「冒頭理事長の前に現れたのは……あらやだ財団Xの方々。劇場版だけかと思ったらまた出てくるなんて、最終回あたりでWのようにまたラスボス化しますかね。そんな彼らが何の用かというと、資金援助している研究成果を最近全然出さないということで取りたてに来たのです。ところが理事長これをあっさり拒否。財団Xの男が詰め寄ろうとしたら、大男が現れあっさり返り討ちに。こいつはひょっとして……」
「弦太朗たちは修学旅行で京都に来ていた。やっぱり高校生ライダーだね。でも本当はNASAに見学に行くはずだったのに直前で変更されたんだって。なんだか怪しいなあ……弦太朗の班はいつもの仮面ライダー部……あれ、この子は誰?」
「同じクラスの高村と言う女子だ。強引に班に入ってきたんだが、どうも弦太朗が好きらしい。この修学旅行で急接近する気か、ずいぶん押せ押せだなあ」
「しかしこの修学旅行、校長とあの理事長の秘書、立神も来ている。やはりただの修学旅行にはならなそうだな」
「最初からアプローチをかけまくる高村。弦太朗に好きな女子はいないかと聞くと返ってきたのはいないの一言。これって劇場版とリンクしているとしたら切ないな。こいつも結構きつい初恋してるんだなあ」
「しかしそんな高村の攻撃を防御している流星。弦太朗を守ろうって、前回を経て方向性が変わっちゃいましたねこりゃ。露骨に邪魔したりマキビシ撒いたりかなりの外道です」
「ってあら!? リブラだ! 京都で何を……と、とにかく変身! フォーゼとメテオの前に防戦するリブラだけど、なんかやたら挑発してくるねえ。ならば必殺のリミットブレイクを……え!?」
「なんだ、京の街から四方に強烈な光が……なるほど、わざと二人にリミットブレイクを撃たせ、そのコズミックエナジーを利用する気だったのか。だから修学旅行を京都に――そんで、光の柱の元から出てきた四つの石柱。リブラはその一つを破壊する。お目当てはこいつか」
「その頃、賢吾は一人宇宙京都大学の江本教授を訪ねていた。彼は賢吾の父緑郎の古い友人かつ研究仲間で、彼亡きあとはコズミックエナジー研究の第一人者として活躍していた。その親友の息子が訪ねてきたんだから父親のことと思っていたが、賢吾はそれよりコズミックエナジーの話が聞きたいとにべもない反応で返し江本教授も気を悪くする」
「しかし賢吾は父のことをどうでもいいと思っているわけじゃなく、父の研究をしることこそ父を知ることだと思っていた。これは緑郎も同じ考えであり、江本教授は息子の中に確かにある親友の血を見るのだった」
「その研究によると、日本にはザ・ホールと言うコズミックエナジーが宇宙から降り注ぐ場所があり、そこが天ノ川学園都市上空とここ京都だというのです。当時の人々はそれを制御するため京都の地東西南北に四つのパワースポットを設置しました。それぞれ四聖獣になぞらえ青龍、朱雀、白虎、玄武とし、四神相応と呼びました。京都が風水的に計算された土地というのは知ってましたが、陰陽道や占星術がコズミックエナジーを制御するための技術だったとは。と、ということは、あの発生した柱と、それを破壊したリブラの目的も見当付きましたね」
「どこ行っても高村さんついてくるからリブラの話もできないよ。っていうかみんなコスプレしてるし」
「ギャグ回だからな、スルーしろ。ユウキもはやぶさくん(人形)を人質に取られて魚屋の恰好させられるし色々酷い。んなことしてたらダスタードが大量発生。二つ目の柱を破壊しに来たリブラだな」
「コズミックとメテオストーム相手ではさすがに分が悪く苦戦していると、立神が現れる。やはりこいつが獅子座、レオゾディアーツだったか。劇場版で初登場したが戦闘能力は不明なレオだが、威圧感だけでも他とは一線を画すな」
