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カテゴリ:英国社会・生活
久しぶりのイギリス・ロンドンの話を書く。今日、ロンドンの中心地で、25万人(主催者発表数字)参加という空前の規模のデモ行進が実施された。 国会や官庁のあるウェストミンスターからピカデリーサーカス・オクスフォードサーカスといったショッピングの中心地を通り、ハイドパークに集合。東京で言えば、永田町・霞が関から銀座を通って日比谷公園に戻るようなイメージだろうか(東京以外の人ごめんなさい)。 デモの目的は、緊縮財政による人員カット・サービスカット・給与カットなどに反対することで公務員組合主催だ。既に、何度も書いているが、イギリスは、国家財政の立て直しを目的として、かなりドラスティックな緊縮財政の採用が決定している。 初めのうちは、基本的には、和やかでお祭りのようなデモ行進だったのだが、残念なことに、今回も、一部の確信犯的な暴徒(※デモ主催団体とは無関係)が、破壊行為に走った。紅茶で有名なフォートナム・メイソンが一時占拠されたほか、ホテルリッツ、TOPショップ、HSBC等が大きなダメージを負った。それ以外にも沢山の商店などが被害にあっているし、多くの警官や市民にけが人も出ている。 今回のデモでもう一つの注目されたのは、これまで「財政立て直しは必要」という基本的立場を与党と共有しており、また、昨今のデモ行為が暴力行為を伴うことが多いこともあって、デモに距離を置こうとしていた労働党(※組合を支持母体としている)の党首であるミリバンドが、デモ後の集会に参加し彼らを支持する姿勢を鮮明にしたことだ。 日本の危機に目を奪われて、影は薄いかもしれないが、英国も財政危機、欧州危機の波及、インフレ(5%近いインフレが続いています)、新たな戦争(対リビア)と非常に難しい時期にある。これまでは、自己批判(過去の労働党批判)と国難への対応のための協調姿勢が目立ったミリバンドが、遂に、攻撃的野党へと舵を切ったように見える。どこへ向かおうとしているのか要注目だ。 さて、全く関係ない話だが、今日は、毎週恒例で、日本にいる子供達とスカイプで会話する日だ。新中一の息子は、今日から塾の春期講習。「早起きしなければいけなかった」とか「宿題があるんだ」とか言いながら、凄く嬉しそうだった。毎日、家にいるので、こういう日常というか普通に勉強したりできることが嬉しいようだ。新中3の娘は、外国映画を英語で観たり、読書三昧らしい。節水や節電の話をしてくれるのだが、何だか楽しそうでもある(不謹慎と感じた方、ごめんなさい)。子供って逞しいですね。 お読み頂き有難うございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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