Glee Project : Cameron and Black Bird
前回チラッと書いたGlee Projectのつづき。このリアリティ番組のオーディション出演者は全員が10代後半か20代前半。それは、「Glee」という番組で「高校生に見える大人」を探しているから。さまざまな課題、例えば"Individuality","Theatricality","Vulnerability","Dance Ability"をこなしながら若者達は少しずつ成長していくのだけれど、年齢2倍のオバちゃんから見れば「そんなこたあ、どうでもいいじゃん」と思うようなことで迷ったり喧嘩したり、葛藤したりする様もまた、リアルな高校生を演じるにあたって大事なことなのかもしれない。毎回課題が与えられ、それに対してまず全員で歌のパフォーマンスをし、その後下位3名が選ばれる。そして、その3名がプロデューサーの前で最終パフォーマンスをし、その後脱落者を決める、という流れ。今回は"Sexuality"。ああこれは、キャメロンには非常につらい課題だな、と思った。"Pairability"が課題のとき。敬虔なクリスチャンのキャメロン、ぺアを組んだリンジーにミュージックビデオの中でキスをされ、ものすごく動揺していた。そして、お母さん(!)に泣きながら電話。そのときは結局脱落にはいたらなかったけれど彼の見た目とその繊細さのギャップが非常に印象に残っていた。それで今回。予想通り、テーマ発表のあと非常に動揺するキャメロン。そして、ハンナに演出でキスをするように言われるが拒否。見た目がとっても”チャラい”キャメロン。敬虔なクリスチャンである自分の信念は絶対に曲げたくないという。そして、自分でも予想していた通りキャメロンは下位3人に選ばれる。ちなみにキャメロンの紹介文にはCameron is a natural musician who, up until six months ago, had never taken a single music lesson. He’s been performing in amateur shows for four years. In high school, Cameron was hated by all the guys but loved by all the girls.とあるけれど、高校を卒業してもう20代のキャメロン、男の子たちとも何とかうまくやっていて、何だか応援したい気持ちでいっぱいの私。さて、最終パフォーマンスのアレックス。アメリカンアイドルのジェイコブそっくり。アレックスの歌は本当に圧巻。あとは演技力だとプロデューサーにも言われる。ダミアンは、出身地の北アイルランドの民謡「ダニーボーイ」が課題曲。「大きな古時計」を平井堅が歌っていたときは選曲の意外性にびっくりだったし、同時にあの地味な歌をあれだけおしゃれに歌うことも、声を聴いた瞬間に誰が歌っているかわかる存在感にも圧倒されたけれど、それに比べるとダミアンのダニーボーイはあまりにも平凡。案の定、プロデューサーの評価はあまり良くない。そしてキャメロン。登場前は、「彼は歌手だけれど、俳優には向かないかも」とプロデューサー達は口々に言っていた。しかし、彼が課題曲の「ブラックバード」を歌い始めると、その独特な雰囲気に会場は包まれる。イントロが流れ始めて思い出したけれどビートルズの素敵なバラード。そしてまた、キャメロンが歌うこの歌の素敵なこと。会場はもう、今までキャメロンの演技云々をいろいろ言っていたことを全部忘れてしまうほどキャメロンに魅了される。しかし、キャメロン。「今まで眠れない夜をすごしてきた。一生懸命頑張っている人が脱落するのも、僕が勝ち残るのもフェアじゃない」驚くのは、製作の指揮をとるライアン。「辞退するつもりなのか?」"Wa,,Wait, are you quitting?I feel you're just resigned."resignってresignedで形容詞として使うこともできるんだ~。知らなかった。「とてもいい経験だったけれど、ここは僕の居場所じゃない」とキャメロン。ライアン、数週間前は「キャメロンにそんなに魅力は感じない」と言っていたのにこの"Black Bird"の魅力にとりつかれたのか「決断は僕達に任せてくれ。君の魅力を僕らが生かせると信じてくれ」と。ライアンはキャメロンを説得にかかるが、もう精神的にぼろぼろのキャメロン、辞退することを申しでる。「辞退」という形で番組を去るのは本当に予想外。本来、脱落の予定だったダミアンをキャメロンが救ったと製作総指揮のライアン。脱落者のリストは廊下に貼り出され、Not called back: Damianと書いてあるのだが、それを消してCameronと書きなおすキャメロン。いやあ、びっくりの幕切れ。仲間というよりライバルという雰囲気で火花が飛び散る候補者達も超・意外な幕切れに号泣。ラストはいつも、Keep Going Onで、脱落者がメインボーカル、合格者がコーラスをつとめるのだけれどもう最後のこの歌も、みんな涙・涙・・・キャメロン、きっといいキャラクターになれると思ったのになあ。残念!クリックいただけたら、すごく励みになります!