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長久手南クリニックへようこそ〜在宅医療、往診可能(長久手町、日進市、東郷町、尾張旭、瀬戸、名古屋市)
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長久手南クリニック

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ドクターイワタの認知症講義 第5話
[ ドクターイワタの認知症講義 ]    

83才の女性。物忘れ、易興奮ために来院された。時計描写テスト:9/9。改訂長谷川式:20/30、近時記憶3/6。家族が一番困っていること:暴言。暴力。易興奮。介護拒否。鑑別診断上の情報:常同行動(+):便秘と頻尿についてのこだわり。甘い物好き(+)。頭部CT:前頭葉萎縮軽度、左片側性側頭葉萎縮、左片側性海馬萎縮、ナイフの刃、ピック切痕。 以上から、ピック病と診断した。
治療は、
1.暴言、暴力、易興奮、介護拒否に対して、抑制系薬剤であるグラマリール(25)4T。その後、歩行不安定となり中止。
2.前頭葉機能を改善させて抑制がかかるようにするためフェルガード100M2包
とした。



Last updated  Nov 25, 2008 09:33:34 PM


Nov 23, 2008

ドクターイワタの認知症講義 第4話
[ ドクターイワタの認知症講義 ]    

80才の女性。物忘れ、いつも行っていた場所に行けなくなったために来院された。時計描写テスト:8.5/9。改訂長谷川式:28/30、近時記憶6/6。 健康診断ではやや血圧が高い程度。血圧140/90。鑑別診断上の情報:特になし。神経所見:特になし。頭部CTでは側頭葉軽度萎縮、ラクナ梗塞数カ所、Binswanger型(両側深部白質)脳梗塞が見られた。時計描写テストや改訂長谷川式簡易知能検査からすると認知症はないと判断されるが、「いつも行っていた場所に行けなくなった」というのは明らかに認知症の症状であり、軽度認知障害と診断すべきである。認知症の型では、混合型認知症に属する。治療は
1.アルツハイマー型認知症の進行予防ためフェルガード100M2包
2.脳血管性認知症に対してプラビックス(25)2T+サアミオン(5)2T
3.血圧を下げすぎるのは脳血流低下を招くため自己血圧測定指導
とした。

時計描写テストや改訂長谷川式簡易知能検査よりも、家族が何かおかしいと感じる感度の方が優れており、常に家族の話に耳を傾けて認知症のサインを見逃さないことが大切である。

Last updated  Nov 23, 2008 09:07:28 PM

ドクターイワタの認知症講義 第3話
[ ドクターイワタの認知症講義 ]    

75才の女性。物忘れ、歩行不安定で困って来院された。某脳神経外科で椎骨・脳底動脈循環不全と診断され、入院点滴加療され、退院時にバイアスピリンが出ていた。退院20日後に当クリニック認知症外来初診。時計描写テト:8/9。改訂長谷川式:24/30、近時記憶5/6。幻視(+):動物が見える。明晰さの激しい変動(+)。パーキンソニズム(+):振戦(+)。小刻み歩行(+)。歯車様固縮(+)。頭部CTでは全く萎縮がない純粋型レビー小体型認知症を呈し、両側皮質下ラクナ梗塞数カ所という脳血管性認知症の要素が加わっていた。この方にはレビーミックスのような興奮性はなかった。幻視を抑えるために興奮系薬剤であるアリセプト1mgと抑制系薬剤である抑肝散5g(副作用として低カリウム血症があるためアスパラK(300)2Tも併用)を開始した。認知症改善のためフェルガード 100M2包と興奮系薬剤であるサアミオン(5)2Tを追加した。パーキンニズムに対してはペルマックス(50)1T分2で治療した。

歩行時のふらつきを、脳神経外科で椎骨・脳底動脈循環不全による脳血流低下が原因であると誤診されていた。診察時に歯車様固縮さえ確認すればパーキンソニズムがあることが分かり、問診で幻視があることを確認さえすればレビー小体型認知症という診断を導き出すのはそれ程困難なことではない。

Last updated  Nov 23, 2008 09:18:18 PM

Oct 13, 2008

ピック病での改善例 その3
[ ドクターイワタの認知症講義 ]    

某国立大学精神科および神経内科からの紹介された60歳女性です。

H19/12
当クリニック認知症外来受診されました。神経内科からパキシル(20)2T+リスパダール(1)1Tが処方されていましたが、全く抑制効果ありませんでした。時計描写テスト:不能。改訂長谷川式:不能。甘い物好き(+)。暴力(++)。暴言(++)。失語症(+)。家族が一番困っていること:パチンコでお金を使ってしまった(1億円以上浪費した)。頭部CT所見から、ピック病と診断して、セロクエル(25)3T+抑肝散7.5gを開始しました。このときには大声を出して暴れており、頭部CTを撮るのがやっとの状態でした。

