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カテゴリ:邦画(09~)
「厳しさの中にしか美しさはない」
監督・撮影 : 木村大作 原作 : 新田次郎 出演 : 浅野忠信 、 香川照之 、 宮崎あおい 、 小澤征悦 、 井川比佐志 、 國村隼 、 夏八木勲 、 松田龍平 、 仲村トオル 、 役所広司 木村監督の執念の映画である。ストーリーはいたって簡単、地図を完成させるために劔岳に登る、それだけである。しかし、映像の力をまざまざと見せつけられた。 空撮もCGも一切なかったという。秋の立山連峰、錦秋の色と厳しい岩肌、早春の雪行、夏の嵐、そして雪崩や雪渓。いったいどのようにして撮ったのかというような見事な映像の連続。寡黙に自分のやるべきことをやる男たちの群像。 その男たちの仕事のあり方が、そのまま軍隊の面子を大事にするやり方やマスコミの事件性だけを追うやり方の批判にもなっている。 確かに今は登山ルートも確立しているし、装備も発達しているし、安全性は高いだろうが、雪渓を行っているときいつ表層雪崩が起きるか、素人ながらひどく心配してしまった。基本的に命がけの撮影だったと思う。 浅野と香川が特にそうなのだが、始めと終わりでは雪焼けのせいもあるかもしれないが、全く表情が変わっていた。順撮りをした成果だろうが、それだけではなく、過酷な撮影を成し遂げた自信の現れだろうと思う。 日本海側から富士山があんなに見事に見ることが出来るとは。ぜひとも大画面で見て欲しい映画である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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