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カテゴリ:洋画(09~)
やっと、インターネット復活です。二週間以上もまえに見ていた作品なのですが、やっと記事をアップできます。
原題は「Vicky Cristina Barcelona」宣伝とポスターはまるで3人をめぐる三角関係を描いているかのようであるが、実はそうではない。堅実家のビッキーと「何を望んでいるのかは分らないけど、何を望んでいないかは分る」という奔放家家のクリスティーナの恋愛観と実際の恋との落差を描いた話なのではある。そのことを浮き上がらせるために、二人の直感的な芸術家の元夫婦バルデムとペネロペ・クルスを配したというわけだ。私的にはビッキー役のレベッカ・ホールの方が主役という感じがしたほどだ。 監督・脚本 : ウディ・アレン 出演 : スカーレット・ヨハンソン 、 ペネロペ・クルス 、 ハビエル・バルデム 、 パトリシア・クラークソン 、 レベッカ・ホール 久し振りのウッディ・アレン作品。この間の幾つかの作品を見逃しているから、じつに5年ぶりくらいである。彼の作品を見るときは、一種の「お約束」としてどうしても了解していなければいけないことがある。ともかく彼の作品にはプチ・ブルジョワの知識人しか出てこない。彼の作品に対しては「生活感がない」という批判ほど的外れなものはない。ウッディ・アレン自身がほぼ生涯をかけてプチ・ブルジョワ知識人を生きてきて、背伸びもせずに、そこから見ることの出来る「人間」を描こうとしてきたのだから。 ビッキーもクリスティーナも、よく見れば私たちの周りにいるかもしれない。「プディングの味は食べてみないと分らない」恋の魔法の前には先入観は役に立たないことを知るわけです。クリスティーナは最初の頃はまるで自分の分身みたいな奔放なペネロペ・クルス演じるエレーナに共感を持ちながら接するわけですが、次第とエレーナと自分は違う、彼女のような破滅的な恋愛はできないとち直感的に知るわけです。彼女の直感が正しかったことはその後の推移が証明する。げに恐ろしきは「女の直感」である。ウッディ・アレンはよく知っている。 この作品で唯一つかみどころがないのは、ペネルペ演じるエレーナでしょう。作品の半ばから登場し、終盤でフェイドアウトし、最終版で見事にその存在を際立たせる。なるほど助演女優賞も頷ける。「女は怖い」という演技をさせたらこの女性はピカイチでしよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月16日 12時03分54秒
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