『愛の賛歌　～エディット・ピアフ物語～』

2006年06月10日

『愛の賛歌　～エディット・ピアフ物語～』

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行ってきました。美輪さんに会いに☆
劇の内容ももちろん楽しみだが、美輪さんに会えることが何より楽しみ

１時間かけ巻き髪にして、もう何年も袖を通していないGOLDのシャツを身につけ会場へ。
デートの前の何とも言い表しがたいような気分で会場まで歩く

会場に着くと、同じように着飾った女性がたくさん

和服の人も多く、いつかあぶも和服で演劇を見に来ようと心に決めた

無事間に合ったかよちんと会場中へ。
ミッチ～から花が届いていた。

みっちい

今回は広島公演は追加公演も行われるほどなので、もちろん満席。
美輪さんが広島に着いて書いたと言われていた限定のサイン付き本をＧＥＴ

その本の匂いを嗅いでみた事はここだけの秘密だ

実在したエディット・ピアフの紹介を簡単にすると
1915年パリに生まれる。10歳にならないうちから街頭で歌を歌い生計を立てていた。
街頭からステージへ華々しくデビューするが幾多の困難に立ち向かう。
生涯たくさんの恋をし、ひとつひとつに全身全霊で愛を注いだ人。
フランスの代表的シャンソン歌手。代表曲に『愛の賛歌』がある。
詳しくは　エディット・ピアフ

普段テレビに出演している美輪さんは足元の出ない服を着ているのに、今回は膝丈のスカート。
美輪さんのふくらはぎにみとれてしまいました

７１歳とは思えないスタイル

細くて足首もきゅっとしていてヒールがとってもお似合いでした

吉本新喜劇に匹敵するほどの笑いの中、やはり美輪さんが歌を歌う場面はしっとりと。
美輪さんはただ歌を歌っているのではない。人生を歌い上げている感じがする。
何度も体がぞわぞわして、この感覚は体がどう反応しているのか追及したくなるほど
普段では無い感覚。
肌を鳥の羽でなぞられるような、ぞわぞわ感。それが神経を伝ってビリビリくるのだ。
歌う場面だけではなく、役者が感情を露わにする場面でも何度か感じた。
ピアフ（美輪明宏）が最愛のマルセル・セルダンを飛行機事故で亡くし、
失望の中でステージに立ち「愛の賛歌」を歌う場面では
歌の途中、舞台袖からたかれたスモークがそろそろと中央の美輪さんに近づき、
美輪さんの周り半径１ｍぐらいの位置でめらめらと立ち上り、美輪さんを包んでいった。
いい意味でこの世のものではないものを見た感じがして、
歌っているのが美輪さんなのか、ピアフなのか分からなくなったと同時に
体が前後に震え、止めどなく涙が溢れてきた。
焦点が合わなくなり、嗚咽に近かった。
溜まっていたものが一気に溢れ出したようだ。
歌い終わって倒れるピアフ。
人を愛する強さを見せられた気がした。

最高の第二幕が開けて、ロビーで赤ワインを堪能。

映画もライブもいいけれど、舞台はもっと異空間に連れて行ってくれる。
昼間っから演劇を見て、ワインを飲む。
最高に素敵な休日だ。

マルセルの死後、薬や酒に溺れ俳人と化したピアフは
晩年21歳年下のテオファニス・ランブーカスと出会い、結婚。
わずか1年の結婚生活であったが、テオの純粋な愛によって満ち溢れた生活を送ったようだ。
ぼろぼろの体をガンに冒され、テオの献身的な看病を受けながら47歳の短い生涯を終えたピアフ。
彼女の死後もテオは彼女に教わった歌で彼女の借金を返し続け、
返し終えた6年後、自動車事故で亡くなったそうだ。
最後の言葉は「ピアフのお墓の傍らに埋めてください」だったそうだ。
愛に生きるってこういうことかもしれない。
「見返りを求めない愛が、本当の愛」とピアフは言う。
それを実行し、その愛を手に入れたピアフ。
いろんな事を考えさせられる彼女の人生を描いた演劇だった。

言い忘れたが、美輪さんの舞台は最後のカーテンコールがもう最高だ！！！
今回も５回はあったかな？
何度も私達の前に姿をあらわしてくれる美輪さん。
そこでいつも美輪さんは合唱をして頭を下げる。
その姿は神々しい。
ゆっくり大きく手を振る美輪さんに、両手を伸ばす観客達。
するとまるで観客の手から出ている何かを受け取るように、がっがっと掻き集める様な仕草。
この時が１番幸せ

一度男性と見に行ってみてください♪見終わった後、彼がいつもの100倍優しくなるよん☆

最後にテオ役の木村彰吾と２人で出てきて、金の花吹雪が舞い散って最後の幕が下ろされた。
永遠に結ばれている２人。そんな姿を見せてもらった気がする。

美輪さんに出会ったのは大学生の頃。
あの頃好きだった「THE YELLOW MONKEY」の吉井和哉が美輪さんをこよなく愛していたので
興味がわいて彼女の「紫の履歴書」を読んだのがきっかけだ。