|
テーマ:韓国!(16887)
カテゴリ:韓国旅行記
三日目 8月31日(木)
生のたまねぎも立派なおかず なんか朝はやく目が覚める。テレビでは映画をしていて、つい見入ってしまう。(人形が復讐をするホラー映画)7:30出発。24時間営業のトムピョカムチャンタン店でトンピョヘジャングッを食べる。簡単なお粥がなくてつい頼んでしまった。大きな骨付きの肉が二つ入っている。副菜にカクテキと生のままでたまねぎと唐辛子が出てきた。どうやって食べるのか、と聞くと、生のままコチジャンを付けて食べるのだという。唐辛子はともかくたまねぎは案外といけた。後々副菜としてほかの地方でも出てきたから、スタンダードな食べ方なのかもしれない。これだとコチジャン(味噌唐辛子)さえあれば後は玉ねぎをそのままぶつ切りにして皿に並べるだけだから簡単だ。日本でも試してみよう。 市内バスの乗り方がわからない。結局昨日のあたりまで歩くことになった。金海郷校に少し寄って大成洞古墳博物館まで歩く。途中でトイレに行きたくて死ぬかと思った。コンビニで借りようとしたら、鍵を渡してくれて外に回ってくれ、という。もし間違ったらパニックに陥ると思ったので、やめた。さすがにコンビニトイレ習慣はこの国にまでは入ってきていないようだ。 まがねふく吉備の鉄文化の故郷 二年前に出来た新しい博物館だけあって、大成洞古墳博物館はよかった。1~4C金官伽耶の支配層の共同墓地だったらしい。丘陵に木棺墓等さまざまな竪穴式の墓が集中している。その麓に博物館があり、当時の階級ごとの戦闘服を復元したり、いろいろなジオラマを作ったり、視覚的にわかりやすい博物館になっていた。丘陵に上る。川を従え、重要な山は南と北に見えて、昔の住居地もすぐそばに見える。とてもわかりやすい場所に墓を作っている。ここのジオラマに製鉄作業をしているのがあった。この遺跡は4Cということらしいが、それでも日本最古の製鉄遺跡よりも200年早い。日本の遺跡ではまだ明らかになっていない送風の仕組みがこの遺跡でははっきりしているらしい。つまり布みたいなものでふいごを作っているのである。日本の学者はこのジオラマのことを知っているのだろうか。もしこの技術を持ち帰ったのが、吉備だとすると、時間的にはまだ整合性はないが、ありうることだと思う。何しろ送風以外の製鉄の形は総社の遺跡のそれと瓜二つだ。金海の川は釜山の河口に続いている。そこから玄界灘を通って、吉備までを旅したとしたら‥‥‥。 ガメラの正体 そのあと金海博物館へ行く。伽耶地域の先史~原三国時代の遺物が充実している国立博物館である。さあ、四年前に来たときの宿題をやっと果たすときが来た。この博物館にはひとつ異様なオブジェがある。見た目はガメラそっくり。これは何だ?しっかり質問項目をハングルで書いて準備していくと、日本語が出来る人がいたのでがっかり。このガメラは「亀龍」というらしい。お釈迦様の使いらしい。鹿のような頭は竜なんですね。西方世界に飛んでいくのをイメージしたらしい。そういえば、韓国の石碑ではほとんど亀が碑を背中に乗せているし、頭のところでは竜の模様がついている。亀と竜は聖なるものということで、理屈抜きに「セット」なのかもしれない。そういえば竜宮城伝説って、亀が出てくる‥‥‥。 韓国の落書きマナーは最低 神様の降臨伝説を持つ亀旨峰に登る。まさか国立博物館のすぐ後ろだとは思わなかった。そこには神様が降りてきた石という伝説を持つ支石墓があった。支石墓は旧石器時代(日本で言うと縄文時代)の墓である。この亀旨峰が金海の町の遺跡の中で一番高いところにある。その次が弥生時代の鳳凰洞。その次が大成洞古墳なので、時代が下るにつれ、墓は低いところに出来ているということになる。そしてこの亀旨峰からは一直線であと二つの遺跡が見えるのである。古代の人の明確な意思を感じるし、ここはおそらく新羅によって滅ぼされるまで1000年以上は続いた都だったのだろう。いろいろな伝説が生まれては消えていったに違いない。ところで非常に腹が立ったのであるが、その貴重な支石墓になんと「亀旨峰」と彫ってある。いくら無知な時代に彫ったのだとしても、その無神経さには腹が立った。そのあと歩いてバスセンターまでいく。途中、市民野外音楽堂でコーヒーを飲みながら休憩していると、柱のところにいろんな落書きを見つけた。支石墓の彫り物もそうなのだが、韓国は儒教の国といいながら、落書き文化は野放しだ。ちょっとしたところにはすぐに落書きがある。いわゆる傘マークや性的なものがほとんどで、がっかりする。電車の中では確かに若者がお年寄りに席を譲る場面を何度か見たし、お年寄優先シートはどんなに混んでいても若者は座らない。つまり何が言いたいかというと「マナー」は国によって「基準」が違うのだということなのである。 金海は本当に小さな町だ。けれどもそこには日本とあまりにも濃い繋がりのある昔の想いが眠っている(かもしれない)。また来たい。 安い旅館を発見 夕方までに韓国の代表的なな都市、大邸(テグ)にいく。宿探しは金海と比べたら「へ」のようなものだった。東大邸駅周りの旅館街をしばらく探し回って、暗い通りに入ると汚い旅館に「一泊一万ウォン」の文字が‥‥‥。眠れればいいのだ。ここに決める。うれしくなって今日は食費が二万ウォン近くになったが、夕食も外食にすることになった。 4500(ヘジャングッ)1000(国立博物館)25000(博物館図録日本版)4000(テジクッパ)8500(金海→大邸バス代)1400(お茶)300(コーヒー)10000(宿泊代)5000(トンデタン)1400(つまみ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[韓国旅行記] カテゴリの最新記事
|
|