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カテゴリ:キリシタン
【安曇野の双体道祖神】 松本平北西部の安曇野のとある道路脇に祀られていた双体道祖神です。瓢箪のようなものを女性が持ち、杯のようなものを男性が手にしています。西日が当たっていて、非常に美しく見えていましたが、道路と同じ向きに建てられているので、最初は何かの石碑があるのかと思って、この場所で車を止めたら双体道祖神だということに気が付きました。この写真を撮ったのは2009年10月20日でしたが、これも以前にここでご紹介したことがあります。 一般に、女性のように見える像が瓢箪のようなものを持ち、男性に見える像が杯のようなものを持っている双体道祖神を、「祝言」と分類しているようですが、会津の民俗に関する調査報告書や文献を見る限りでは、祝言の中で花嫁が花婿が持つ杯にお酒を注ぐシーンは確認できません。安曇野の祝言にはそうしたシーンがあったのでしょうか。 石仏に関する写真集などを見ていると、はっきりとキリシタンのものと思える像に出会うことがあります。それでも、そうした像は「石仏」とされているのですが、不思議でなりません。関心のある方は、図書館や公民館などで石仏などに関する写真集を少し丁寧にご覧下さい。中には、会津の山間部にある村の墓地に建てられている石仏が載っているものもあります。小生もその石仏を見たことがありますし、何枚も写真を撮ってあります。 キリシタンに関する知識がないと、キリシタンのものであることにお気付きにならないことが多いようです。あるいは、古い時代の習慣をご存じないと、こうした不思議な双体道祖神でも、あまり気にならないのかもしれません。しかし、こうした双体道祖神が彫られるようになったのはそれほど古い時代ではありません。どんなに溯っても江戸時代中期であろうかと思われます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.11.05 13:34:16
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