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2007.11.12
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カテゴリ:昆虫(ハチ)


 これから暫くの間、このWeblogの舞台は「外庭」にあるコナラの葉裏になりそうである。既に葉裏に居たイトカメムシアリグモが登場したが、こう言う大きい生き物は例外的で、他はみな5mmに満たない小さな虫ばかり。

 今日はその中からアブラバチの1種を紹介する。


アブラバチの1種(雌:その1)
アブラバチの1種(雌).体長僅か2mm、触角が長い(2007/11/09)



 アブラバチと言うと「油蜂」と言う字を連想するが、別に油ギタギタのハチではない。アブラムシ(アリマキ)に寄生するのでアブラバチと呼ばれているらしい。コマユバチ科アブラバチ亜科、或いは、アブラバチ科に分類される寄生性のハチで、日本には約80種が記録されているとのこと。体長は1~2mmで、普通のコマユバチよりも少し小さい。

アブラバチの1種(雌:その2)
アブラバチの1種(雌)(2007/11/08)



 肉眼では「何か居るな」と言う程度の大きさである。しかし、艶のある黒と光を反射する透明な羽を持つているので、何となく「ハチかな?」と言う感じがする。

 コナラの葉裏をチョコチョコと歩き回るハチをマクロレンズで追っていたら、一瞬何か2頭が重なったように見えた。その時は何が何だか分からなかったが、後で写真を見てみたら、どうやら交尾をしたらしい。ホンの数秒の出来事であった。こんな短時間で交尾が出来るのか否かは良く分からない。

アブラバチの1種(交尾)
交尾中のアブラバチ(2007/11/08)



 写真を見ると、触角全体が黒いのが雄で、触角の根元が黄色っぽいのが雌であることが分かる。

 それに従うと、下の写真は雄と言うことになる。

アブラバチの1種(雄)
アブラバチの雄(2007/11/08)



 コナラの葉裏に居るアブラムシは2種類以上いる様で、このアブラバチの御目当ては、その内の「ヤノイスフシアブラムシ」の幼虫らしい。

 丁度産卵するところを撮ることが出来た。

産卵中のアブラバチ(その1)
産卵中のアブラバチ.若齢幼虫に産卵(2007/11/08)



 こんなに小さい若齢幼虫に産卵するとは知らなかった。普通は後から腹部に産卵するハチが多いと思うのだが、このアブラバチは頭の方から、頭部或いは胸部の下側に産卵している。

産卵中のアブラバチ(その2)
産卵中のアブラバチ.上の写真の15秒後(2007/11/08)



 ところで、このアブラムシが本当にヤノイスフシアブラムシかは確証がない。しかし、幼虫、有翅虫の形態は「原色日本アブラムシ図鑑」に出ているものに酷似しているし、この仲間でコナラに2次寄生するのは、本種だけである。

 些か不可解なのは、イスノキは相模湾沿いの海岸地帯には生えているが、この辺りでは見たことがないことである。まァ、何処かで庭木として植えられている可能性はあるのだが。特に、お隣のYさんの御宅など・・・。

産卵を終えたアブラバチ
産卵を終えたアブラバチ.上の写真の4秒後(2007/11/08)



 さて、アブラムシの幼虫に寄生したアブラバチの幼虫は、やがてアブラムシを内部から食い尽くして奇妙なマミー(Mummy)と呼ばれる繭を作る。それについては、また次の機会に紹介することにしよう。


 訂正:アブラバチの宿主をヤノイスフシアブラムシとしたのは誤りであった。ヤノイスフシアブラムシと思われるアブラムシはコナラの葉裏に沢山居るが、ヤノイスフシアブラムシの幼虫は普通のアブラムシの幼虫とは少し異なる形をしており、背側から見るとコバン型で触角が短く、細かい毛が沢山生えている。写真のアブラムシは、背中に3列の赤色斑があるので間違えたが、触角が長く、体形も普通のアブラムシの形をしている。このアブラムシは、「日本原色アブラムシ図鑑」に拠れば、カシワトゲマダラアブラムシ(Tuberculatus yokoyamai)の近縁種である和名のないTuberculatus sp.の様である。成虫はカシワトゲマダラアブラムシと同様に胸部と腹部1~3節の背中側に指状突起を持つが、節角状管の先端に顕著な黒斑があり、また触角には横紋がある。

 以上、訂正してお詫びする。







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最終更新日  2007.11.20 09:11:26
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