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2009.02.15
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カテゴリ:昆虫(その他)


 昨日は、「暖かい」を通り過ぎて暑い位であった。バイモ(貝母)なんぞは1日で5cm以上伸びたし、シジミバナの花芽も一気に膨らんで来た。

 虫の方も、越冬中のホソヒラタアブクロヒラタアブツマグロキンバエなどが飛び回っていたし、小さ過ぎて正体の分からない虫達も陽の中を翅を光らせて飛んでいた。コートもセーターも脱ぎ捨てて、陽の当たるベランダの椅子で一服していると、何と、4cm位の大きめのイトトンボが1頭、フワフワと飛んで来て、目の前のヒメリンゴの枝に留まった。成虫越冬するトンボなんか、居るのか!? トンボの越冬態は幼虫(ヤゴ)ではなかったのか。


ホソミオツネントンボ1
ヒメリンゴの枝に留まったホソミオツネントンボの雄

(2009/02/14)



 私はトンボに関してはまるで無知である。しかし、よく考えてみると、オツネン(越年)トンボと言うのが居る。早速、図鑑で調べるてみると、極く普通の種類としてはオツネントンボ、ホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボの3種が成虫で越冬するとのこと。

 良く分からない虫の種類を調べるときは、先ず、検索表を引くのが基本である。しかし、トンボの検索は翅脈が分からないとどうにもならない。写真の方は、胸部の側面と背面をシッカリ撮ってある。トンボの種の見極めには胸部側面の模様が決め手になることが多い。だから、この成虫越冬をする3種の詳細な画像を探し、此方の写真と一致する種があれば、先ず間違いなくそれであろう。幸い、この3種の写真はWeb上に沢山掲載されている。

ホソミオツネントンボ2
頭部~腹部前半の等倍接写(2009/02/14)



 調べてみると、ホソミイトトンボ(イトトンボ科に属す)とは胸部側面の模様が全然違う。オツネントンボとホソミオツネントンボは、共にアオイトトンボ科だが、属は異なり外見もかなり違う。写真のイトトンボは、ホソミオツネントンボと胸部側面、背面の模様が一致し、また、腹部の斑紋も基本的に一致する。ホソミオツネントンボ(Indolestes peregrinus)の雄として、先ず間違いないであろう。

ホソミオツネントンボ3
上の写真の部分拡大.胸部側面の構造が良く分かる

(2009/02/14)



 写真のホソミオツネントンボは、アオイトトンボ科に属し、しかも雄の個体なのに、些かも青くない。これは、越冬中の色だからで、春になれば、雄は鮮やかな青い金属光沢を帯びる(雌の方は少しだけ青くなる)。

 ホソミオツネントンボは、トンボの中では最も長寿な種なのだそうである。7月頃に羽化し、越冬して交尾産卵した後も7月位までは生き延びると言うから、ほぼ丸1年成虫として生きていることになる。


ホソミオツネントンボ4
ホソミオツネントンボの胸部背面

(2009/02/14)



 しかし、これは成虫としての「寿命」である。多くのトンボは幼虫期が1年以内だが、オニヤンマは3~4年、ムカシトンボでは7~8年もの幼虫期を経て成虫になると言う。大型で、原始的な種ほど幼虫期が長いのかも知れない。

 それならば、古生代石炭紀に棲息したという開張70cmのメガネウラ(原トンボ目)など、成虫になるまでにどれだけの年月を要したのであろうか。







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最終更新日  2009.02.15 17:09:55
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