「前回メテオに殺された弦太朗。いやあすげえ展開だよな。平成ライダーって結構ライダー死んでるイメージだけど、主役が死んだのは何気に龍騎以来だな。賢吾も激昂して流星に詰め寄る。次郎を救うためとはいえ、他人の命を奪うことが許されるわけがない。ライダー部の怨嗟の言葉にただ項垂れるしかない。ライダー部の面々はアリエスに眠らされ、賢吾もあわや、というところで思わぬ救いの手が」
「メテオスター!? そうか、タチバナさんが遠隔操作で操ってるのか! 通信機に突然割り込んできた謎の人物に戸惑いつつ、賢吾は弦太朗と共にその場を退却する」
「残されたのは仲間も、メテオの力も失った流星だけ。しかしこれで次郎は救える……なんて、何の慰めにもなりゃしませんけどね」
「一方捕まったライダー部の面々は例の山田台本の舞台を演じる羽目……はあ!? 弦太朗を助けた白川さん達を処刑する役だって!? 冗談じゃないよ!」
「そう一番最初にキレたのは、なんと長いものに巻かれろ主義のお調子者JK。こいつも成長したもんだなあ。自分に反抗するライダー部に対し怒った山田はライダー部を処刑される側と変更することに。やばいな、こいつは」
「その頃天高へ戻った賢吾は弦太朗にメディカルスイッチを試みるが、止まった心臓が再び動き出すことはない。再び通信してきて流星にメテオドライバーを渡した本人だと明かしたタチバナさんにも怒りの刃を向ける。が」
「え? 弦太朗はまだ終わってない? 救えるのは賢吾だけだって……奇跡の扉を開いた? ラビットハッチへのゲートのことですか? じゃあ、あのスイッチを渡したのはタチバナさんだったんですか。確かに他に思い当たる人物はいませんが……」
「問題は、タチバナさんが誰かってことだよな。最有力人物は賢吾の父だが、技術者らしいとのことで弦太朗の父と言うのも怪しい。まあこの二人が鉄板だが、別に越えは男でも男性とは限らんから二人の母親かもしれない。あるいは、どちらかの父親が作ったロボットという可能性だってある。情報が少な過ぎてこれ以上の議論は無意味だな。さて、どうやら弦太朗を復活させる方法があるようだが……」
「そんで、アリエスの力で次郎は眼を覚ました。スイッチをOFFにしてなんとか回復。あとは現代医学でなんとかなるって。良かった……けど、代償はあまりに大き過ぎたね」
「起きた次郎は流星の浮かない様子からそのことに気付いてしまう。自分の弱さが流星に取り返しのつかないことをさせてしまったと己を激しく責め、また昏睡状態に陥ってしまう。肉体は回復したが、精神が回復を拒んでいる状態だとか」
「これではなんのために弦太朗を裏切ってまで流星は――いや、流星が本当に裏切ったのは、自分の心だったんだろう。本当は弦太朗と友になりたかった。その気持ちを裏切った。全てを悟っても今はもう何もかも手遅れ。流星にできることは、ただ涙するだけか……」
「そんで山田ですが、あんまし招集を無視して来たんでヴァルゴが強制的に理事長の前へ連れてきます。無論校長は叱られるものだと思ってましたが、理事長は面白がってむしろどんどんやれとばかり。校長ホント立ち場ゼロですよねえ」
「そして昴星ではライダー部の処刑が始まろうとしていた。絶体絶命のその瞬間、現れたのは言わずもがな、裏切ったはずの流星だった」
「もはや全てを失った流星。今の自分にできることは、如月が守りたかったものを守ること。決して許されるためではなく、流星なりのけじめのつけ方なんだね。だから、死を覚悟してでも生身のままダスタードの大群に立ち向かっていく。初めは奮闘するけど、さすがに無理が出てどんどんやられていく」
「タチバナさんに言われるままラビットハッチの外壁へ来た賢吾は、そこに文字が書かれているのに気付く。これは、賢吾の父、歌星緑郎が残したものか? ええと……」
