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再出発日記

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2008年04月12日
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カテゴリ:アジア映画(08)
「南京1937」という映画を観た人はいるでしょうか。これから書くことは全て私の曖昧な記憶にもとづいて書くので事実の間違いがあれば指摘してもらいたい。

「南京1937」は幻の映画になっている。今から約10年前、所謂右翼の反対行動にあい、映画上映の中止が相次ぎ、ついにビデオも発売されなかった台湾・香港映画である。私はたまたま事が大きくなる前に岡山松竹(現在は閉館)の短期間上映で観た。

題名から解るように1937年の南京事件を正面から扱った歴史ドラマである。日本人の妻(早乙女愛)と中国人の夫が南京の街で侵略してきた日本軍から逃げ惑う。松井大将は日本人の知識人らしく歴史的建造物には敬意を払うが南京市民には関心を持たない。日本軍団は南京の街で無差別殺人、略奪、暴行を繰り返す。

主人公夫婦は市内の外国人住居地に逃げ込む。そこで赤ん坊を産む。ところが日本軍は治外法権のはずのここにまで入ってきて、中国人を捜しだし、あまつさえ主人公の夫を殺し、妻に乱暴を働く。また数え切れないくらい多くの南京市民を谷に連れていき、一成射撃で皆ごろしにする。
どうやら中国側の資料を丹念に映像化したらしい。リアルな絵造りをしていた。

さて、この映画に反対していた人々は何を恐れていたのだろう。この映画で南京事件の「真実」が固まるとでも思ったのだろうか?

私の感想は違う。私は歴史ドラマ映画の良し悪しを決める規準を「どれだけ気持ちよく私たちを騙してくれるか」にあるとおもっている。だからたとえ映画は素晴らしくても単純にそれで映画の中味を「真実」とは思わない。

また映画が傑作になるためには徹底的な歴史考証が必要だし、役者の迫真的な演技が要求されるだろう。
歴史考証は私にはわからない。けれどもこれがもし生存者の証言をもとにつくった映像ならどうかんがえても虐殺がなかったと証明するのは不可能だと思えた。早乙女愛は見違える位の力演をしていた。しかし、いかんせん、ほかの日本人役者並びに日本軍人役があまりにもひどい。全体的にこの映画が傑作だとは言えなかった。

監督の狙いは明確だった。最後、赤ん坊は南京郊外の川から逃れて終わる。南京事件を明らかにしながら、未来は日中友好を強く願うというものだった。その意味でも反対していた人はどこまで作品の内容を把握していたのか。

映画は見てみないと本当にわからない。そして映画とはドラマであれドキュメンタリであれ、監督の強烈な主張をうけて創られるものである。「公正中立」な映画などありえない。

今回の「靖国」騒動を眺めながら、日中友好は確実に進んでいることをあらためて感じた。なにしろ「靖国」は幻にはなりそうにない。どんどん観てどんどん批判すればいいのである。私の昔の記憶がそのことに資すれば幸いである。

追加
すみません。「南京1937」を。「南京935」と書いたり「南京1935」と書いたりしていました。私のあいまいな記憶をそのまま記事にしたせいです。ほかにもあれば、ご指摘ください。松根大将は松井石根大将の間違いでした。直しました。日中合作映画でもなく台湾と香港の映画だったらしいです。製作は95年。日本公開は98年です。(ウィキより)





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最終更新日  2008年04月17日 13時36分29秒
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