今回解説します。

　地震の波形と建物の種類によって、被害が変わってきます。また、時間帯によって被災者の
多い場所が変わります。例えば、鉄筋のビルが倒壊しやすい地震、木造の住宅が倒れやすい
地震があるのです。また、昼間は学校や会社に行って家に残っている人は少ないですね。
　川崎市と横浜市の場合、地震の波形と地図データベースから地震発生直後にどの地区で何軒の
家が倒れて、そこには何人くらいの人が埋もれているというのが瞬時にシミュレートされます。
　職員はマニュアルとシミュレート結果に従って被害の大きいところに移動し、現状を確認し
防災無線で報告します。その後状況に応じて救助活動を開始します。

　川崎市や横浜市とそれ以外の市町村ではどう違ってくるのか。地震発生直後他の市町村は
マニュアルだけに従って、滅多やたらに動き回るだけとなります。例えば昼間で殆ど人がいない
住宅街の状況確認にも一定の人員を割くことになります。
　川崎市と横浜市の場合、この波形なら木造住宅はかなりの確率で大丈夫だ、しかも今は殆どが
ヤバイ鉄筋構造のビルにいる時間帯だから、オフィス街に派遣する人員を増やそうということが
コンピュータの指示でできるのです。

　これができるのはくどくどと書きますが、私の知る範囲で川崎市と横浜市だけです。その
理由は他の市町村の地下に設置された地震計では被害が分析できるような波形の解析ができ
ない。従ってそのようなシミュレーションを行えないから、地上の建物をデータベース化して
いません。

　今回の震災では情報過多から混乱を招きました。直後に電話を掛けて救助依頼ができるのは
むしろ恵まれた人です。直後に電話を掛けることすらできない人たちを優先的に救助できる。
それが川崎市と横浜市なのです。

　次回は今夜か明日の午前中までに、阪神大震災の被災地である兵庫県で何故こういった
システムが導入されなかったのか、いまだに導入されていないのかをお話しします。

　また、この話しは東日本大震災の復興が本格化するまでに広めたいと考えています。賛同
される方は、リンクをお願い致します。