|
カテゴリ:子育てあれこれ
この夏休み、小学校1年生になった記念に、Akiは標高3003メートルの立山(雄山)登山に挑戦しました。
私の実家が県内なので、帰省ついでのチャレンジです。 もうすぐ4歳の従弟が7月に登ったという話を聞いて、 「○○が登ったんやろ、楽勝や♪」と豪語するAki。 小3の従兄も同行してくれることになり、朝5時半に家を出ました。 立山駅7:20発のケーブルカーに乗り、美女平で高原バスに乗り換えて、標高2450メートルの室堂に着いたのが8時半過ぎ。 玉殿の湧水で喉を潤したあと、いよいよ雄山頂上に向けて出発です。 コースマップでは、標高2750メートルの一ノ越まで登り1時間20分・下り50分、一ノ越から雄山頂上までは登り1時間・下り40分。 往復で合計3時間50分となりますが、子供の足ということと休憩時間を考慮すれば、5時間くらいと予想されました。 ちなみにパートナーと2歳の娘Misaは室堂に残り、周辺を散策。 「Misaと5時間もふたりで過ごせるかなあ…」と心配そうなパートナー。 自分の娘デショ!情けないこと言うな!(笑) 山小屋のある一ノ越までは、石で舗装されたなだらかな道が続きます。 幸いによく晴れて、周囲の山や谷の景観は見事、チングルマなどのお花畑もきれいでした。 実は今回、自分で写真を撮っていいよと、Akiにフィルムカメラを持たせていました。 (デジカメを買って3年間、一度も使っていなかったカメラのなかに、未使用の27枚撮りフィルムが入っていたのを発見し、もったいないのでAkiに撮らせることにしたのです) 序盤で失敗したのは、好きなところで写真撮っていいよと言ってしまったこと… 同じくカメラを持っていた従兄とふたり、「写真撮るからストップして~」との声が続き、1ピッチ登って小休憩、のリズムがうまく作れませんでした。(反省) 一ノ越までは4箇所くらい雪渓がありました。 雪渓が多いと聞いたため事前に軽アイゼンを買っていましたが、つけるほどでもないと判断、運動靴のまま歩かせたのですが、「あのチクチクいつ使うん?」とAkiは不満げ。。 雪道に慣れていないAki、それでも滑りそうになりながら何とか渡りました。 <右側オレンジ色の帽子がAki、左が従兄> 登る前はエラそうなことを言っていたAki、舗装された道だというのに既にグロッキー。 「あそこまで登るんやで!」と頂上を指差すと、「北海道までは歩けるけど、立山はムリだ~」 なんやそれ(笑) 飴やチョコ、ポカリでエネルギー補給しながら、だましだまし一ノ越についたのは10時半前。やはりコースタイムよりはかなり時間がかかってしまいました。 「○○ちゃん(従弟)も登ったんやで!」との文句も既に何度も出しており、こんなんで頂上までのガレ場の急登を登りきれるのか、かなり不安に…。 小屋の影に入って陽射しを避け、おにぎりを食べて元気回復。 さて、いよいよ頂上に向かって出発です。 ところがやはり、ここからが大変。 石と岩だらけの山道は、たくさんの登山者があちこち歩くのでルートもはっきりしない状態。 元気いっぱいの従兄が先を登り、ヘタれそうなAkiが遅れがちについていきます。 「もうダメ~」と何度も座り込みかけるAkiに、「リュック持ってあげたらがんばれる?」と聞くと「がんばれる」。それでAkiのリュックを私が背負い、再び頂上を目指します。 何度も小休止をはさみながら、一ノ越から頂上までの2/3にあたる三ノ越まで、45分くらいかかりました。 三ノ越の祠前でちょっと長めの休憩。 出発地点の室堂が、下の方に小さく小さく見えます。 「あそこから登ってきたんだよ」と説明すると、Akiは「すげえ!」と自画自賛。 疲れたのも忘れたように、再び写真を撮っていました。 <一ノ越付近より。遠くの平らなあたりが室堂> 三ノ越からは一番の急登、大きな岩が続き、手で体を支える場面もしばしば。 ところが、これまでヨロヨロ登っていたAkiが、別人のように機敏に岩を登り始めたのには驚きました。 従兄も追い越してスイスイ登っていき、20分ほどで真っ先に頂上に着いてしまいました。 どうも石ころだらけの斜面より岩の急登の方が楽しかったようです。 オマエは山猿か! 着いたのは12時前。結局登りに3時間ほどかかりました。 頂上の一番上、雄山神社本宮にも参拝しました。(参拝料が必要です) それからお楽しみのお昼ごはん。家から持ってきたおにぎりやとうもろこし、それからコッヘルにお湯を沸かしてチキンラーメンを作り、3人で分け合って食べました。 本当に美味しかったです♪ そんなわけで、なんとか登頂を果たしたAkiでしたが、実はここからがタイヘンでした…。 下りは登りより楽に見えて、実はガレ場などは非常に危険なのです。 何度も滑りそうになりながら、「もうイヤ~」と何度も弱音を吐くAki。 にもかかわらず、意味のないくだらない独り言をずーーーっとしゃべり続けているのです。 例えば… 「おっとっとと先生が言いました。さて何でしょう。