執筆打診と執筆依頼
|
[ 編集者入門ミニ講座 (改訂版) ]
|
編集者は、練り上げた企画を企画書にまとめると、それを持って企画会議でプレゼンを行ないます。 そして、無事にその企画が承認されると、いよいよ執筆候補者への原稿依頼と進んでいくわけです。 しかし、編集者は時には、企画会議で諮る前に事前に執筆候補者にコンタクトをとって、執筆打診を行なうという場合もあります。
私の場合は、執筆を依頼したいと考える方には事前に手紙を書き、実際にお会いして執筆打診をすることが多いように思います。 まだ企画会議で正式に諮ったものではないということを前置きしつつ、企画の趣旨と、ぜひ先生に執筆をお願いしたいという自分の思いをきちんと伝えるようにしています。
そして、執筆に対する先生の気持ちを伺います。 その場ですぐに (良い) 返事を頂けるようなことは まずないので、 「ぜひ前向きにお考え頂きたいのですが ・・・」 というようなことで執筆打診をし、少し時間を空けて、また改めて伺うようにします。 幸いにも、最初にお会いした際に前向きな返事を頂けた場合には、企画書の仕上げに取り掛かり、企画会議でのプレゼンに全力を注ぎます。
でも時には、お会いした その場で、執筆は無理との即答を頂くこともあります。 その場合、執筆打診の段階では (まだ企画会議で承認されたものではないので) 何度もお願いするような深追いはできませんが、企画会議でGOサインが出た場合には、次の3つの方針でいくようにしています。
1. 時間を置いて、また改めてこちらの気持ちを伝えていく。
2. 何度アタックしても無理という感じであれば、書けるような方を推薦して頂く。
3. その執筆者でなければ成り立たないような企画であれば、企画を一旦白紙にして練り直す。
(ただし2については、その方を前にして他の方に目を向けることになるので、そうしたことが可能な企画 (テーマ) であること、その方がそれを相談できるだけの懐の深い方であることが前提です。)
編集者は、執筆候補の方から1回無理と言われたからといって、すぐに引き下がってしまうようではいけません。 その程度であれば、企画に対する編集者の思いも大したことがなかったということではないでしょうか。 何度も手紙を書いたり、お伺いして、それでも難しいようであれば上の2、3のような方向で行くのも致し方ないと思いますが、 それまでは、 決して諦めずに何度もアタックすることが大切だと思います。
執筆打診をしてから企画会議で諮る、 会議で諮ってから執筆依頼をする、 という流れは同じ編集者であっても時と場合によって異なってくると思いますが、企画を実現したいという熱意と、ぜひ執筆して頂きたいという気持ちを執筆候補の方にきちんと伝えるということは、すべての編集者に共通したとても大切な姿勢だと思います。
[編集者入門ミニ講座 (改訂版)]カテゴリの最新記事
スポーツライターの向風見也といいます。
ブログ、興味深く読ませていただきました。
お気に入りに登録させていただきましたので、
今後ともよろしくお願いいたします!(2007.12.01 05:24:49)
向 風見也さん はじめまして。
素敵なお名前ですね。 風を見る・・・ きっと、時代の変化を見抜く目を持つ人になって欲しいという ご両親の思いが込められているのでしょうね。 いまのご職業に繋がっているような気がします。
お気に入りにご登録頂きまして有難うございました。 こちらこそ、これからも宜しくお願い致します。(2007.12.01 11:33:10)
>時代の変化を見抜く目を持つ人になって欲しいという ご両親の思いが込められているのでしょうね。
“風のように、目に見えないものを見えるように”という意味合いも含まれているようです。
実際は時代の変化どころか自分の頭の周りのハエを追いかけることすらできていませんが…。
名前負けしないよう、がんばります!(2007.12.01 23:53:44)