H20/1
再診時にはじっと座っていられるようになり、興奮状態も改善しました。パチンコは1日4回が2回に減りました。

H20/2
パチンコ屋へ行きたかったので家族ともめることもありました。言葉が出るようになればとNewフェルガードを開始しました。
セロクエル(25)6T+抑肝散7.5g+Newフェルガード2包。今考えると興奮性の少ないフェルガード100にすべきでした。

H20/4
落ち着きがない。すぐに裏口から出て掃除している。暴力ある。セロクエル(25)6T+抑肝散7.5g+Newフェルガード2包。やはり、Newフェルガードのため興奮性が出ています。

H20/5
暴力的なことはなくなった。他の人のパチンコの玉を取ってしまう。セロクエル(25)6T+抑肝散7.5g+Newフェルガード1包。Newフェルガードを3箱買ってしまっており、1包を朝夕に分けて内服としました。


H20/6
じっとしていないため、コントミンを追加しました。
セロクエル(25)6T+コントミン(12.5)3T+Newフェルガード1包。
フェルガード100から始めていれば、コントミンを使わずに済んだかも知れません。

H20/7
今朝もパチンコへ行ってしまった。
セロクエル(25)3T+コントミン(12.5)4T+フェルガード100 2包。漸く、フェルガード100へ変更して、抑制系薬剤セロクエルを6Tから3Tに減量しました。

H20/8
1ヶ月前から時々、尿失禁がある。
セロクエル(25)3T+コントミン(12.5)4T+フェルガード100 3包。
言葉は出てこない。じっと座っていない。

H20/9
パチンコへ3日間行っていない。
コントミン(12.5)4T+フェルガード100 4包。
フェルガード100を漸増して、抑制系薬剤であるセロクエル3Tから漸減して中止としました。

H20/10
パチンコへ行かなくなった。尿失禁なくなった。
コントミン(12.5)3T+フェルガード100 5包。
フェルガード100を漸増して、抑制系薬剤であるコントミン4Tから3Tへ漸減しました。

Newフェルガードを経由したために回り道はしましたが、フェルガード100漸増、抑制系薬剤(セロクエル、コントミン)漸減で前頭葉機能が回復して脳全体の抑制がかかるようになってきています。

最近では
1.前頭側頭型認知症(非ピック病)
グラマリール(25)2T+フェルガード100M2包。
2.前頭側頭型認知症(ピック病)
70歳以下 セロクエル(25)3T+フェルガード100M2包。
70歳以上 セロクエル(25)1.5T+フェルガード100M2包。

からスタートして、抑制系薬剤(グラマリールおよびセロクエル)漸減、フェルガード100M漸増するのをスタンダードとしています。

グロービアではガーゼンアンゼリカを1包20mgから10mgに減量した興奮性の少ないフェルガード100M10mg(仮名)を開発中であると聞き及んでおります。前頭側頭型にはこのフェルガード100M10mgが最適だと思います。



Last updated  Oct 14, 2008 07:25:15 PM

Jul 19, 2008

ドクターイワタの認知症講義 第2話
[ ドクターイワタの認知症講義 ]    

認知症外来の新患を紹介するドクターイワタの認知症講義の第2話です。今日は2人を紹介します。

80才の男性。グループホームの入居者。暴言、暴力、杖を振り回すという問題が行動があり、施設の方と妻が困って来院された。某市立病院神経内科でレビー小体型認知症と診断され、抑肝散7.5gが出ていた。実際は、幻視とパーキンソニズムのあるレビー小体型認知症と、左後頭葉および両側基底核ラクナ梗塞多数という脳血管性認知症が加わっており、いわゆるレビーミックスというタイプであった。レビーミックスは興奮性が強いのが特徴である。抑肝散7.5gが出ていたが、幻視は続いていた。幻視を抑えるために興奮系薬剤であるアリセプト1mgを追加した。興奮が強く出ているため、抑制系薬剤であるフェルガード100 2包と、夕食後のセロクエル(25)1/2Tを追加した。抑肝散7.5gが投与されており、低K血症が予想されるためアスパラK(300)2Tを追加した。

75才の女性。グループホームの入居者。物忘れ、易興奮(1つの物にこだわると興奮する)、徘徊(帰宅願望が夕方5-6時にある)、介護拒否(服を変えない)のため、施設の方が困って来院された。アルツハイマー型認知症に対して、近医からアリセプト5mgが処方されていた。診断は合っていたが、興奮系薬剤であるアリセプトの副作用である易興奮、徘徊、介護拒否が前面に出ているにも関わらず、アリセプト5mgを継続投与されていた。興奮系薬剤であるアリセプト5mgを3mgに減量、抑制系薬剤であるグラマリール(25)2Tとフェルガード100 2包を朝夕食後に追加した。

