テーマ:時計NEWS(281)
カテゴリ:Breguet
「例のモノ」とは、かのアブラアン・ルイ・ブレゲがフランス王妃マリーアントワネットからの依頼で製作した懐中時計で、1983年にエルサレムの美術館から盗難された後行方不明になっていたブレゲのNo.160こと「マリーアントワネット」のことです。
12月発売のCHRONOS最新号からの情報ですが、本当だとしたらすごいニュースです。 1783年に王妃の警護官からブレゲに依頼された製作条件は「あらゆるコンプリケーションを一つにまとめ、可能なら銅や鋼の部品も金に置き換えること。納期も金額も不問」というもので、結局1789年のフランス革命を経て、マリーアントワネット本人が手にすることなく製作は頓挫するも、なんやかんやで(失礼!)1827年に完成を見ました。 その後幾多のオーナーを経てエルサレムの美術館に納まっていたのですが、1983年に盗難にあって以来行方知れずになっています。時計好きなら一度くらいは耳にしたことのある話だと思います。文字盤が全てスケルトンのそれは永久カレンダーやミニッツリピーター、イクエーションなど(全部の機能は私も知りませんが・・・)を備えた超複雑時計であり、また誕生から現在に至るまでのドラマ性というか、も含め、歴史上最も有名な時計と言えます。 現在はまだ調査中で真偽の程は定かではありませんが、本物だとしたら大変な歴史的価値のあるものですから、それが発見されたことは素直に喜ばしいことです。持ち主は身元を明かさないことを条件に買取を持ちかけてきたとのことで、盗難以降の経緯が明らかになることも無いかもしれませんが、一人の時計好きとしては、何か大切なものが皆の元に返ってきたようで妙な「ほっとした感」を覚えます(自分には全く関係ないはずなのに)。 ただ、不謹慎を承知で言うと、巡り巡ってヤフオクなんかに出てきたら面白かったのになぁ~とか、まかり間違って落札したら「マリーアントワネット」だった!なんてことが無いとも限らないなぁ~と、宝くじ的な願望が断ち切られたような残念感はありますが(^^;) 何れにせよ正式発表が待ち遠しいですね。 BREGUET一覧へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.09 20:20:33
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