「『宇宙へ向かう若者たちへ……宇宙は一人では挑めない。互いに助け合い、手を繋げ。最後に不可能を越えるのは、人間同士の、絆』……」
「父の残した言葉を受け、急いでラビットハッチに戻った賢吾は、コズミックスイッチをベルトに無理やり装着して起動させます」
「その頃の弦太朗、おいおい三途の川のほとりにいるよ。向こう岸にいる二人の影に思わず行っちゃいそうになるが、そこで止めたのが賢吾の声だった。コズミックステイツになれと叫ぶ。しかし、あのスイッチは不完全なものでは」
「いや、足りなかったのは弦太朗たちの気持ちだよ。みんなの絆が、最後の扉を開く。賢吾だけじゃない、ライダー部のみんなの想いを受け、コズミック変身! おお弦太朗が復活した!」
「はは、すげえや奇跡を起こしちまった。生き返った弦太朗は、当たり前のようにみんなだけでなく流星を助けに行くと宣言する。言うと思ったよ、賢吾もわかってて止めもしない。よっし、行くか」
「力尽き倒れそうになる流星を、支えたのは誰でもない自分が殺した男だった。弦太朗が生きていたことを喜ぶ流星だったが、自分がしてしまったことの深さに顔をそむけてしまう」
「しかし弦太朗はそんな流星に笑いかける。許すことなんかない、流星は友のために本気で戦っただけなのだから。それは弦太朗も同じである。まあ仮面ライダーって元々、『自分の大事なもののために他者を倒す(殺す』存在だかんな。友を救うためにその牙を振るった流星はある意味仮面ライダーらしい男だったんだろう。その言葉に涙を流すと、待ってましたいつもの挨拶。流星とやる日を誰もが待ちわびていたことか……さあ、いよいよ最終フォーム、コズミックステイツの登場だ!」
「コズミックステイツをONにすると同時に、残り39のスイッチがフォーゼの肉体に取り込まれていきます。なんか、胸のあたりにスイッチが表示されててディケイドコンプリートを思い出すような、だせぇ」
「ださい言わないでよ! コズミックステイツは全てのスイッチの力を持っていて強力な防御フィールドで敵の攻撃をはじき返し、さらにはロケット×エレキ、ランチャー×フリーズなどスイッチ同士の合体攻撃をも可能にするすごいフォームなんだから! そして最後は、固定武器バリズンソードを取りだしアリエスを宇宙にワープ移動させてからビームサーベルで一閃……え、宇宙!? 瞬間移動しちゃったよ!」
「ホロスコープス最強と思われるヴァルゴと同一の力を持ったか、すげえな。スイッチはヴァルゴに回収されたものの、山田は昏睡状態で病院送り。散々人を眠らせてた奴の末路としちゃ皮肉だな」
「かくして事件は解決、流星もライダー部の皆に許され本当の意味で仮面ライダー部員となった。タチバナさんから今後もメテオの正体はこの中での秘密とすることに決定。本当の仮面ライダーとしてのスタートだな」
「昴星高校で覚醒したゾディアーツ。考えられるのはただ一つ、流星と入れ替わりに行った交換留学生が向こうでゾディアーツ化したんだろう。昴星に向かうしかないな。一方ライダー部はラビットハッチでNo.39のスイッチのロールアウトを終えていた。そしてこれは、他にある意味を持っていた」
「No.39までのデータを元に、最後のNo.40が初めて完成する。その名もコズミックスイッチ! 早速試して……あれ? 入らないよ? しかも最後爆発しちゃった? 未完成なのかな」
「いえ、きちんと作ったはずですが何か足りないんですかね? まあそれは後にして、今は昴星高校です。と言っても他校の弦太朗たちが出入りするのは難しいですが……」
「大杉先生を通して体験入学の形で昴星高校に潜り込んだ弦太朗、賢吾、ユウキ。一見すると普通の高校だな。前回妙な雰囲気だった白川さんも別に……うん? 流星に借りてた本を返したが、流星にそんな覚えはない。間違えたのか?」
