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2005年01月22日
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新生銀行についての“基礎知識”を、HEATなりに少し復習してみようかな、と。

新生銀行の前身である日本長期信用銀行は1998年10月に破綻し、政府が一時国有化(特別公的管理)、債務の約9割のカットをしたうえでリップルウッド・ホールディングスへ売却しました。日本政府が18ヶ月間の特別公的管理期間中に投じた公費は約8兆円です。

それに対し、リップルウッド・ホールディングスが要した経費は、譲渡された後に資本増強のために注入した1200億円を考えなければ、日本長期信用銀行買収に払った10億円だけです。

約8兆円という巨額が投じられた「銀行」を、自己資本10億円と投資家から集めた1200億円のわずか1210億円で買収し、日本長期信用銀行が破綻してから約5年4ヶ月後の2004年2月19日、新生銀行は東京証券取引所に上場、売り出し価格525円の株価は827円で取引を終え、リップルウッドを含めた「オランダ籍」のニュー・LTCB・パートナーズは、2200億円から2500億円もの上場益を得ました。
そして今月20日に報じられたように、今回の2次売却で再び約2900億円という巨額を手にします。しかも、日本とオランダが結んだ条約により、オランダに設立した投資ファンドには課税出来ない。つまり、課税権がない。(リップルウッドは他の金融機関などと共に持ち株会社ニュー・LTCB・パートナーズを通じて「新生長銀」を子会社にしましたが、出資する金融機関は、メリルリンチ、モルガン・スタンレー・ディーン・ウィッター、ペイン・ウエバー、GEキャピタル、シティートラベラーズグループ、メロンバンク、ABNアムロ、ドイツ銀行、ロスチャイルド銀行など)

リップルウッドを「さすが!」と褒めるべきか、日本政府が「バカ」だったと言うか、どちらも「グル」だっと受け取るか、ま、いろんな「評価」があることでしょう。

政府が投じたのは約8兆円でしたが、新生銀行が上場した2月19日の終値827円という株価で新生銀行の株式時価総額を計算してみれば、その額は1兆1235億円です。てことは、このときの新生銀行が7つほど買える額が8兆円という巨大な公費だったのですね。それを10億円で売った。
ちなみにビル・ゲイツの資産総額が約5兆3千億円です。

10億円で長銀を買収した「リップルウッド側」は、なんとファミリー企業に21億円の顧問料を振り込ませていました。これには非難の声があがり、この顧問料は返却されましたが、ニュー・LTCB・パートナーズが相談料という名目で約27億円をしっかり受け取っていたのですね。21億円のことが発覚しなければ、合計約48億円という金額を受け取っていたはずです。
もう一度いいますが、「リップルウッド側」は10億円で長銀を買収し、相談料を約27億円受け取っているのです。アホくさ。

リップルウッドの日本進出の水先案内人を務めたのが三菱商事。三菱商事がリップルウッド本体に出資し、三菱商事会長の槙原稔(現相談役)氏は、新生銀行の非常勤(社外)取締役に就任しています。

長銀破綻・売却のアドバイザー契約を「日本側」と結んでいながら「瑕疵担保特約」を認めたのがゴールドマン・サックス。長銀売却の圧力を日本政府にかけたのが米国財務省だったと言われており、アドバイザーにゴールドマンを推したのがゴールドマン・サックス元会長のルービン前財務長官だったとされる。
買い手側として交渉に臨み、現在も新生銀行の社外取締役を務めているJ・クリストファー・フラワーズは、「ゴールドマン・サックスグループ世界的活動の責任者」として平成10年までゴールドマン・サックスにいた(元共同経営者)人物だった。このフラワーズが先ほど書いた「返却した21億円」を振り込ませた1人でもあったのだ。
ゴールドマン・サックスが長銀から受取ったアドバイザー料は6億円だったが、長銀の資産を算定した報告書を新生長銀に55億円で買取らせたと言う話まである。
ゴールドマン・サックスが買収先として推薦したのがリップルウッド・ホールディングであり、ゴールドマン社で長銀処理を担当したユージン・アトキンソンは、その後リップルウッドの副社長に就任している。
さらにゴールドマン・サックスの受け取ったコンサルタント料は200億円とも言われている。そして、長銀を10億円で“身内”に売ったのである。
これらは、「出来レース」どころか「むちゃくちゃ」な話ではないか。

新生銀行は300を超える企業を倒産させ、それによる損出額は税金で補填しています。


さて、長銀から新生銀行へと“変貌”する過程などに登場した“大物”を、何人か以下に並べてみましょう。

● デイヴィッド・ロックフェラー(ロックフェラー・グループ元会長)
● ポール・ヴォルカー(元FRB議長)
● バーノン・E・ジョーダン(ラザード・フレール社長)

この3人は、ビルダーバーグとCFRの両方の重要メンバーでもある。


● ロバート・ルービン(元ゴールドマン・サックス会長、元財務長官)
● マーティン・マックギン(メロン銀行会長)


日本人は、

● 槙原 稔(三菱商事会長、IBM取締役)
● 八城政基(元エッソ石油社長、元シティコープ在日代表)
● 樋口廣太郎(アサヒビール名誉会長、経済戦略会議議長)
● 今井 敬(新日鉄会長、経団連会長)


ま、こんなところでしょうか。

で、中心にいたのが、ティモシー・コリンズ(リップルウッドCEO)ということになるでしょう。

新生銀行のサイトでは役員の経歴等が紹介されていますので、何人かの経歴を転載(見やすく配置を少し換えます)してみます。



デイヴィッド ロックフェラー 取締役(社外取締役)
(大正4年6月12日生)

