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テーマ:映画館で観た映画(8343)
カテゴリ:邦画(05・06)
80年代に入り、お金の余裕が出来てからというものは、怪獣映画は残さず観る様にしている。数ある怪獣映画の中で最高傑作は「ガメラ3 邪神(イリス)覚醒」であった。だから今回の作品には多くは期待していなかった。心配だったのは、初期ゴジラシリーズがファミリー路線に堕落したり、平成ゴジラのつなぎ時期のモスラシリーズが、あまりにも手を抜いた怪獣映画になった轍をこの作品がふみはしないか、ということであったのだが……。
小さき勇者たち~ガメラ~ 監督:田崎竜太 出演:富岡涼 夏帆 津田寛治 寺島進 奥貫薫 写真のガメラを見て失望してはいけない。つぶらな瞳で、丸こい身体で、ガメラらしくないといってはいけない。ファンタジー作品だという宣伝を聞いて、かつてのモスラシリーズを思い浮かべてはいけない。 この作品は平成ガメラシリーズを正統に受け継いだ作品である。ゴシラ映画のように防衛庁の人物が決して主人公にはならない。ましてや、自衛隊は米軍と共同作戦を繰り広げたりはしない。生活観溢れる場面を意識的に撮り、生活の延長に怪獣が出現するのである。もちろんターゲットは子供になっているので、脚本的にもう少し何とかならなかったのか、とか、リアルさを犠牲にしているところとかはある。しかし三重県志摩地方の漁村の路地の間から突然顔を出す怪獣の場面や、最初にガメラが怪獣と戦うために登場してきたときのスピード感、縄文土器をかたちどったガメラの命の源を子供たちがリレーする場面など、見所は確かにあったのである。富岡涼くんも熱演しているし、津田寛治 、寺島進はさすがに安心してみていられる。思ったよりよかった。今の子供たちが順調に成長して言って、次回はもう少し大人びたガメラを作ってもらい、やがて安定した第二の21世紀ガメラシリーズを作っていってもらいたい。 途中不覚にも泣いてしまった。恐るべし小さき勇者たち。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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