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再出発日記

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2006年05月27日
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カテゴリ:加藤周一
加藤周一氏講演があり、中国新聞にこんな記事が載っていた。「老人と若者論」は私にとっては90年代ぐらいからの彼の持論だから、別に驚かない。記事は次のようなものである。

加藤周一さん、九条改憲をけん制 '06/5/23

 平和憲法を守ろうと、「九条の会」の呼び掛け人の一人で、医学博士で評論家の加藤周一さん(86)の講演会が二十一日、下関市大学町の市立大学であり、学生や市民約七百人が聞き入った。
 「私たちの希望」をテーマに、加藤さんは二度の世界大戦や朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク戦争の現実から「平和を望めば戦争を準備せよ、という格言は誤り」と強調。「平和を望めば、平和を準備しなさい。それが九条だ。戦争をしないために憲法九条は大切」と改憲の動きをけん制した。と同時に「今が分かれ道。改憲を止めない限り、私たちの希望はない」と訴えた。
 九十分の講演の後、加藤さんは学生に向け「若い人は想像力を働かせ、意見を伝えるために積極的に発表してほしい」と呼び掛けていた。

前に私は。「若者と高齢者は手を取り合って欲しい。この層は発言力は弱いが組織からの圧力は少ない。『未来と過去の同盟』が発言すれば、日本も変わる。」という加藤の言葉を紹介した。今回の共謀罪を巡る反対運動の中でブログの果たした役割は大きいと私は思っているが、若者特に学生のブログはどうも数えるぐらいしかないようである。(私の検索能力がないせいかもしれない。)もっと、もっと、もっと、もっと若者が動いてほしい。そのとき初めて、運動にダイナミズムが生まれる。

加藤周一は哲学者の古在由重と交友があった。70年代古在は長い間東京で若い人たちとお茶を飲みながら歓談する機会を持っていた。古在の死去後にそれを継いだ様な形で、加藤は京都で居酒屋で歓談する試みを始める。(「居酒屋の加藤周一」かもがわ出版)ここには、大学教授や出版社社長も来ていたが、普通の勤め人や学生も来ていた。そして文化や政治の四方山話をする。自ら「非専門の専門家」であるといって、特定の組織に入って運動をすることをしていなかった加藤が、社会に対する働きかけを強めてきたのがこのころである。

加藤は「教養の再生のために」(影書房)の中で、「今ある日本には小さな反戦のグループが無数にある。しかしそれを横に結ぶ連絡網が無い。」といっている。おそらく加藤たちが「九条の会」をつくった動機もそこなのだろう。「教養に何が出来るか、それは分からないのですけど、それしかないし、それに賭けるしかないと思います。希望はそこにしかない。」「教養」とは技術屋や官僚とは対極の言葉です。今回の共謀罪へのブロガーたちの反応はまさに「教養ある人たちの言葉」だっだろうと思う。
 
また、『テロリズムと日常性』(加藤周一 凡人会 青木書店)のなかで次のようなことも言っている。
まず次のような質問があった。『日本の学生運動は「生き甲斐」主義で、権力に対する反発に終始してしまった(全共闘の運動のこと)ということですが、…われわれが現在支配的なものに対抗していくとき(何を考えたらいいか)』加藤は現状打開の可能性をひとつの「行動」の中に見る。『小さなグループがいくつか連携して、具体的な問題をひとつ解決する。そういう流れをだんだん広めていって、地方行政を動かすような規模になって、ある程度社会的な力を持つ…ということがあり得るんじゃないか。』大きな目的を掲げるのではなく、まずは行動しようといっているのだ。それは世界の戦後(フランスの五月革命、チェコスロヴァキアの『プラハの春』、アメリカの黒人運動)を見ていていた加藤が提言する日本にとって現実的な運動なのだろう。

ブログには力がある。

繋がりの力。スピードの力。

若者はもっともっと発言を。
若者と老人の橋渡しは中年が。


 






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最終更新日  2006年05月29日 08時34分34秒
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