昭和21年1月 チェースナショナル銀行入行
昭和30年3月 エグゼクティブヴァイスプレジデント(チェースマンハッタン銀行に名称変更)
昭和32年1月 同行副会長
昭和36年1月 同行頭取兼エグゼクティブコミッティ会長
昭和44年3月 同行会長兼最高経営責任者
昭和56年4月 ロックフェラーグループ会長
平成8年1月  ロックフェラーセンタープロパティーズトラスト会長
平成12年3月 当行取締役(現職)
(2004年6月24日現在)


ティモシー C. コリンズ 取締役(社外取締役)
(昭和31年10月8日生)

昭和49年1月 カミンズ・エンジン社入社
昭和56年9月 ブーズ・アレン・ハミルトン社入社
昭和59年8月 ラザード・フレール社入社
平成2年1月  オネックス社入社
平成7年10月 リップルウッド・ホールディングス社設立最高経営責任者就任(現職)
平成12年3月 当行取締役(現職)
(2004年6月24日現在)


J. クリストファー フラワーズ 取締役(社外取締役)
(昭和32年10月27日生)

昭和54年3月  ゴールドマン・サックス社入社
昭和61年    同社ファイナンシャル インスティテューショングループM&A責任者
昭和63年12月 同社パートナー
平成6年     同社ファイナンシャル インスティテューショングループ共同責任者
平成8年     同グループ単独責任者
平成8年10月  エンスター・グループ社取締役(現職)
平成10年    ゴールドマン・サックスグループ世界的活動の責任者
平成10年    ゴールドマン・サックス社退社
平成10年12月 エンスター・グループ社副会長
平成12年3月  当行取締役(現職)
平成12年11月 J.C.フラワーズ社会長(現職)
(2004年6月24日現在)


八城政基 取締役 代表執行役会長兼社長
(昭和4年2月14日生)

昭和33年6月 スタンダード・ヴァキューム・オイル日本支社(現エクソンモービル有限会社)入社
昭和39年2月 エッソ石油株式会社(現エクソンモービル有限会社)取締役
昭和45年2月 同社取締役副社長
昭和47年9月 スタンダード・オイル・ニュージャージー(現エクソンモービルコーポレーション)取締役会長特別補佐
昭和49年6月 エッソ石油株式会社取締役社長
昭和54年8月 エッソ・イースタン社取締役筆頭副社長
昭和61年2月 エッソ石油株式会社取締役社長
平成元年11月 シティバンク・エヌ・エイ在日代表
平成4年1月 シティコープ/シティバンク・エヌ・エ
エグゼクティブ バイス プレジデント兼在日代表
平成9年10月 シティコープ ジャパン会長(非常勤)
平成11年9月 ニュー・LTCB・パートナーズ・C.V.代表
平成12年3月 当行代表取締役会長兼社長執行役員
平成16年6月 当行取締役兼代表執行役会長兼社長(現職)
(2004年6月24日現在)


ティエリー ポルテ  取締役 代表執行役副会長
(昭和32年6月28日生)

昭和54年9月  モルガン・スタンレー入社
平成3年1月   同社マネージング・ディレクター
平成7年9月   モルガン・スタンレー・ジャパン社長
平成15年11月 当行執行役員副会長
平成16年6月  当行取締役兼代表執行役副会長(現職)
(2004年12月2日現在)



(平成17年1月4日現在)取締役
取締役 八城政基

取締役 ティエリー ポルテ
取締役 青木 昭 (日本証券金融株式会社相談役)
取締役 マイケル J. ボスキン(スタンフォード大学教授)
取締役 エミリオ ボティン(バンコ・サンタンデール・セントラル・イスパーノ会長)
取締役 ティモシー C. コリンズ(リップルウッド・ホールディングス最高経営責任者)
取締役 J. クリストファー フラワーズ(J.C.フラワーズ社会長)
取締役 今井 敬(新日本製鐵株式会社 相談役名誉会長)
取締役 可児 滋(元 日本銀行文書局長)
取締役 槙原 稔(三菱商事株式会社相談役)
取締役 ドナルド B. マローン (元 UBSペインウェーバー会長)
取締役 マーティン G. マックギン(メロン・フィナンシャル・コーポレーション会長兼最高経営責任者)
取締役 長島安治(弁護士)
取締役 小川信明(弁護士)
取締役 デイヴィッド ロックフェラー(元ロックフェラーグループ会長)


シニア・アドバイザー

ポール A. ボルカー(元連邦準備制度理事会議長)
バーノン E. ジョーダン(ラザード・フレール・アンド・カンパニー シニアマネージング・ディレクター)
ジョン S. リード(元シティグループ会長)


役員の状況



※ 参考

新生=日米オールスターズ銀行の行方

日本企業が「不平等契約」で占領されていく(ジャーナリスト有森隆)
日本企業が「不平等契約」で占領されていく(阿修羅メールマガジン)

新生銀行上場

外資系ファンドの実態

新生銀行再上場の苦み

新生日本



※ 以下、気になった記事。



ある機関投資家が、米国の基軸通貨特権について以下のような話をしている。

通貨発行収入とは通貨発行権による利得で、通貨発行者だけが独占的に得ることのできる富のことだ。


※ 全文は以下で。

米国のおいしすぎる基軸通貨特権







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最終更新日  2005年01月22日 15時42分52秒
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