答えはオットセイ~」 「がんばるんだ、ルンバルンバ♪」 「ここで命を落とすわけにはいきません」(当たり前や!) 「帰りの電車は絶対に座るぞ~!」(行きのケーブルで座れなかったのがそんなに悔しかったのか?) などなど。 いったいへばっているのか余裕があるのか分かりません。 あんまりうるさいので、「ちょっと黙って、歩くのに集中しなさい!」と叱ると、ピタッと口を閉ざしたのはいいものの、同時に足も止まってしまいました。 「何で止まってんの?」と聞くと、「しゃべらへんと歩かれへん~」 …脱力して笑ってしまいました。。キミは呼吸するようにしゃべっているわけね…。 かと思うと、今度は大きい石にまたがって、「♪お馬はみんなパッパカ走る~♪」と歌ったり。 「がんばれ!ホラ歩け!」と急かすといわく、「お母ちゃんはオニだ~」 三ノ越から頂上までのあのがんばりがウソのようなヘタレAkiを、励ましたり叱ったり手を引いたりと、こっちがヘトヘトに疲れました。。 一ノ越から室堂までの舗装された道も、しばしば座り込みながら、だれだれで歩くAki。 ようやく室堂に着いたのは2時半もまわった頃。 結局、予想をはるかに上回り、6時間かかってしまいました…。(見積りミス) 室堂からわずか10分ほどのみくりが池温泉で、パートナー&Misaと落ち合うことにしていたのですが、その短い距離がさらにタイヘンで。 「もう歩けない~」と泣き出し、ついには座り込んでしまったのです。 室堂周辺は観光客も多く、すれ違う人たちが何事かと振り返っていきます。 なかには、「かわいそうな気がするなあ」とつぶやく人もいて、まるで私がいぢめているみたいじゃないか(汗) 温泉小屋はもう目の前に見えていて、「おーい、Aki~!」とパートナーも呼んでいるのですが、なかなか立ち上がれないAki。 そこからどうやって小屋まで歩かせたのか、もう記憶にありません。 とにかく、なんとかして、小屋に着いたものの、Akiは小屋の横の草むらに入り込み、うずくまって動かなくなってしまいました。。 「温泉入ろう、疲れが取れるよ」と誘っても、首を横に振るだけ。 仕方がないので、パートナーとMisa、従兄の3人で温泉に入ってもらい、私はAkiの近くでただ見守ることに…。 ちえっ。私も温泉入りたかったのに。(←オニ母) なんのかの言いながらがんばって自分の足で歩ききったのだから、めちゃくちゃいっぱい褒めたかったのに、一緒に温泉に浸かれば心からそれができたのに、最後の最後でこの態度…。 私も疲れていたせいか、無性に腹が立ってしまい、おとなげなかったです。反省。 <小屋横にへたり込んだままのAki> でも、パートナーたちが温泉から出てきた頃にはAkiも気を取り直していて、一緒に室堂に戻る際には笑顔も出てきました。 「もう山に登りたくない?」と聞くと、「また行きたい」とも言ってくれたし。 よかったよかった。 お母さんもAkiと一緒に山に登れて、本当に楽しかったよ♪ さて、一方のパートナー&Misaはというと、硫黄臭ただよう地獄谷などを楽しく散策していたようです。 地獄谷は室堂からちょっと下がったところで、長い長い階段があるのですが、Misaは元気に自分で降りていき、でも登りでは何度もかわいい笑顔で抱っこをせがんだとか。 そうやって2時間ほど一緒にあちこち散歩したあと、みくりが池温泉の小屋横のベンチで、3時間昼寝していたそうです。。なんじゃそりゃ。 Misaは山を気に入ったようで、小屋横の高い石垣にも知らない間に登りかけていて驚きました。 来年にはMisaも一緒に登頂できるといいね♪ でも実は、観光客の人たちに「わ~、かわいい」と言われるのがうれしかっただけかも。 そのなかには、「がんばるねえ、ボク」と言った人もいたとか…。 相変わらず男の子に間違われるMisaでした。。 <Misaと従兄。右はMisaが登っていた石垣> そして私はというと、心配していた筋肉痛もさほどではなく、私もまだまだイケルやん♪なんてちょっと調子にのったりして(汗) 来年は山小屋に一泊して軽く縦走なんかしたいなあ。 今回担いだ荷物はせいぜい7~8キロ。一泊するとなると食料や防寒着など荷物も増えるので、10キロ超は確実。来夏に向けて、少しは体を鍛えなくっちゃね♪ (20キロ担いで雪山に行った若い頃が懐かしい…って、ちょっと自慢したりして^^;) <チングルマのお花畑と、イワギキョウ> P.S. Akiの撮った写真は、無事きれいに現像できました♪ (3年間カメラに入ったままのフィルムだったので心配でした…。 写らなかったらどうしよう、けちらずに新しいフィルムに入れ替えてやればよかったと 後悔していたので、ホッと一安心) その写真をAkiにスケッチブックに貼らせ、コメントを書かせて、登山日記を作らせました。 それもまたタイヘンでしたが…。 とにかくこれで夏休みの宿題、自由研究が完成! いや~、よかったよかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|