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テーマ:映画館で観た映画(8310)
カテゴリ:邦画(05・06)
監督 : 樋口真嗣 出演: 草なぎ剛、柴咲コウ、豊川悦司、大地真央、石坂浩二、及川光博
突っ込みどころ満載なのではあるが、素直に感動できた一作でした。 どうも前提の理論自体(一年はあまりにも大げさだとして冒頭の研究発表にあるように30年でマントルに引っ張られて日本がほぼ沈没するほどその力は速いだろうか。等々)にリアリティを感じないものだから、醒めた目で見ていたのですが、小野寺のお母さんが日本が沈むと分かっているのに、家を去ろうとしないのです。家には一番楽しかったときの思い出がたくさんつまっているから。そうですよね、映画でもダムに沈む村なんかでよく出てくる場面です。でもお母さんが言うのです。「命よりも大事なことがあるのよ。人を好きだという気持ちは。」この言葉にぐっと来てしまいました。その後はドラマにどっぷりつかることができたので、幸せでした。 大地震、大噴火、大津波、大地割れ、一般パニック映画のセオリーでは、こういう特撮は物語の後半から出てきて、一気呵成にドラマを進めるというパターンが多いのですが、なにしろ、日本各地の特撮を満遍なく映さなくてはならないから、最初から最後まで災害が起こりっぱなしです。その間に群像劇としての人間ドラマを入れるというやり方です。恋愛パートもそれなりに感動しました。ただし私なら、半分くらいの時間でもっと感動的に演出できるような気もしますが。 防衛庁、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、東京消防庁と海洋研究開発機構(JAMSTEC)が全面協力。災害救助で自衛隊の設備がいかに役に立つのかを映像として宣伝していました。いざというときにはしっかりと役に立ってもらいたいものです。世界2~4位の軍事費を使っているのだから。ただし、災害救助特別法ではなくて、国民保護法が発令された場合は自衛隊は国民を規制するために動きます。そのことも知っておいたほうがいいかも。 樋口真嗣監督だからなのかもしれませんが、久しぶりにゴジラ映画を観たような満足感を味わいました。ハリウッド映画だと、沈没が始まる前に英雄の活躍でそれが回避されるのですが、日本映画の場合だとゴジラのような天災がある程度日本を壊滅させた上で、去っていくのです。最後の日本列島の衛星写真を見て、私なら裏山に逃げていたら何とか助かっていたかもしれない、などと思ってしまったのは不謹慎でしょうか。 一応大作なのに、大作評価を入れるのを忘れていました。 ★★★☆です。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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