平成23年11月30日、長久手南クリニックに名古屋フォレストクリニック河野和彦先生をお招きして、90分間ピック病の講義をして頂きました。選抜された85名のケアマネジャー、看護師、介護士はレベルが高く、ドクターコウノの素晴らしい講義に聴き入っておられました。

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前頭側頭型認知症にはピック病(脱抑制タイプ)と非ピック(失語タイプ)があり、前者はウインタミンおよびフェルガード100M、後者はアリセプトとNewフェルガードで治療します。非ピック(失語タイプ)がピック化(脱抑制化)することもあり、その場合には治療をウインタミンおよびフェルガード100Mに変更すればよいのです。
前頭側頭型認知症の診断は問診が一番大切で盗癖、甘い物好き、早食い、暴言、暴力、情動行動、失語、繰り返し言語、オウム返しなどがあれば診断は容易です。あくまでも、画像診断は問診の補助的な存在です。頭部CTで十分で前頭葉萎縮、前角拡大、片側性海馬萎縮、ナイフの刃様側頭葉萎縮などが典型的所見です。
某国立医療センター、某大学病院、某市中病院の物忘れ(認知症)外来で前頭側頭型認知症がアルツハイマー型認知症と誤診され、ご丁寧にもアリセプトが処方され、患者が暴れまくっているということがよくあります。運良く前頭側頭型認知症と診断されても、治療法はないと突き放されてしまうのが実情です。
前頭側頭型認知症(ピック病および非ピック共に)は治療法が確立されたという印象があります。前頭側頭型認知症なら周辺症状のコントロールは可能であると言えます。手強いのは前頭側頭型認知症ではなく、興奮性レビーミックス(レビー小体型認知症に脳血管性認知症が合併した興奮タイプ)です。しかし、これも幻視に抑肝散、妄想にセレネース少量、脱抑制(前頭葉症状)にウインタミン少量を投与することで改善させることが可能になっています。
4年間で2000人の認知症初診者を診させて頂き、日々、患者さんから学んできたことが現在の診療に役立っています。認知症患者さんを診療させて頂けることに感謝しながら、これからも日々精進して参ります。
Last updated
Dec 13, 2011 11:45:12 PM