|
カテゴリ:英国社会・生活
今日は、某著名コンサルタントから聞いた話です。結構お得かも(^^)。
先ずは、在英の日本人の小学生の女の子にまつわる実話を紹介します。 彼女は、現地校のテストで85点を取って、先生にもの凄く褒められた。とても嬉しくて、週末の日本語補習校での漢字テストも頑張った。結果は、90点だった。てっきり褒めてもらえると思って答案用紙を受け取ったのだが、日本人の先生の第一声は、「残念だったわね。(もう少しで百点だったのに)」であり、ショックを受けて落ち込んだそうだ。 さて、何故このような違いが生じるのであろうか。 日本人の倫理的背景となっている(正統派)儒教の思想は、性善説であり、教育や修行によって、人は目標を達成できると考える。つまり、10回のうち1回失敗すれば、努力が足りなかったと反省すべきと考える。だから、オリンピックで金メダルが取れないと、国民にお詫びしたりするわけだ(※これって欧米人には理解不能な行動なのです)。 一方、欧米では、アダムとイブが創造されて以来、人間は、不完全で罪深きものと考えられている。したがって、過ちを防ぐためにルールやシステムが必要だと考えている。だから、完璧なんて無理なのだから自分の長所を伸ばせばいい、と。だから、10回のうち9回も成功するなんて凄い、となるわけで、自分はベストを尽くしたんだから褒められてしかるべき。1回くらいのミスは自然なことであって、自分が悪いわけではない、と考えるのだ。 このように文化的な背景の異なる人と人の間で、価値観の相違いがどこから来るのかを知っておくことは極めて有益だ。違いを生んでいる背景が分かっていれば腹も立たないが、それを知らないで自分の価値観で対抗すると、軋轢を生むだけで得るものはない。 そう言えば、外交の第一歩は、「異なるといういことを同意することである。」と聞いたことがある。これって大事な姿勢ですね。外交に限らず、皆さんも、思い当たる部分があるのではないでしょうか? さて、明日からまた出張ですので、明日はブログはお休みです。ではまた。 以下のマーク(「ブログ村」)は、人気投票のボタンです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[英国社会・生活] カテゴリの最新記事
|