「さあな。とにかく調べてみよう。流星も古巣の異変を感じてピリピリしているが弦太朗はそんな態度を嬉しく思う。キャンサーの一件で流星の抱えるものを知ったからか、ダチのためなら本気になるってわかったしな。流星のダチのことならなんでも受け止めると決める弦太朗。しかし流星の心はまだ閉ざされたまま……」
「んでその怪しい交換留学生ってのがこの山田か。天高ではおとなしい普通の男子って感じだが……うん? なんだこの英語教師。発音無茶苦茶じゃないか。しかもなんか学校全体が山田を恐れているような……」
「――!? ちょっと、さっき白川さんがくれた本の最後に、『逃げて流星くん、眠らされる』って……やっぱなんかあるよ、この高校」
「ユウキ、宇宙研究部に訪れましたが、部員みんな宇宙のことを全然知らない妙にゴツイ方ばっか。それもそのはず、この人たち本当は柔道部員なんだそうです。じゃあなんで宇宙研にいるのか? なんでもそういう配役だからとか……ん、なんです、突然倒れちゃいましたよ! あ、ゾディアーツ。こいつが牡羊座、アリエスのゾディアーツ……」
「その正体はやはり山田。ここが自分の王国なんてほざきおって、フォーゼに変身してやってしま……な、どういうことだ!? スイッチが発動しないぞ!?」
「いや、問題があるのはスイッチじゃなくて弦太朗の方だ。アリエスの能力は眠り、正確には生命活動を鈍らせることだ。弦太朗たちにも強烈な睡魔が襲う。肉体の機能が停止しているとスイッチも効果を発動しなくなってしまうんだ。フォーゼもこれには勝てず……待てよ。生命活動を鈍らせることができるなら、反対に活性化させることもできるんじゃないのか? アリエスが次郎を復活させられるってのは嘘じゃなかったのか。結局賢吾たちは捕まるが、弦太朗は白川さん達にかくまわれなんとか助かる」
「次郎のスイッチはあの時以来ONのまま誰にも解除できない。次郎が起きて自らの意思でOFFにしない限りどうにもならないのだ。しかしタチバナさんはアリエス撃破を命じる。後はスイッチを回収して解析すればいいとのこと。しかし流星は納得できない。まあ、スイッチを解析したって次郎を復活させる手段が見つかるかはわからないしな。だけど山田が友人助けてくださいなんて言って応じるわけはないし……」
「一方捕まった賢吾たちは……え、何してるの、芝居?」
「ええ、それもアリエス脚本の。なんとアリエスは眠りの力で学校中の生徒教員を脅して自分の書いた三文芝居を演じさせていた。さっきの英語へたくそな教師も元々体育教師だったんだから当然。アホなことやってますねえ」
「そんな昴星で勝手気ままにふるまい天高に帰らないアリエスに校長が起こって呼び戻しにくるが全然従わない。襲おうとしても逆に眠りの力で危うく殺されかかるし、この人は本当に立場が無いな。ちなみに山田役の人はディケイドの剣編でムツキ役を演じた方だそうだ。狙った演出だとすれば可哀想過ぎる……」
「んで放課後、その日一番演技が酷かった役者を処刑する反省会が始まる。危うく殺されかかるところに駆けつけた弦太朗はフォーゼに変身。ライダー部の面々も合流だ。今度は近づかずNo.39スタンパースイッチを使う。時差式の衝撃爆弾だな。ようし効いてるぞ、とどめのリミットブレイク……うん?」
「メテオ!? なんでフォーゼに攻撃を!? ま、まさか!」
「ぎゃあああああ! メテオがフォーゼにリミットブレイクを! ど、どうしてぇ!?」
「なんつうことを……流星はアリエスと取引をしたんです。次郎を救う代わりに、フォーゼを殺すという取引を。それに気付いたタチバナさんが変身を解除し、ついに皆の前に正体を現した流星。誰もが戸惑う中、一人優しい言葉をかける人間がいました。それは、なんと今殺された張本人です」
