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・小さな恋のメロディ昨日、書こうと思ってすっかり忘れてた話があるんで、書かせて下さい。 最近とあるきっかけがあって思い出したことなんですけど、今から一年・・・いや一年半以上前の話になりましょうか? 僕が某劇団さんに客演した時の話です。 お芝居の千秋楽が終わり、劇場からも撤収し終え、公演の〆のいわゆる「帰りの会」的なことをしとった時のこと。 大体こういうタイミングでお客さんからいただいた差し入れ的なもんをみんなで山分けしたりするんですけど、そん時に某女優さんが、仮にFさんとしますが「これはFさんにだそうです。」とやたらにデカイ紙袋を手渡されていたんです。 なんじゃいやこのデカイ袋は?と、そっとその袋を覗いてみると、なんと中身は魔法陣グルグル全巻! 知ってます?グルグル。昔、少年ガンガンで連載してた漫画で、僕と同年代の人なら一度くらいは目にしたことがあるんじゃないだろうか? 一応http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E6%B3%95%E9%99%A3%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%AB 僕なんかは世代なので思いいれのある作品だけど、世間的にはさほど名作扱いされてるもんでもないし・・・。 なぜに芝居の差し入れにグルグル全巻?不自然すぎる・・・。 わざと変な差し入れをしてウケを狙う人ってのも確かにいるんだけど、それにしてもグルグル全巻は・・・。10冊以上あるし。 でも、僕はこの不自然な差し入れに不思議なシンパシーを感じた。 なにやらピンときた。 もしかしたら万人に理解できる気分ではないのかも知れないが、僕やおそらく多くのオタクや内気な読書好きな人らは、好きな女の子が出来た時、その娘に自分の好きな本を貸す。そして、その娘の好きな本を借りる。 そうして、自分を理解してもらおうと、相手を理解しようとするのだ。 内気な僕らは好きな子と面と向かって突っ込んだ話などできやしないから、そうやって相互理解を深めようと試みるもんなんだ。 口下手な僕らは、実際に話をするよりも、自分の好きな本を読んでもらうほうが手っ取り早く自分を理解してもらえる、と思ってるんだ。 上記の「グルグル差し入れ事件」は、この「好きな子には自分のフェイバリットな本を読ませたい心理」に準ずるものである気がしてならない。 このグルグルを差し入れたのが誰かは知らんが、おそらく彼はこの某女優Fさんと心を通わせたかったのだろう。自分の好きな本を読んでもらったりしたかったのだ。 でも多分、親しいかそうじゃないかはわからないけど、本を突然貸し借りするような仲ではないんだろう。 だから、芝居の差し入れにするという、ともすれば「おもしろ」に変換できる余地のある行動を取ったんだろう。 僕が好きな子に本を貸す場合、その内容に自分の伝えたい気持ちを託したりもする。 つまり恋愛モノだったり、そうじゃなくても最終的に愛とか恋とかの話になってくような本を渡したりする。 それも鑑みると、グルグルという作品はラストは号泣必至バリバリの恋愛話であり、よーするに結論を言ってしまうと、このグルグルを差し入れたヤツは完全に某女優Fさんに淡い恋心を抱いているとそういうことに違いないのだ。 その淡い恋心を、Fさんが受け取る紙袋から感じとった僕は、夜の新宿で一人切ない気分になっていた。 なんという美しい心なのか。 しかし、彼の思いは届かないのだろう。それもわかっていた。 Fさんの性格上、おそらくグルグルのような漫画は3ページあたりで読み飽きること必至であるし、それならまだいい方で、なんならその夜のウチに「持って帰るのメンドイ。これいる人ー」と誰かにあげちゃってることも普通に考えられる。 だから余計切なくなった。 なんとかしたい。 そんな素敵な恋心を僕は守りたい。 グルグルのような美しい物語を愛することができるヤツにはグルグルのような美しい恋をしてもらいたい。 その辺、世の中はうまくできていると信じたい。 あれから一年半経っているのだった。 Fさんにグルグルを差し入れたヤツは今なにをしているだろう? 写真は、M県S市でオタクやってた者ならば何かしらの思い出はあるはずの場所、イベントホール松栄。 写真ではコンビニになってる部分も昔はちっちゃいイベントスペースだった。 20世紀の終わり頃、僕は腐女子に恋をしていた。 [雑談]カテゴリの最新記事│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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