
面に地下鉄で行って、そこから10番バスに乗って、門峴洞(ムニョンドン)壁画村で降ります。おじさんに「壁画村はどこでしょう」と聞くと、「あっちだよ」と直ぐ答えてくれました。有名らしい(遺跡めぐりをしているとこういうことはめったにない)。どうやら、観光地(?)らしく、壁に絵を描いている村ということで大きいカメラを持った中学生や若者のグループに3組ほどであったのでした。彼等は壁画を撮影しに来たのでしょうが、私の目的は違います。

いつも脇役でお母さん役をしている女優が怪演した「母の証明(原題「マザー」)」という映画がありました。ウォン・ビンの兵役復帰第一作ということでも有名になりました。ドンジェ(ウォン・ビン)が住む村で殺人事件の舞台になったところのはずです。二人の住人に「ここは映画のロケ地ですか」と聞いて「そうだ」と言ってくれたので確かではある。

ところが、雰囲気は確かにあるのであるが、映画のシーンにあるようなアングルがなかなか見つからない。夜のシーンが多かったので、壁画なんて映画では一度も出てこない。入り組んだ路地と坂道、そして貧民窟の雰囲気、あの映画の世界観です。

結局殺人があった場所の特定はできませんでした。あれだけはセットだったのかなあ。

暫らく歩いてみました。貧民窟ではないけれど、映画に使えそうな場所は幾つかありました。この辺りの家はことごとく貯水タンクを持っているのが特徴です。いや、これは釜山の町の特徴といっていい。釜山の水道事情なのでしょう。

ここから見下ろす景色は釜山の典型的な密集住宅です。

ところが、道を一歩隔てると隣には高級高層アパート群がある。韓国にはよくある風景です。なんというか、わざとやっているような気もします。「ここは開発に乗り遅れているんだぞ。早く取り壊しに応じろ」と言外に言っているのでしょうか。

私的にはこの絵に芸術的価値を感じません。どうしてみんなが撮影しに来るのかがイマイチ分からない。撮影隊は一体何に美的価値を持っているのか。

一旦降りて、今度は普通の住宅地をあがって見ます。坂道は子供たちの格好の遊び場所であるというのは、万国共通。

モクハァ・スーパーマーケット。スーパーとは名ばかりの雑貨屋。日本ではこの手の店は街中ではことごとくコンビニに取って代わられたけど、まだ釜山ではそこまでは行っていないみたいです。何度も言っていますが、韓国の流通は日本のそれとは、二歩も三歩も遅れている。ロッテが流通を独占していて、あぐらをかいているせいでしょうか。

電線の配線に職人的な技は感じられない。なんか素人が適当にやっているように思える。

この坂道なんかには「芸術」を感じます。さて、バス通りまで出て、西面のロッテデパートで映画を見よう。