一人目の方は誤診ではないが、レビー小体型認知症に脳血管性の要素が加わったレビーミックスで興奮および妄想が前面に出ており、それに対する抑制系薬剤の追加が必要であった。暴言、暴力のため、家族が困り果てる。また、幻視にはアリセプト1mgと抑肝散5-7.5gという基本を守る必要がある。

二人目の方は、昨日の3人目の方と同じで興奮系薬剤であるアリセプトの副作用が前面に出ており、アリセプトの減量が必要であった。それに加えて、抑制系薬剤であるグラマリールおよびフェルガード100を投与する必要がある。このように興奮しているにも関わらず、アリセプト5mgを出し続けるという悲劇が後を絶たない。暴力、易興奮、徘徊、介護抵抗のため、家族が困り果てる。



Last updated  Jul 20, 2008 04:56:39 AM

Jul 18, 2008

ドクターイワタの認知症講義 第1話
[ ドクターイワタの認知症講義 ]    

今日から認知症外来の新患を紹介するドクターイワタの認知症講義が始まります。今日は3人を紹介します。

77才の男性。昼間傾眠、朝と夜に暴れるため、家族が困って来院された。パーキンソニズムが主体のレビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症のミックスだったが、某医科大学精神科でアルツハイマー型認知症と誤診されていた。興奮性のアリセプト5mgが処方され、ドーパミン減少を加速させパーキンソニズムが悪化していた。薬剤過敏のあるレビー小体型認知症にアリセプトを過量に投与されているため興奮が前面に出ていた。まずはアリセプトを1mgに減らした。それに加えて、抑制系薬剤であるフェルガード100 2包を追加した。幻視がないタイプであったため幻視を抑える抑肝散とアスパラKは出さず、パーキンソン治療薬であるペルマックス(50)2Tを出した。夕方からのせん妄を伴っており、夕食後に抑制系薬剤であるセロクエル(25)0.5T、レスリン(25)0.5Tを追加して、眠前に眠剤であるレンドルミン(0.25)1Tでだめを押した。

89才の女性。易転倒。昼間傾眠、易興奮、介護拒否(風呂の拒否)で家族が困って来院された。幻視とパーキンソニズムを伴う典型的なレビー小体型であったが、某公立病院神経内科でアルツハイマー型認知症であると誤診されていた。興奮性のアリセプト5mgが処方され、ドーパミン減少を加速させパーキンソニズムが出ており、最近、良く転倒するようになったと言うことであった。薬剤過敏のあるレビー小体型認知症にアリセプトを過量に投与されているため異常興奮と介護抵抗が前面に出ていた。まずはアリセプトを1.66mgに減らした。それに加えて、抑制系薬剤であるフェルガード100 2包を追加した。幻視があるタイプであったため幻視を抑える抑肝散5g、抑肝散の副作用である低K血症を予防するアスパラK(300)2T、パーキンソン治療薬であるペルマックス(50)2Tを出した。夕方からのせん妄はなく夜間も良眠しているため、抑制系薬剤と眠剤は出さなかった。昼間傾眠が見られるためサアミオンを追加した。

74才の男性。暴力、易興奮、徘徊、介護抵抗でショートステイが使えなくなり、家族が困って来院された。 某公立病院神経内科で混合型認知症(アルツハイマー型認知症+左基底核ラクナ梗塞1カ所)であると診断されていた。暴力、易興奮、徘徊、介護抵抗というアリセプトの副作用が前面に出ているにも関わらず、アリセプト5mgが継続投与されていた。アリセプトを3日間休薬して、2.5mgで再開とした。それに加えて、抑制系薬剤であるフェルガード100 2包を追加した。

1人目および2人目のように、レビー小体型認知症をアルツハイマー型認知症と間違う誤診は後を絶たない。薬剤過敏のあるレビー小体型にアリセプトを5mg出すと、易転倒、易興奮のため、家族が困り果てる。

3人目のように、アルツハイマー型認知症や混合型認知症では、興奮しているにも関わらず、アリセプト5mgを出し続けるという悲劇が後を絶たない。暴力、易興奮、徘徊、介護抵抗のため、家族が困り果てる。

是非、コウノメソッドをマスターして実践してほしい。興奮系薬剤であるアリセプトの調節に加えて、抑制系薬剤としてのフェルガード100、興奮系薬剤としてのNewフェルガードを加えると効果的に認知症を治療できる。





Last updated  Jul 20, 2008 04:50:11 AM

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