「流星が抱えるもの、その本当の心、本当の流星に出会えたことに喜ぶ如月。たとえ受け止めたものが、殺意でも――そして、如月の心臓は鼓動を停止させる」
「予想できなくはなかったがまさか主人公殺すとは――久々にすげえ脚本だな。次回とんでもねえことになりそうだ」
「結局蘭の邪魔でハルには逃げられてしまった。彼を救うには蘭の協力が必要だと思うけど、蘭は頑なに心を開いてくれない。どうもこの先輩への不信感は何か理由があるようだね……」
「そのハルはもう人相まで変わっちゃってゾンビ映画みたい。さっき助けようとしたのがよっぽど気に入らないらしく二人おそろいのキーホルダーを川に投げ捨てる始末。もうおかしくなってますねえ」
「とにかく校長は急激な進化スピードを遂げるムスカが新たなホロスコープスになるかもとご満悦。理事長も喜んで七人目の使徒となるかもと……七人? 今まで出現したのは五人だから六人目じゃなくて?」
「大杉先生にバレてしまった以上、なんとか口を閉ざしてもらうしかない。しかし大杉先生は校長に報告すると一点張り。教師としては正しいが、校長こそ敵幹部なのだから居場所が発覚してはまずい。止むを得ん、大杉先生をここに閉じ込める」
「ま、あんだけ派手にやってるんだから本当に調べられれば居場所なんかとっくに把握してると思うが……ん、タチバナさんから流星へ連絡だ。なに、他の高校でゾディアーツが覚醒? ゾディアーツはどうゆらホールとやらの影響で天ノ川高校でしか覚醒しないそうだが、それ以外で……なに、昴星高校? それって流星が元々通ってた学校じゃないのか?」
「んで流星が様子見てみると、確かに様子が変だね。みんな妙によそよそしいとうかなんというか……あれ、リブラだ! どうしてこんなところに!?」
「やはりこの学校で何か起こってるのは確かなようですね。リブラにはすぐ逃げられましたが、いったい何考えてるんでしょ」
「一方蘭は川に落とされたキーホルダーを探していたが、協力しようとした弦太朗から逃げるように去ってしまう。実は彼女は元水泳の特待生で先輩から良くしてもらっていたが、実はそれは上っ面だけで先輩たちは裏でハルを虐めていたのだ。それ以来先輩と言うものを信用しなくなったそうな。ていうかこれ、先輩が悪いんだけど、ハルって蘭に対するやっかみ喰らったんじゃね? ともかくこの件でより「ハルを守る」って意識が強まったんだろうが」
「その頃大杉はなんとかラビットハッチから脱出して学校に戻っていた。証拠のスイッチも手に入れ校長に報告しようとしたら蘭とぶつかってしまう。大杉が持つスイッチを見て蘭は、大杉がスイッチを渡した張本人と勘違いする」
「スイッチを生徒にばら撒いているのが教師であることを知ると大杉は驚愕する。ここら辺は教育者だな。生徒にそんなやばいものを与えている犯人が教師と知って怒りを露わにしている。が、ここにもう完全におかしくなったハルが登場。大杉を暴漢と勘違いして襲いかかってくる。ラストワンが発動してもはや理性すら失せた。逃げる大杉とハルを力なく見送るしかできない」
「しかしその場に弦太朗たち仮面ライダー部の面々が……おお、探してくれたんだキーホルダー! これで皆の心がわかった蘭は、初めて先輩たちを頼る。ハルを助けるために」
「というわけで大杉が危うく殺されかけたその時颯爽と現れた弦太朗。フォーゼに変身して戦いますが、例の分離攻撃の前にはどうしようもありません。新スイッチさえあれば対処できますが何故か行方不明――そうです、大杉が持ってったスイッチです。それに気付いた大杉、力強くフォーゼに投げ渡します」
「大杉、馬鹿だけど立派な教師だったな。というわけでNo.38、ネットスイッチ解放。コズミックエナジーの網が敵を捉えるのだ。ようしトドメ……ん、倒しちゃダメ? どううこった」
