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カテゴリ:労働
最低賃金生活の結果が出ました。最低賃金生活とはどのようなものか、その意義等はリンク先を読んでいただくとして、今回は最低賃金審議委員を前にして訴えるという場面を想定して、書きました。6月11日に最低賃金、高卒初任給水準に 政府原案に中長期目標という報道があった。これも最賃生活をして、「時給を1000円に」と訴えてきた成果ではあるが、現在の高卒初任給は「小規模企業の女性で最も低いグループの水準が740円、全体の平均が927円。」だという。まだまだ、運動が必要ではある。
「私の最賃生活のまとめ」 私の場合は実質任意可処分所得が、24,993円。一日に使える額が813円。二週間で使える額は11,382円でした。結果は費目1類(食べ物など)は9,806円。費目2類(娯楽費、付き合い費など)は42,031円。費目3類(医療費、交通費など)は6,950円でした。一週間目で赤字に転落し、最終的な赤字は47,405円でした。 私は今回、爪の垢を灯すような節約はしませんでした。映画も三回行きましたし、本も買いました。それは以下のようなコンセプトで臨んだからです。私は独身、非正規雇用です。まさに、最低賃金の基準にしようとしている生活保護基準の青年層と同じような境遇です。常日頃から私の日常の食生活は最低賃金生活だなあ、と思っていたのです。だから、私の自然体の生活でどれくらい赤字が出るのか検証することで、いかに最低賃金が「非現実的なものか」リアルに検証できると思ったのです。それは結果を見たらわかりますが、正鵠を得ていました。 「生存」に不可欠の費目1類の結果を一日換算すると、700円で、一日に使える額813円内にきちんと納めていました。これは朝食をバナナやヨーグルトで済まし、昼は弁当、夜は毎日自炊ではないけれども、クーポンを使った外食や半額セールの総菜を買いながら実現したものです。私の毎日の生活でもあります。これだけで生活できるならば、たしかに最低賃金は正当なものであるといえたでしょう。しかし、実際には予定の半分の日数で破たんしています。なぜか。一番大きかったのは、一回の医療費に3,450円かかってしまったことです。また、破たんの数日前にはちょっと遠出してガソリン代に1,500円かかっています。これは必要な遠出でした。これら費目3類は生存に必要な項目です。そして、費目2類に関して言えば、破たんの日までに映画を二本観ています。普通の人よりは多いかもしれませんが、私には通常以下のペースであり、数少ない趣味であり、「人間らしい生活」をするために必要不可欠なものでもあります。もちろん、そのうちの一本はポイントをためていたので無料でしたし、もう一本は割引で1,200円でした。このように私は、日常生活でクーポンや、割引を駆使しています。二週間でどれだけの割引を得たか、概算すると、約5,000円でした。しかし、それだけ努力しても、大きな赤字になっていき、しかも今回は最後のほうで、全く予定外の親せきの不幸に遭い、それだけで出費が34,000円ほど発生してしまいました。けれども、これは「人間として当然の生活」を維持するための当然の付き合い費です。 もう一度言いますが、私の二週間での最終的な赤字は47,405円でした。これを二週間労働日換算すると、一日の不足分4,740円です。今回、本当は「人間として当然の生活」をするためには、(658円×8時間)+4,470円=9,734円(時給1,216円)の賃金が要ったのだ、ということを根拠をもって言えたと思います。だから「時給1000円の最賃を」というのは、あまりにも当然でむしろ低すぎる要求なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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