犬は太古の昔、オオカミの子供を手なずけて、進化させた、いわば、人工的な動物だ。日本ケンネル・クラブに登録されている犬種だけでも150種ほどある。その全部が、自然界には、本来いない動物だ。人に飼われているうちに、人と同じような雑食性の動物に進化してきた。
しかし、
犬は本来、オオカミと同じで、肉食動物だ。つまり、野菜や果物を食べない動物だ。ビタミンCはオオカミや犬にも必要な栄養素だが、自分の体内で生合成できるので、必ずしも、外部から摂取する必要はない。
雑食動物の人はビタミンCを外部から摂取しないと、体調不良になる。
欠乏の兆候としては、歯ぐきの出血、肌荒れ、頭痛、肩こり、筋肉痛などが起こる。欠乏が長期に続くと、壊血症になり、倦怠感、疲労感、関節の痛みを感ずるようになる。完全に欠乏すると、生命の維持はできなくなる。
愛犬のパピヨンのパナは幼犬の頃から、2歳をすぎた現在まで、野菜や果物を全く食べてない。食べさせようと、いろいろと食餌の工夫などをして努力したが、徒労に終わった。鶏の手羽先主体の肉食だけで、2年以上を元気に過ごしている。食餌に満足していて、普通の犬が喜ぶジャ-キ-さえ見向きもしない。好きなおやつが殆どゼロに近い。だから、おやつでつって、しつけをしたり、芸を仕込むようなことはできない。言葉で褒めちぎる方法を採っている。
ビタミンは周知のように、脂溶性のA、D、E,Kと水溶性のB1,B2、B6,B12、Cなどがあるが、そのすべてが、鶏の手羽先に含まれていることになる。
KとCは含まれてなくても、犬は自分の体内で生合成できるので、食餌として食べさせる必要はない。
人の健康に関する本や愛犬の食餌に関する本などには、ビタミンに関する情報が満載で、豊富に含まれている食材が数多くあげられている。愛犬に何を食べさせた方がよいか迷う。しかし、実際は単純だ。鶏の手羽先に愛犬に必要なビタミンは全部含まれていると言うことだ。
自然界は、ある意味ではきわめて単純な仕組みなのだとあらためて思う。鶏の手羽先は犬にとっては、人工的な「総合栄養食」以上の立派な食べ物ということだ。
ドッグフ-ドにしろ、サプリメントにしろ、ビタミンなどいろんな効用のありそうなものを人工的に添加して販売しているが、自然界の食べ物が最良の食べ物だ。
人も犬も自然の恵みで得られる食材が最も良好で、安全な食べ物だ。工業的に合成されたアスコルビン酸(ビタミンC)の錠剤を飲むよりも、レモンやミカンでビタミンCを摂取した方が自然の摂理にかなう。他の栄養素も一緒に摂取できる。天然の産物から摂取すると、過剰摂取の弊害も少ない。
健康で長生きしてもらいたいので、愛犬のパナには原料不明の人工物のドッグフ-ドを食べさせる気にはなれない。たまには、人の食べ物の味の付いた牛肉や豚肉も食べさせるが、骨付きの鶏肉が大好きなようだ。ガリガリ食べるので、歯磨きにも良いと思っている。
参考随想
愛犬の手作り食餌に関する随想集!
東京の公園で会った愛犬達の写真集です。お時間のある方はどうぞ。
公園でノ-リ-ドで遊ぶ愛犬たちや珍しい愛犬たちの写真集