「なに? 精神破壊が酷過ぎてこのままだと肉体に戻ってこれない? 一旦人間の心を取り戻さないとって、あそこまで壊れて大丈夫なのか?」
「そこでの説得はもちろん蘭。守ってたはずのハルが実は自分のせいで苦しんでいたことを知り深く懺悔する。守られるだけの自分なんて嫌だったんだろう。そんな気持ちを初めて知った蘭の謝罪は、完全に砕けていたはずの理性を取り戻させる。自らフォーゼに倒されることを選び、ムスカゾディアーツは爆発した」
「そして正気を取り戻したハルは蘭と共に仮面ライダー部に入部したいと申し出た。おお新入部員! ……でもハルの体調が回復するまで保留だって。もう一回出てくるのかなあ。なんかもったいないけど、当面の問題は他にあるよね」
「そのもう一つの問題である大杉先生、なんと自分から仮面ライダー部の顧問になることを決めます。まあ教師が黒幕であることを知ったから「こいつらを守れるのは俺だけだ!」と思ったんでしょう。役立つかは不明ですが心意義は確かなものかと。カッコいいシーン出るといいですね」
「で、校長は今回もホロスコープス覚醒失敗……していなかった。なんと既に六人目が覚醒していたのだ。それは牡羊座、アリエスゾディアーツ」
「アリエスって……流星が探しているあいつか!? しかもそいつは昴星へ行った天ノ川学園の交換編入生!? いったいどんな奴なんだ……」
「新学期が始まってテンション高い弦太朗は早速気弱そうな迷子の新入生を見つけるとダチになろうと突撃しま……ありゃ。なんか女生徒に投げられた。こっちも新入生だね」
「合気道使いの蘭さんはさっきの気弱な男子生徒ハルの幼馴染。気弱な男と勝気な女と言うテンプレですね。この子ともダチになろうとしますが、蘭はハルの手を引いて完全無視。ま、当然ちゃあ当然ですか」
「でもまた蘭とはぐれて迷子になったハル。この鈍臭さは自分でも嫌気がさしている様子。そこに現れたのはリブラ。こいつに目をつけたか。恐る恐るハルが受け取るとリブラは茂みの向こうへ……」
「あれ? 茂みから「先生さようなら」って声がしたぞ。裏に生徒がいて変身解除して誤魔化したようだが、ハルに完全に聞かれてたぞ。おいおい、これまずいんじゃないのか? しかも自分でバレたこと気付いていないし、致命的なミスだな」
「その頃進級した弦太朗たちの担任はなんと大杉先生に。園田先生が辞めたのはお前ら問題児のせいと決めつけて一日中監視すると宣言。まあ確かにこいつらのせいではあるんだけど、こんなんじゃラビットハッチへ行くのもままならん。困ったな」
「そしてハルと蘭だけど、ハルが気弱ってのはあるけど蘭もかなり過保護な性格でそれが余計に劣等感を強めているみたいね。守られてばかりの自分が嫌になり、変わりたいという思いからスイッチを押してしまう」
「ピョンピョン跳ねて学校を飛び出していったのは、ノミ座、ではなくハエ座のムスカゾディアーツ。ハエ座なんてあるんですね。しかしさすがになりたてではろくに戦えず駆けつけたフォーゼとメテオにボコボコにされちゃいます。この場は逃げ出しますが、追っかけてきた蘭から正体がハルであることが分かりました。元に戻すには弦太朗たちの協力が必要ですが何故かかたくなに拒否。どうもこの先輩嫌いは何か理由がありそうですね」
「一方校長室では校長がキャンサースイッチ弄んでる所にヴァルゴが現れる。リブラがキャンサーを始末したことを感づいてるようだが、自分がダークネビュラ送りにしたことはわかってんのかな? 校長いい素材見つけてノリノリだけど、正体バレかかってるのわかってねえからなあ。ていうかこいつに限らず教員側、理事長すら疑いの目向けられるようになるから、ホロスコープス側に取ってみりゃ致命的なミスなんだが」
