|
カテゴリ:労働
朝日の土曜日別刷り「be」に「ネットカフェが僕の家」という記事が載っていた。(記者森本美紀)
ひと昔前なら「カプセルホテルが僕の家」だった。安さを求めて遂にネットカフェになったわけだ。東京蒲田には一晩千円で泊まれるネットカフェがあるらしい。そこに毎日泊って一日7500円の日雇いをしながら一日約5000円の経費で過ごす。カラーのイラストがあり、中の様子がよくわかる。 この記事が何故目についたかというと、私が飲み会でバスがなくなり泊まる宿が最近カプセルからネットカフェに変わったからである。理由は簡単。安いからと、昔のようにリクライニング出来ない椅子ではなく、ある程度背中を延ばせるので疲れがあまり堪らない、ただでシャワーも出来るようになったからである。カプセルは3650円、ネットカフェは8時間パック1900円(割引券使用)。しかもカフェではドリンク飲み放題、ネットまで出来る。東京の此処は狭いし、サービスはあまりない、第一イラストを見る限り、リクライニングが中途半端であまり背中を延ばせない。さすが千円。こんなところに毎日泊まっていると、すぐ身体を壊してしまう。(私は今月は忘年会で二回泊まった。私でさえあまり頻繁には泊まりたくない) 派遣で働く男性(33)は半年ここにいる。寮付きのアルバイトをしていたが、収入が不安定で退職。派遣に登録すれば、たとえ日雇いでも決まった収入が確実に得られると思った。所持金は一万円、頼れる家族はいない。ネットカフェに足がむく。卒業アルバムと臍の緒をコインロッカーに預け、生活用品をもってネットカフェ生活。午前8時に携帯の目覚ましで起き、トイレで歯を磨き、仕事へ。仕事仲間に「ホームレス」だとさとれないように数日に一度はビデオ鑑賞ルームでシャワーを浴びる。夜はカフェに戻り、コンビニ弁当を食べながら「唯一の楽しみ」というオンラインゲームを楽しみながら午前2時に寝る。「今はここが僕の家」「このままでいいとは思わない。一度フリーターになると抜けだせない」 多分ネットカフェに一日に何台も救急車が到着するという日が遅からずやってくるだろう。と、私は思う。 記事では自立支援団体の助けで、アパートに入ることの出来た男性のことも載っている。でも根本的な解決はない。「まだぎりぎりの生活。もとの生活にもどるのでは」「今の僕があるのは、仲間との分かち合いができるより処が出来たから。政府の言う再チャレンジはなぜか心に響かない。生活の糧を得ることは大事だけど、それだけでは心は満たされない」今日の夜には支援団体の主催するクリスマスパーティーに参加するらしい。 アメリカのように目立つまではまだいっていないかもしれないが、ホームレス社会はすぐそこだ。労働法制の容赦ない(さらなる)改悪案がもうすぐまとまろうとしている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[労働] カテゴリの最新記事
|
|