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ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

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Have/Get/Take

HAVE GET TAKE について 

英語を学ぶとき、とくに単語を覚えるときには、日本語の単語との1対1の対応ではおさまりません。発想自体が違うので、単純には置き換えられないのです。
とりわけ、「基本動詞」については、その基本の概念をイメージでとらえることが必要です。have, get, takeなども、それぞれの語を英和辞書で引くと、とてつもない量の訳や解説が載っています。手元の「ランダムハウス」で見てみると、takeなどは他動詞としてだけでも39項目の意味が。自動詞としても13項目あるので、合計50項目以上です。これらを全部覚えるのは正気の沙汰ではありません。が、「基本概念」を捉えれば、それだけですべてカバー出来たも同然です。ここではhaveとgetとtakeを扱うのですが、ちょっとついでにまず「be」のことにも触れておきたいと思います。

★Beの基本世界
be動詞は「状態・状況」を表します。仮に主語が[ I ]だとすると、
「私が単独で、ある状態にある・居る」
ことです。私はとくに「行動」はしません(だから「受身形」でもbe動詞が使われるのです)。動ではなく「静」です。それに「私以外」の存在も意識していません。
とりあえずここではこれだけ頭に入れておいてください。




★HAVEの基本世界

haveという動詞も状態を表すのですが、beと違って、自分以外の存在が現れてきます。
「私がなにか(「もの」とは限らない)と共にある」
ことを表すのがhaveです。「状態」ですからやはり私は「行動」はしません。


I have ~.という文で、~の部分(目的語)が「もの」であれば、たいがいは「~を持っている」と訳すことが出来ますが、「~」が『状況』とか、ともかく物質的な「モノ」でない場合であればいろいろな言い方になります。
I have a cold. 風邪を引いている
I have trouble. 困っている
I have a headache/ a stomachache / a sore throat/ a fever etc. 頭痛(胃痛・喉痛)がする、熱がある
I have a party/a meeting. パーティ/会議をする、参加する
I have breakfast. 朝食をとる

注)haveとeat/drinkはどう違うの? → eat もdrinkも、実際に「噛んで、呑み込んで…」というような「動作」に焦点があるのに対し、haveはそういう「動作」には基本的に関心がないのです。動作はどうでもよく、結果として食事が自分と共に(ま、この場合はお腹の中で、ですが)あるという状態。

主語がIなど、人でなくてもいいのです。なにしろ「主語+なにか別のもの・状況」ですから
This bus has 50 seats. このバスには50の席がある

 ところで、状態を表すhaveは普通は進行形になりません。なにしろ状態ですから進行しようがないのです。
ですが、たとえばeat やdrinkなどの意味を表すhaveは、動作の意味も少しは連想できますから、進行形になります。 have fun やhave trouble などの場合も、それが示す事態にはいろいろな動作や事態の動きが感じられるので、Are you having fun?などと進行形にできるのです。fun「楽しいこと」にはいろいろありそうですからね。 また、進行形は「一時的である」という意味を含みますので、固定化された状態には使えなくとも、一時的に楽しんでいたり困っていたり、ということならば進行形で表しうるのです。
それに対し、たとえばI have a car. などには「動作」の感じは全くありませんし、固定化されているので、進行形にはしません。

★GETの世界
getは「ある状態になる」プロセスを表す語です。もう少し詳しく言うと、前述の「haveを使って表す状態」か「be動詞を使って表す状態」のどちらかに「なる」のがgetです。

何かを「ゲットするぜ!」の場合「手に入れる」という意味ですが、手に入れた結果「持っている」haveになる、というわけです。 そして、それは上述のように、物質的な「モノ」だけではなく、状態にもあてはめられるのです。
I got a car. → I have a car. 車を手に入れた!<プロセス>→車を持っている<状態>
I got a cold. → I have a cold. 風邪を引いた<プロセス>→風邪を引いている<状態>

getした結果がbeになる場合もあります。
I got angry. → I am angry. 私は腹が立った<プロセス>→私は怒っている<状態>
I got married. → I am married.

私は結婚した<プロセス>→私は既婚である<状態>
中学などで「熟語」として教えられるものも、実はこれの一種なのです。
I got up. → I am up.
私は起床した<プロセス>→私は起き(あがっ)ている<状態>
I got on the train. → I am on the train.
私は電車に乗った<プロセス>→私は電車に乗っている<状態>

get to~「~に着く」も同じです。ただ、着いてしまってからは方向性のないat やinを前置詞として使うため
I got to Japan.→I’m in Japan.
I got to school. → I am at school. のようになりますが。
ちなみに、homeは名詞ではなく副詞(「~に」「~へ」の意味をそれ自体に含んでいる)ので
I got home. ( I got to homeではない) → I am home.(I’m at home と言ってもいいが、atがなくてもいい)

動きのある「プロセス」を表現できるため、進行形にもできることがgetの便利なところ。
I am sleepy. 私は眠い<状態>  I am getting sleepy. 私は眠くなってきた<プロセス>
It is cold. 寒い<状態> It is getting cold. だんだん寒くなってきている<プロセス>

★takeの世界
takeは、「そこにあるもの、提供されているものや状況を自分の意志で受け入れて取る、選び取る、取り上げる」という意味です。前提としてまず、「そこにある」「提供されている」ということが重要。それを取るか取らないかは「自分の意志次第」ということなのです。

takeが使える場面は、大概の場合get/haveも使えます。get a break でもhave a break でもtake a breakでもどちらでもいいのです。ですが、その逆、つまりget/haveが使える場面でたいがいtakeが使える、とは言えません。get a coldとは言えても、take a cold とは言えません。「自分の意志に任されて選び取る」わけではないからです。また、get a suntan(日焼けする)とは言えても、take a suntanとは言えません。日焼けするかどうかには、天気などの状況にも左右されるので、「完全に自分の意志で」とは行かないからです。コンサートのチケットを必死で手に入れた、というような場合でもtake a ticketとは言いません。「提供されて」いないので、自分の意志だけで決められないからです。売り切れだったらどうにもなりません。
take a break とかtake a vacationは、休憩や休暇を取るか取らないかは完全に自分の意志次第…だからそう言えるのですが、日本の企業社会ではそうもいかないかも…?ですけどね。
take exerciseは? 一見いけそうですが、これもNG。exerciseは単に自分が運動や練習をするということより、その「運動効果」「練習効果」を得る、ということに力点がある言葉です。日本語でも「いい運動になった」とか「あまり運動にならなかった」などと言うことがあると思いますが、その感じが近いと思います。よって、「完全に自分の意志で選ぶ」ことにならないのです。

★haveしか使えない場合
getは「have(be)になるプロセス」ですから、原則的には、have(be)が使える場合はgetも使えることがほとんどです。ですが例外もあります。
have a baby  ×get a baby ×take a baby
赤ちゃんは「授かるもの」であり、その”プロセス”についていろいろ考えては……イケマセン!(^_^;)
get a baby と聞くと、なにやら「そのへんに赤ん坊が落ちてたので拾ってきた」みたいな感じに聞こえるそうです。 でも「妊娠している」という意味の形容詞pregnantは”get pregnant” と普通に使いますけどね。

have a good[bad] luck ×get a good[bad] luck × take a good[bad] luck
そもそもがある「状態」を称して「幸運」だ「不運」だと言うのであって、それになる「プロセス」というのは考えられません。(幸せになる、だったらプロセスも考えられますけどね)。幸運も不運も「気がついたらそうだった」ということなのです。同様に、×get fun ×get a good timeです。


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