「その時蘭はハルを見つけスイッチを放すよう説得していたが、魔力に魅了されたハルは聞く耳持たず。もう人格すら変わりつつあるな。そこでせめてスイッチを渡したのが誰かと聞くと、多分教師と聞いて愕然とする。怒りに燃えた蘭は職員室に飛び込んだ」
「おうおう「スイッチ渡したのはお前か!? お前か!?」って噛みついちゃってまあ。たまたま居合わせた弦太朗も大杉も投げ飛ばす勢いだ。そこに賢吾から連絡。また暴れ出したかあいつ」
「強くなった自分に歓喜するハル。蘭に認めて欲しいけど当然そんなの返ってくるわけもなし。苛立ちは募り、なんとその姿をも豹変させる。進化型って見たことないね。メテオとフォーゼが戦うも、やっぱりこの二人には勝てな……あれ?」
「なんと、自分をハエの大群に変化させました。こんなこともできるようになるとはかなり特殊なタイプですね。今の装備では倒すのは難しいと、賢吾がラビットハッチに戻……あ」
「げぇっ! 大杉につけられてた! ラビットハッチが発覚しちまったぞ! どうすんだよおい……」
「……何さ、いきなり」
「『電人ザボーガー』って、確か四十年近く前の特撮ドラマじゃなかったっけ。ライダーマンを演じていた人が主演の」
「違う違う、静馬が言ってるのはそれのリメイク版映画です。去年映画上映されましたが、この辺じゃやってる映画館なくてレンタルしたんですね。で、どうでした」
「……酷いギャグ映画」
「は?」
「本編ほとんどギャグ。それもシュールつーか下品な下ネタとかばっかなの。全編そんな感じ」
「え、えー……」
「あ、一応基盤となるストーリーはちゃんとしてるのよ? アクションもかっこいいし、近年では見られない懐かしい昭和の特撮スタイルで。ていうか元々昭和のテイストそのまま作ってるんだけどね」
「そういや二部構成なんだっけ。青年編と熟年編に分かれていて」
「熟年編はなんとあの板尾釧路。四十七歳のヒーローって……ま、昨今のリメイクブームで珍しくはないですが。ギャバンだってもう五十越えてたはずですし」
「いや、主人公という意味ではなかったと思うぞ? しかし、主人公とは言っても半分くらい青年期に費やされるから割合は五分なんだが……でもテーマが「挫折したヒーローの復活」だし二十五年経ってるのにも理由あるから別におかしかないんだけど」
「ないんだけど、なんだ」
「やっぱギャグなんだよね。真面目なところでもきついギャグかますから正直話に集中できん。けど――多分最初からそういう作品を作る監督なんだろうねえ。単に肌に合わなかっただけかと。それに」
「それに?」
「EDのスタッフロール見て驚いたんだけど、俺が映画で「なんだよこれw」って失笑してたネタの数々、あれ全部本編でやってたんだよ。驚いた」
「えええぇ!? あんなの原作通りだったのか!?」
「うん。↑のタイトルも映画で本当に言った台詞の流用だかんな? 要するにこれは原作か監督の作品見慣れてる人間が見て面白いのであって、どっちも知らん俺は見る資格自体が存在しなかった、と……」
いやストーリー自体はいいんですけどね。ところどころ狙われたようなネタがあってなかなかそっちに目向けられません。楽しみにしてたんだが。
まあ水が合わなかったということだろう……もしくは年齢って奴かな
「キャンサーに正体がバレちゃってタチバナさんからメテオの資格をはく奪された流星。一方フォーゼはキャンサーノヴァに苦戦していましたが、おや、解除しちゃいました。というかまだ使いこなせてないみたいですね。ヴァルゴが来て撤退しようとします」
「その前に……ってああっ! 流星の生体エネルギー持ってっちゃった! なんてことを!」
「超新星まで目覚めさせてもう完全に図に乗ってる鬼島。校長もまるで相手にしないでやんの。ちと調子乗り過ぎだよなこいつ。一方流星は命を人質にまた呼び出されていた。だというのにライダー部に頼ろうとしない。相変わらず強情だなあ。と、電話だ」
