カテゴリ:上司と部下の関係
^-^◆指導の……基本 <revival> 「志高君、山田のヤツ 最近ハキハキしてきたな。 声も大きくなったし……」 「……でしょう? ……やっと結果が 出てきました」 「あんな、蚊の鳴くような 声だったのに……変われば変わるもんだな」 「……」 「前は戸守君が二年ほど指導していたが……サジを投げて いたのに……。……たいした変わり様だ……」 「ありがとうございます。なんとか声だけは出るように なりました」 「いやー、凄いよ。戸守君も四六時中、ハッパかけて たんだが……うまくいかなかった。時には脅したり すかしたりして、何とかハキハキ喋らせようと していたが……」 「……でしたね……」 「君に任せてまだ3ヶ月だよな………。 見違えるような進化だ……。何か特別の事をしたのか?」 「山田も戸守さんから言われた事良く理解していましたし、 努力もしていたようです。そろそろ結果の出る時期 だったんでしょう……」 「…うーん……いやいや、そんな単純なことじゃないだろう。 志高君、どんな風に話して、その気にさせたんだ……? 特別大声で叱っている様にも見えなかったが……」 「はい、あまり言っていません。……というのもですね。 他のメンバーが、山田の蚊の鳴くような声に慣れて いまして、日常はあまり不都合がなかったんですよ」 「うん、それは分かるが、対外的には問題あるだろう……」 「対外的には、声の大小もさることながら、大切なのは話の 中身ですね……。その辺りは他の者も似たり寄ったりです。 係内の全員に再教育しています。他の連中も自信の無い 発言はけっこう小さい声でしてね……ははははっ」 「なるほど、自信と声とは関係が深いか……。すると山田は 自信が、今イチだったというわけだな……」 「それも大きいですが……山田の場合は根本的に声が小さい 気質ですね……」 「まっ、そうだな……。しかしどんな再教育をしているのか 興味あるなあ。何と言っても短期で効果が 出ているからなぁ……」 「いえいえ課長、たいしたことじゃありません。毎朝の ミーティングです……」 「それなら、戸守君もやってたぞ……」 「ハイ……ちょっと、場所を……」 「……ん?ミーティングルームじゃないのか?」 「ヘヘヘッ……隣の技研ビルに交渉しまして……」 「うちにたくさん部屋あるのに、わざわざ隣の会議室 借りなくっても…………」 「……いえ、4階の講堂でして……毎朝、30分貸して貰い まして……」 「講堂!!!…………。たった8人で……講堂?」 「ハイ……」 「まるでお寺の本堂で、麻雀卓って感じだな……また、 なぜ……?」 「いえ、麻雀卓のように集まるんではなくて、壁を背にして グルッと、輪になります。」 「……!?……。それじゃー隣は5~6m離れるし、向かい側 は15m位離れる事にならないか?」 「はい……もうちょっと離れます」 「なんで………………?」 「ははははっ、ちっとやそっとじゃ聞き取りにくいですから、 皆、大声で説明します。もちろん私も例外ではありません」 「ええっ……?ははははっ、ははははっ、それって凄いなぁ」 「ははははっ、余り人には見せられませんが……。30分の 会議で汗かきます」 「それは、良い……。自然と声が大きくなる」 「山田にだけ大きな声で話せといっても、どうもしっくり こなかったようですが、皆が、叫びまわっている状況下 では、アイツもけっこう、大きな声を出すように なりました」 「なるほど……。大きな声で無いと聞こえない状況を 作ったか……。なるほど……」 「面白い事にですね、予定のスケジュールでも大声で 言いますと、自信に溢れて聞こえるというか、 言ったほうも大声で断言するわけですから、気合が入る とでも言いますか、取り組み姿勢に元気も出てきました」 「しかし、側から見たら非合理的なこっけいな場面だな……」 「最初、不評でしてね。止めてくれ止めてくれって…… しつこく言われました。……最近じゃー楽しんでますよ ……みんな」 「いや、ありがとう。良く考えてくれたな。今度、物陰から 覗いてみたいな……ははははっ……」 「課長、山田をそれとなく激励してやって下さい。今が、 いちばん効果的と思います」 「よっしゃよっしゃ…………了解、了解……」 ============================================================================ ◆◆ホームページランキング(暮らし・生活⇒ライフスタイル)に参加しています。 他にもステキなブログがありますよ。 一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い ◆◆クリックして~~ ( ^-^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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