盲導犬を連れた視覚障害者9人が参院本会議の審議を傍聴した。補助犬を受け入れている国会の様子を紹介し、全国の公共施設や店舗、企業などでのスムーズな受け入れを促進するのが狙い(2005・6・8 読売、毎日新聞)。
2002年に成立した身体障害者補助犬法の趣旨を国民に広く知ってもらい、盲導犬,介護犬、及び、聴導犬の重要性を理解してもらいたいためだ。同法により身障者が補助犬の同伴が可能となった施設には、不特定多数が利用するホテルやスーパー、レストランなども含まれており、国や地方自治体は国民の理解を深めるよう努めなければならないと定めている。
法律でいう「介助犬」とは、定義をそのまま転記すると、「肢体不自由により日常生活に著しい支障がある身体障害者のために、物の拾い上げ及び運搬、着脱衣の補助、体位の変更、起立及び歩行の際の支持、扉の開閉、スイッチの操作、緊急の場合における救助の要請その他の肢体不自由を補う補助を行う犬」のことだ。
「 聴導犬」とは、「聴覚障害により日常生活に著しい支障がある身体障害者のために、ブザー音、電話の呼出音、その者を呼ぶ声、危険を意味する音等を聞き分け、その者に必要な情報を伝え、及び必要に応じ音源への誘導を行う犬」のことだ。
このように法律で定めている補助犬でさえ、入店を断るス-パ-やレストランが多いという。犬に対する偏見で法律も無視しているのだ。見方によっては人権侵害だ。
犬に関する文化の高い欧州、たとえば、イギリス、ドイツ、フランスなどでは普通の愛犬でも公共の乗り物やデパ-ト、レストランなどに気楽に入店できるという。
日本人は金儲けに関しては直ぐに真似るのに、金に結びつかない文化に関しては世界の文化に無関心な面が強い。
かって、貿易摩擦の際、日本人がエコノミック・アニマルと酷評されたことがある。経済大国になった現在でも、三井物産、三菱自動車等日本を代表する大企業の悪行が暴露されている。精神的に貧しくいやしいということか。心にゆとりがないのだ。
愛犬専用のカ-トに乗せて、愛犬も自由に入店できる大型ス-パ-がある(写真2枚)。
東京都三鷹市の東八道路沿いにあるス-パ-の「Jマ-ト」だ。
食料品以外の日常雑貨はすべてある。駐車場も完備しているので、よく利用する。同じ商品なら、このス-パ-で買う。愛犬と一緒に店内を回れるのは楽しい。
真夏に、愛犬をク-ラ-をつけたまま、車内に留守番させるのは気になるが、その心配がない。
本屋や100円ショップも愛犬が入店できる店と禁止の店がある。当然、禁止の店には行かない。科学的に禁止する根拠があるのかと聞きたい。学識教養や文化程度の低い経営者だと言いたい。
「犬は動物だから」と差別する輩は、自分が動物であることがわかってない。生物学的にはホモサピエンスのヒトに分類されている動物だ。哺乳類という犬と同じ動物だ。人は無菌の神や仏に近い存在と誤解している輩がいる。救いようがない動物だ。
日本が欧米のような犬の文化先進国の仲間入りができるのは、いつの時代だろうか。愛犬に相続権が認められ、自由にレストランで共に食事を楽しむことができる時代は生きている間に来るだろうか。
無理な夢は見ないで、愛犬とは毎日一緒に食事を共にしている。タマネギなどのネギ類以外は、愛犬が食べるものは、何でも分け与えている。同じ哺乳類だ。食べ物で差別する必要はない。差別して、何の益がある。
人生のよき伴侶でり、よき友である愛犬とは同じ釜の飯を食べると仲間意識が互いに沸く。幸せだ。