「なに、次郎の容態が急変した!? 大変だ、行かなければ……いやダメだ、鬼島のところへ行かねば命が無い。どうしたら……うん、弦太朗?」
「おいおい、流星が病院に行っている間自分が魂抜かれるって!? なんて無茶なことを。しかも他の部員も参加しちまった。どいつもこいつもお人好しが……キャンサーも面白がって同意し、四時まで待つとのこと。集団走れメロスの思いを背に、行け流星」
「病院に駆けつけた流星、次郎の身を案じ呼びかけます。まあこいつも友達を思う気持ちは弦太朗と変わりないですしね。元々次郎救うために命賭けてた奴ですから。なんとか次郎の容態も安定――おや、タチバナさんから連絡です。なんと最後のチャンスとして変身承認と新スイッチをくれるそうです」
「え? でもそのためには四時までに指定の場所に来い……ってそれじゃ間に合わないよ! 部のみんなが……ど、どうするの?」
「約束の四時。流星がいたのは、鬼島と部員たちが待つ教室。ようしよくやった! それでこそ男だ!」
「よし、ならばみんなを助け……は!? 待ってる間地獄大喜利やってたから笑わせないとダメ!? ふざけたこと言うなこいつ! 流星も殴りかかるが、生身でキャンサーに勝てるわけがない。ええいその笑いを辞めろ……ん?」
「はは、笑った、笑ったぞこいつ。引っかかったな馬鹿め! 戦ってる時は余裕ぶって笑いやがって、これで大喜利は流星の勝ちだ。しかし地獄大喜利って本当に笑うと魂戻しちまうんだな。それで弦太朗たちも復活。変身するフォーゼを背に流星はタチバナさんに呼び出された場所へ走る」
「到着した流星。約束の時間はとっくに過ぎていて何もありません。それでも必死に呼びかけます。自分を信じた仲間たちを助けるために。おや、何かありますね」
「おおおおおぅ! 新スイッチだぁ! あの時間指定はタチバナさんの試験、もし見捨てていたらそれこそ新しい力は手に入らなかった。いやぁかっこいいねえ。これで悪人の可能性は消えたね。さあ、決着だ!」
「キャンサーノヴァの前に苦戦するフォーゼ。そこに現れたはメテオ。しかし今のメテオはただのメテオにあらず。さあ、メテオストーム解禁だ!」
「……なんか、あまりかっこよくないような……とにかく、メテオストームは棒術使い。ダスタード程度なら余裕で倒せるが、さすがにキャンサーノヴァには効かない。どうすれば……って、なんだ、スイッチをシャフトの先端に接続して、え、これって」
「まんまベイブレードじゃねえか! おお、あのキャンサーをあっさりと……すげえ。鬼島自体には逃げられたが、勝ったなこれは」
「ほうほうのていで逃げた鬼島。そしたら校長にスイッチを奪われました。うわこの人この機に殺す気満々です。必死にメテオの正体を知っていると命乞いをしますが、そんなこと聞く人じゃありません。あ、ヴァルゴだ」
「は? 嗅ぎまわってるうるさい奴を始末してくれ……あれ、リブラの幻術で鬼島の姿を怪物騒ぎを調べてた刑事さんに変えちゃった! ヴァルゴは言われるまま鬼島をダークネビュラ送りに……う~ん、校長も大概腹黒だね。それにしても、ヴァルゴはわからずやったのかな? 理事長の目当てがホロスコープスのスイッチだけってのははっきりしてるから、スイッチさえあれば幹部自体はいらないとして暴走気味の鬼島を処分したのかもしれないし、ここら辺はまだ断言できないよねえ」
「で、タチバナさんに報告するが、タチバナさん鬼島が消されたこと知ってるみたいだな。この人悪党ではなさそうだが未だ謎だらけだな。ともかく幹部一人倒して流星も正式に部の仲間に……ならない。まだあの挨拶はしない。隠しごとはまだ続くからなあ。本当の笑顔まで、そう遠くはないだろうが」