Ｌａｓｔ　Ｅｓｐｅｒａｎｚａｒｓ

「はあ……やっぱ太田総理は最高だなあ」

「ホント好きなんだな、お前」

「ゴールデン初登場の時偶然観てから毎週欠かさないようにしてるんだっけ？」

「ありゃ大橋巨泉出てた時だったな。いやあ面白かった」

「ホンット好きですよねえ……テレビ見ながら叫ぶ、笑う、怒る。見ていて気持ち悪いです」

「そこまで言うか！？」

「そういえば静馬、昨日のアンビリバボー、雪山の話が怖すぎて夜寝られなかったそうじゃないですか」

「うっ……！」

「あれは怖かったよねえ……僕あの状況で生きてる自信ないよ」

「ってお前極低温下行動可能のスーパーロボットだろ」

「確かに……地獄だな、あれは」

「山登りはしないと誓ったぜ……」

「自他共に認める貧弱体質のお前はそれが賢明だ……」

「ってちょっと待て。お前夢は富士山の頂上で年を越すことではなかったか？」

「…………」

「よそ見するな！」

「と……明日は世界一受けたい授業だね」

「ああ、静馬あれも大好きでしたね」

「わりとまともな番組ばかりだな……低俗なバラエティではないのはいいな」

「考えてみたらどれも同じ日本テレビですね」

「そういえばまる見えも好きだよね」

「うん……最近始めて気付いた」

「それ、遅すぎると思いますが」

「ん……フォルトはどうした？」

「電話してるよ。知り合いみたい」

「知り合い……というと、宴で来たあの人達ですか」

「いや、他にもいろいろいるよ。忙しいから宴には来れなかったらしいけど」

「ホント謎だな、あいつのプライベートは……」

（多分……あの人ですね。一昨日会ったときのこと言ってるんでしょう）